令和4年 予算特別委員会 都市整備領域

2022年3月17日 江口じゅん子区議

優先整備路線に選定された宮坂~船橋区間について

江口 じゅん子

初めに、都市計画道路補助五二号線の優先整備路線である宮坂から船橋区間について伺います。

昭和二十一年の都市計画決定から七十六年が経過し、現道がないこの区間は、既に住宅、商店でびっしりですが、計画予定地の新築、またお店の開店も相次いでいます。子育て層が多く増えました。

計画では、農大通り商店街など四つの商店街、福昌寺など二つの寺、公園、児童遊園、広場、緑道を横断します。区議団調べでは、三百戸以上の商店、住宅が立ち退くことになって、地域の被害は多大です。

私はこの間、整備の必要性はなく、住民理解も得られていない、住民不在の計画である、このことを指摘してきました。

優先整備路線に選定されて今年度で五年目、昨年十二月、地権者、沿線住民有志が東京都へ五二号線を優先整備路線から外し、道路計画の抜本的見直しを、の要請書を提出、さらに建設局ヒアリングも行いました。建設局では、優先整備路線の進捗状況について、具体的な進捗はない、事業中区間の検討を実施していて、優先整備区間は手がつけられないと、こういった回答があったということです。

進捗はないまま、住民の疑問、不安などの意見を検討もせず、決まった計画に固執する道路行政の在り方については見直しを強く求めます。

さらに、住民の方が優先整備路線選定の際、通過交通は認めないとした千歳船橋駅周辺地区地区街づくり計画を考慮したのかと聞いたところ、建設局はその認識はしていないということでした。

私は、昨年の決算特別委員会で、この街づくり計画では、その方針に千歳通り、城山通りを除いた道路は通過交通を入れないまちづくりを目指すなどとあります。この尊重が必要で、東京都が整備の必要性として示している地域の交通安全の確保などは住民理解が得られていない、このことを指摘しました。

伺いますが、街づくり計画の尊重、そして都には街づくり計画の内容などについて、区として説明が必要であり、伺います。

佐藤 道路計画課長

千歳船橋駅周辺地区地区街づくり計画は、地域住民を主体とする街づくり協議会からのまちづくり提案を受け、区が策定したものであり、千歳通り及び城山通りを除いた道路には通過交通を呼び込まないまちづくりを目指す、これも計画内容に含まれております。

地区街づくり計画は、地域の皆様の参加と協働により築き上げてきたものでございます。地区街づくり計画を尊重していくことは、決定者である区としても当然のことと認識しております。都に対しましては、こうした区の姿勢と併せ、計画内容について説明をいたしました。

江口 じゅん子

また、区は、このさきの私の質問に、昨年、五二号線は地区街づくり計画の区域内に計画されているが、本路線の整備により、住宅地などに入り込む通過交通が減少し、安全性向上が期待されると、このように答弁されています。

ここに、平成二十六年、共産党都議団が情報公開請求で入手した東京都の第四次事業化計画策定における専門アドバイザー委員会の議事録の抜粋があります。


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ここに議事録、平成二十六年の抜粋ですが、委員の方から、この赤字にありますけれども、幹線道路を整備すれば事故が減少するということに因果関係はあるのかという質問に対して、東京都の事務局は何て答えたかというと、道路整備と事故件数との因果関係を明確に示すものはないが、生活道路では、安全な道路が整備されれば事故が減るという前提とした、このように答弁をされているんです。

これまで東京都のほうは、幹線道路、都市計画道路が造られれば、生活道路への車両が減って、事故が減るといった説明を繰り返していたわけです。しかし、この議事録によって、東京都は因果関係を明確に示すものはないと、このようにはっきりと回答しています。

また、国交省道路局が今年二月に報告した交通安全に関する最近の動向によりますと、幹線道路と生活道路の直近の交通事故件数は、幹線道路が三十一万件、生活道路が十万件、幹線道路での事故発生件数は生活道路の三倍になっています。

船橋の方からは、地域として通過交通を入れないとしたのは、交通事故を減らして安全なまちづくりを目指すとしたから、五二号線は環七から環八に抜ける通過交通で事故が増えるのではないか、こういった疑問の声が寄せられています。

四次化計画では、優先整備路線を選定する際の選定基準の一つとして、生活道路の通過交通を幹線道路へ誘導することで地域の安全性を向上する、こういった選定基準があるんです。しかし、議事録であるとおり、根拠はない。しかし、そのまま選定の基準となっています。

区は議事録にある道路整備と事故件数との因果関係を明確に示すものはないについてどのような認識か、また過去の区答弁への見解を伺います。

佐藤 道路計画課長

区でも議事録の記載は確認しております。都市計画道路が開通すれば、直ちに必ず周辺地域に進入する自動車交通が減るとは言えず、生活道路の交通事故が減るとは、これは断言できないという趣旨だと捉えております。過去の区答弁も同様に、周辺地域に進入する自動車交通が都市計画道路に転換した場合の効果として期待されるものを述べたものでございます。

江口 じゅん子

今御答弁されたように、整備によって生活道路の交通事故が減るとは断言はできない。ですから、仮に周辺地域に進入する自動車交通が都市計画道路に転換した場合、期待値、期待されることを述べたんだということで、答弁の趣旨、よく分かりました。重要な答弁です。

都市計画道路整備の必要性の一つの根拠がないということを都も区も認められた。

優先整備路線はこのままでいいのか、次期事業化計画に向けて検証が必要です。

本計画の事業者は都ですが、地域のまちづくりは区の責任です。今後、区としてどうしていくのか伺います。

佐藤 道路計画課長

本路線の道路計画につきましては、具体的な事業時期はいまだ未定であるとはいえ、現時点で既に生活やコミュニティーの変化、町の環境変化などの不安や、事業の必要性に対する疑問などが生まれ、地域におきまして賛否両論が生じていると区は認識しております。

道路事業は地権者の皆様の合意を要する事業でございますので、地域の合意形成のためには、道路整備についての反対の御意見もまた貴重なものでございます。賛否両論が生じている背景を踏まえ、地域のまちづくりを担う区といたしまして、地域の皆様が持たれている心配や疑問の声に耳を傾け、その解消に向けて丁寧に対応すると同時に、住民合意と協働を軸にした地域のまちづくりは区の責任ですので、それを進めてまいります。

江口 じゅん子

区としても真摯に住民の方の声に耳を傾け、また、地元区としての独自の検証を生み出していただきたいと重ねて要望します。

砧の公共交通不便地域対策について

江口 じゅん子

次に、砧の公共交通不便地域対策について伺います。

一月末、長年運行を求め、活動されている砧・大蔵交通不便地域解消を考える会から、区と各議員に要望書が届けられました。この会は六年間、定時定路線型の予定ルート沿線及び大蔵団地に千から二千枚のニュース配布など参加と協働での活動を続けておられます。

要望書では、定時定路線型で、コロナ収束を見極め、着実の実証運行を実施、このことを要望されていました。

今議会に区からは、対策の今後について、交通分野の課題解決にとどまらず、福祉的観点から高齢者のフレイル予防効果や居場所づくりに寄与する移動支援サービス、また、区長の招集挨拶では、住民の暮らしを支える地域交通を創造すると、このように新たな方向性が提起されました。

さらに、新たにAIを活用したデマンド交通の需要予測アンケートを実施し、定時定路線型と比較し、実証運行形態を決定するとしています。

新たな提案ですが、砧がモデル地区に選定され五年目、町会・自治会、商店街を中心に運行主体となる協議会をつくって、住民参加の勉強会を重ね、定時定路線型の検討を続けてきた経緯があります。

令和二年のコロナ禍で実施の需要予測アンケートでは、実証運行に必要な運行経費収支率三〇%以上をクリアもしました。参加と協働の積み重ねの結果です。

これまでの経緯を踏まえ、区の新たな方向性や、今後どうしていくのか、地域に考えを示していただきたい。ここは部長に伺います。

田中 道路・交通計画部長

公共交通不便地域における交通サービスの提供は、利便性の向上のみならず、高齢者の外出促進によるフレイル予防効果や地域で暮らせる居場所づくりに寄与する移動支援サービスの提供など、高齢福祉の観点からも必要不可欠なものでございます。

砧モデル地区におきましては、令和四年度に実施予定のデマンド型交通の需要予測アンケート調査を実施し、これまで検討してまいりました定時定路線型と比較、分析を行う予定でございます。

地域交通を検討する上では、福祉的視点や地域の買物支援などの現状を把握しながら、庁内で課題などを共有し、今後、様々な視点から移動支援を創造するための検討を行い、区民生活を支える移動手段となるよう、議会や地域の皆様の御意見も伺いながら取り組んでまいります。

江口 じゅん子

地域との積み重ねの尊重と、そもそもの高齢社会における移動利便性向上という原点をしっかり踏まえ、参加と協働及び住民理解と合意を大切に今後も進めていただきたい。さらに、早期の勉強会開催を求め、併せて伺います。

堂薗 交通政策課長

公共交通不便地域対策は、通院や買物等の移動について困難さを感じている区民、特に高齢者をメインターゲットとして住み慣れた地域で暮らせるよう検討してきました。

モデル地区である砧地域では、地域住民の参加と協働により、地元協議会での検討や勉強会でのワークショップなどにより協議を重ね、ワゴン車両を活用した定時定路線型コミュニティー交通の検討をしてきたところでございます。

一方、昨今では都市部においても、デマンド型交通の実証運行が見られるようになり、ミーティングポイントと呼ばれる乗降地点を効果的に配置することなどにより、利便性向上につながる可能性があることから、令和四年度にデマンド型交通の需要予測アンケート調査を行い、定時定路線型と比較、分析を行うこととしております。

コロナ禍において減少している人と人との交流に寄与する交通環境の確保といった課題に対応するためにも、高齢者の視点を踏まえた検討をさらに進めるとともに、地元協議会をはじめとした地域の方々と協力、連携しながら、お話しの勉強会開催も新型コロナウイルスの感染状況も考慮しながら開催し、実証運行の実現に向けて全力で取り組んでまいります。

江口 じゅん子

デマンド型交通に対して、地域から早速、様々御意見が寄せられています。デマンド型で既に決まったのか、予約する手間が煩雑、他自治体のデマンド交通の運賃は高い、定時定路線型では二百二十円の運賃予定だったけれども、より高くなるのか、また、デマンドでも何でもいいから早く通してほしいなど様々な声が寄せられています。

先ほど長年機運醸成活動にも取り組んでいらっしゃる砧・大蔵交通不便地域解消を考える会の方々は、早速、区の新たな提案をニュースにまとめてこれから地域に配布をするんだと、このように意気込んでいらっしゃいました。

デマンド交通の需要予測調査アンケートでは、採算性や経費のみならず、必要性など区民、利用者の視点での多角的な検討項目が必要です。住民合意を大切に、再来年度早期の実証運行をしっかり実現していただきたく、併せて見解を伺います。

堂薗 交通政策課長

令和四年度に実施予定のデマンド型交通の需要予測アンケート調査では、砧モデル地区における利用意向のほか、運行による日常生活の変化や、期待する効果といった調査項目を設定しております。

また、アンケート内容につきましては、この間の検討経緯などを記載することで、アンケート調査を通して機運醸成にも努めてまいりたいと考えております。

委員御指摘の利用者の視点を踏まえた調査項目により、コミュニティー交通の効果などを確認し、分析した上で、令和五年度の実証運行の実現に向けて全力で取り組んでまいります。

江口 じゅん子

住民合意と参加と協働で引き続き推進していただきたいと思います。地元も一丸で頑張っていきたいと思います。

祖師谷住宅の建て替え問題について

江口 じゅん子

それでは最後に、祖師谷住宅の建て替え問題です。

約千戸の祖師谷団地でしたが、現在、約五百世帯まで減少、高齢化率は六割を超え、多くが長年居住してきた単身高齢者の方が残されています。入居者からは、年金暮らしで生活に余裕がない、この年で知らないところに転居したくない、建て替え後戻れる家賃設定にしてほしい。

また、引っ越し費用を出してほしい、さらに、引っ越し先が本当に見つかるのかなどなど、高齢の皆さんのお住まいへの不安が多数寄せられています。

居住者は低所得や高齢者の方が多いのに、団地建て替え後、近傍同種家賃設定などで家賃が高くなって戻れない、住み続けられない問題が長年放置されています。都やJKKの住宅政策の改善、切実に必要です。

私は、この間の一般質問で、転居に対し、高齢居住者に寄り添った丁寧な対応、また建て替え後、住み続けられる家賃設定などを求めていただきたいと質問、区はJKKに申し入れると答弁をしました。

区は、団地建て替え後、家賃が高くなって戻れない、住み続けられないという区民の声や実態をどう認識しているのでしょうか。また、申入れの状況や、今後も都などへ働きかけていただきたく、伺います。

松本 砧総合支所街づくり課長

お話しの建て替え後の家賃水準をはじめ、居住者からは移転時期や費用負担など、区の意見交換会の場などで多くの御意見をいただいており、本年二月に発行しました街づくりニュース第五号において、今後の公社による住み替えやスケジュールなど、事業説明に関する予定や建築構想など具体的な建築計画の説明時期等を掲載いたしました。

あわせて、公社に対しましては、それら区民の声を逐次お伝えするとともに、居住者の不安の声に丁寧に対応するよう申し入れてまいりました。

公社による事業説明につきましては、三月八日に居住者の各戸にお知らせを配布しており、三月二十五日には建て替え事業説明の資料を配布し、順次個別に説明を行う旨を確認しております。

区といたしましては、居住者の不安の声に丁寧に対応する必要があると認識しております。事業者の責務として、個々の世帯の事情をお聞きしながら、丁寧な説明をするよう改めて公社に申し入れてまいります。

江口 じゅん子

JKKによる建て替え説明会ですが、広く周辺住民も参加できる説明会などをJKKに要望していただきたいと思います。

既に団地と周辺住民から成る有志の会も公開の説明会を求め、要望書を提出したと聞いております。

区の見解を伺います。

松本 砧総合支所街づくり課長

お話しの有志の会が公社に要望書を提出した件につきましては、区も内容を共有しております。

区といたしましては、今日の社会状況を踏まえ、公社の説明について、個別の対応はやむを得ないものと認識しておりますが、全ての居住者がひとしく情報を得られるよう、今後も地域の声に継続的に答える場の提供や、例えばホームページの説明資料の掲載など、説明の工夫について公社に申し入れてまいります。

江口 じゅん子

地元区として居住者また地域の声をよく聞いて、都やJKKに主体的に働きかけていただきたいと要望しまして、以上で日本共産党の質問を終わります。

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