令和4年 第1回区議会定例会 一般質問

2022年02月24日 江口じゅん子区議

コロナ対策について

江口 じゅん子

質問通告に従い、質問します。

まず、コロナ対策です。

感染状況は依然深刻で、一日当たりの死亡者数は過去最多、接種率は全人口の一五%にとどまっています。不十分なコロナ対策に政権支持率は下がっています。

我が党は政府に、オミクロン株に即したワクチン、検査、医療、保健所強化、そして暮らしの支援などの対策強化を求めています。

都議会第一回定例会で、都立病院廃止条例が提案されました。厚労省調査では、コロナ病床確保数は都立・公社病院が全国の中で一位から十一位を占めています。都民の命のとりでである都立松沢病院を含む都立病院の独立行政法人化に反対します。

以下二点伺います。

一点目は保健所です。

この間、要介護の障害者・高齢者家族から、陽性後、保健所から連絡がない、自力で往診クリニックなどを探したが、保健所からの連絡がないと対応できないと断られたなど御相談が続きました。保健所の逼迫は区民の命に直結します。

当面、支所の業務見直しや、全庁の応援などあらゆる方策での強化を求め伺います。

辻 世田谷保健所長

私からは、コロナ対策における保健所体制強化等について順次お答えいたします。

まず、応援体制強化です。

今般のコロナ第六波の感染拡大では、全庁挙げて体制強化を図っております。また、総合支所に配置の保健師をさらに保健所に配置するため、区民健診等一部の支所の保健業務を休止し、人員体制を増強しております。

また、事務系職種は感染症対策課の職務の経験者を含む人員を一時的に保健所兼務とし、業務時間中、また時間外に応援職員として配置をしております。

これらにより現在の保健所の人員は、民間事業者を含めて、新型コロナウイルス感染等が発生する前よりも三百二十一人増の四百八十六人体制となっております。

新型コロナウイルス感染症は、変異株の特性等で急拡大となる場合もあり、迅速かつ臨機応変な応援体制が必要です。今後も保健師、事務系職員等の迅速な応援、民間委託の拡充等、あらゆる手法により体制を強化していきます。

江口じゅん子

また、我が党はこの間、コロナ禍を踏まえ、保健所の抜本的強化を求めてきました。

つながるプラン案の重要施策である健康危機管理体制の強化に、保健所体制強化の明記を求め伺います。

辻 世田谷保健所長

次に、つながるプラン案の内容についてです。

つながるプランでは、今般の新型コロナウイルス感染症の経験を踏まえ、組織的また迅速に新興感染症等に対応するため、健康危機管理マニュアルや新型インフルエンザ等対策行動計画の改定に取り組むことを記載しました。

また、健康危機管理マニュアル、新型インフルエンザ等対策行動計画につきましては、世田谷区健康危機管理連絡会、世田谷区新型インフルエンザ等対策地域医療体制検討部会で専門的見地から検討を行うとともに、一般公募の区民等も含まれる健康づくり推進委員会からも御意見をいただき策定に取り組んでまいります。

策定に当たりましては、この間の感染拡大への区の対応を検証し、計画、マニュアルをより実効性のあるものとして改定するとともに、抜本的な保健所体制の強化も含め、検討を進めてまいります。

江口じゅん子

区長は、さきの議会で我が党に、計画的に必要な人員を配置し、保健所体制の抜本的強化に取り組むと答弁をしています。来年度からの保健師などの計画的増員と、次期基本計画も見越して具体的な抜本的強化の認識を伺います。

辻 世田谷保健所長

最後に、保健所の抜本的強化についてお答えをいたします。

保健所は、新興、再興の感染症の発生時には蔓延防止に向けた防疫措置の実施や、平時には感染症対策の普及啓発、情報発信を図り、健康危機管理業務の根幹を担っております。

今回の長期に及んでいる新型コロナウイルスの流行下だけでなく、今般のコロナ禍を踏まえ、今後とも区の感染症対策が持続可能となるよう、保健所はじめ組織体制を強化し、人員配置の工夫、民間委託の活用等、あらゆる手段を活用して機能拡充を行う必要があります。

防疫業務を担う保健師の人員につきましては、感染急拡大を踏まえ、中長期的に計画的に人員体制を強化できるよう人事関連部門と調整を図るとともに、地域に根差した感染予防の啓発など総合支所と連携した防疫業務の推進を図ってまいります。

私からは以上です。

江口じゅん子

二点目は大規模検査です。

区はこの間、感染抑止及び社会経済活動維持のため、社会的検査の対象拡充と体制強化を推進してきました。

第五波で百二十六の保育園が休園という事態を受け、区は昨年末に抗原検査キット配布対象を、保育園・幼稚園利用家庭へ拡充、一月には高齢、障害、学校の利用者、入所者にも配布、社会基盤を支える福祉・学校施設へいち早く手だてを講じました。

ある保育園からは、陽性者発生で希望する園児、職員が社会的PCR検査を受検、無症状陽性者を二名発見し、クラスター防止になった。また、ある中学校の保護者からは、陽性者発生で学級閉鎖、クラス全員に抗原検査キットが配布、直ちに使用できた。その後の社会的検査でも陰性が確認、親は仕事を続けられた、検査の重要性を実感したなど伺いました。

さらに、福祉事業所や区民からは、濃厚接触者となったが社会的検査が混雑して七日間の健康観察中に検査できなかった、期間の短縮を。障害者や認知症高齢者は前鼻腔方式の抗原検査を怖がる、唾液式に改善を。また、広く区民対象の検査キット配布の再開をなどなど要望が届いています。

多くの事業者、区民は必要なとき、不安なとき、直ちの検査を求めており、区の対応を評価しています。大規模な検査で感染者を見いだし、治療、隔離につなげ命を守り、そして地域や施設に感染を持ち込ませず広げない、これは感染症対策の基本です。

今後も社会的検査の対象拡充と体制強化及び広く区民対象の実施を求め伺います。

有馬 保健福祉政策部次長

私からは、社会的検査の対象拡充、体制強化について答弁いたします。

現在ワクチンの三回目接種や治療薬のさらなる開発、研究が進む一方で、国や東京都も無料のPCR等検査事業を実施するなど検査体制の確保を進めております。

感染者の中には無症状者がいることが確認されていることから、検査により感染者を早期発見することは大変重要であり、陽性者発見後の早期治療、さらに感染拡大防止の対策として臨時の診療所を設置するなど進めてまいりました。

令和四年度の社会的検査については、PCR検査である随時検査のほか、抗原定性検査キットを活用した施設や家庭における感染防止対策等を実施し、また、その運用は区内の感染状況等を踏まえ、体制強化や対象を拡充するなど、その状況に応じて適宜見直してまいります。

十月以降につきましては、感染状況や国、都の動向等を踏まえ、実施の必要性を判断してまいります。

以上でございます。

区政運営における区長の基本的姿勢について

江口 じゅん子

次に、今後の区政運営における区長の基本的姿勢についてです。

まず、財政運営です。

この間の財政見通しと大きく異なり、新年度予算案は前年度比百三十六億円増、約三千三百三十六億円の過去最大規模となりました。

どのような経済情勢下でも貫かれるべきは、区長が表明してきた区民の健康と生活を守り抜く、また憲法で保障されている基本的人権と平和を守る役割は、区民生活に責任を持つ自治体の責務を発揮した区政運営です。

我が党はこの間、財政運営の基本として三点提案してきました。

一点目は、サービスカットや公的責任の後退につながる民間活用などの従来型行革ではなく、参加と協働を徹底し、区長が推進してきた財政構造、体質改善で財源をつくる、区民に信頼される行政経営改革。

二点目は、国、都からの財源確保。

三点目は、計画的な基金積み立てです。

区は令和二年度から、効果額計約百五億円の事務事業見直しに取り組みました。

その基本的考えは「単なる削減ではなく、区民、利用者の視点を中心に、議会、区民の御意見をいただきながら進める」です。

一方、見直しに算定されたふじみ荘廃止などは、区民理解や参加と協働で課題を残しています。新年度財政が好転したからこそ、この間の総括と課題改善を求め伺います。

加賀谷 政策経営部長    

私からは、二点御答弁いたします。

初めに、昨年度の見直しに対する評価と今後の改善の取組でございます。

昨年度政策方針を踏まえまして、全ての事務事業について継続を前提としない本質的な見直しの取組を行いました。

また、今年度はさらに課題の残る事業を抽出し、手法の見直しを行ったところでございます。これらの取組を通じまして、コロナ禍に即応できる区政の一定の体質改善を図ったものと認識しております。

これらの取組を一過性のものとせず、区民、利用者の視点に立ち、多角的な視点から必要性、有効性などを客観的に検証する見直しの考え方、プロセスを定着させ、既存、新規を問わず事業構築を行っていくものとしまして、行政経営改革十の視点に沿って、コロナ後の時代の変化を見据えた事務事業の見直しに取り組んでまいります。

また、未来つながるプランで掲げるデジタル・デモクラシーの深化を踏まえ、参加と協働の多様化、充実を基本に置き、質の確保に留意しながら区民の視点に立った不断の行政経営改革に取り組んでまいります。

江口じゅん子

非常時における国、都からの財源確保はますます重要です。区長はこの間、国を動かし、社会的検査を行政検査と認めさせるなど財源確保に積極的役割を果たされてきました。

これは区政の基本的姿勢であって、つながるプランなどに明記すべきです。

今後の区長の財政運営の基本姿勢を伺います。

保坂 区長

江口議員にお答えをいたします。

まず、今後の財政運営の基本姿勢について並びに命を守る取組、これを基本計画の中にどのように位置づけていくのかという御質問でございます。

区民生活の実態は、この間の度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出により景気回復が鈍る中で、原油高等の影響による生活必需品の値上げなど、依然として厳しい状況にあると認識しております。

コロナ禍による行動制限が、高齢者をはじめとした多くの皆様に社会的孤立、孤独な状況を加速させ、同時に気候危機により激甚化する自然災害、異常気象、この影響もありまして、次の十年間はまさに生存の危機と向き合う時代となると考えています。

この困難な局面を乗り越えていくためには、これまで以上に地域でお互いのつながりを強めて、健康や災害のリスクから命を守る取組を進めていかなければなりません。

こうした状況の中で、人と人がつながるコミュニティー、居場所、プラットフォームを、持続可能な区政運営、世田谷区を支える土台とし、今後の地域行政、またDXの推進による行政サービスの在り方の見直しと併せて、公共施設の改築、改修や大規模災害、大規模自然災害への備えなど、年々増加する行政需要に対してもしっかりと将来を見据え、公的役割を踏まえて着実な対応を実施してまいります。

世田谷区財政においても、感染症の影響が長期化することで、今後も予断を許さない状況が続くということが見込まれています。

中期的な財政見通しの下、国や都の財源確保にしっかりと努力をし、持続可能で強固な財政基盤の構築を図りながら、不合理な制度改正に向けてもしっかりと粘り強く提案し指摘するなど、区民の暮らしを守る取組を進めてまいります。

世田谷区未来つながるプラン案について

江口じゅん子

次に、世田谷区未来つながるプラン案です。

長期化するコロナ禍で区民生活は厳しさを増しています。あるフリーランスの芸術関係者は、第六波で公演中止、延期が続き、仕事はコロナ前の三分の一程度に減少、生活困窮者が取り残されていると伺いました。

当面の暮らしを守る支援強化、さらに今後の区政運営として、経済的弱者対策を根幹に据えた誰一人取り残さない区政運営を徹底していただきたい。

我が党はこの間、新自由主義から脱却し、ケアに手厚い住民福祉の増進という自治体本来の役割を発揮する区政発展を求めてきました。

案では、健康リスクや災害リスクから生命を守る取り組みが次の基本計画の基軸と明記され、重要な方向性です。具体的にどうするのか、今後の区政運営の区長の基本姿勢を伺います。

参加と協働や区民の視点に立った行政経営改革、また国の社会保障制度の改変から区民生活を守る取組の位置づけを求め伺います。

加賀谷 政策経営部長

次に、未来につながるプランにおける位置づけに関してでございます。

さらなる参加と協働の推進に当たりまして、デジタルツールも活用しながら多様な区民参加を促し、議論を深め、説明責任を果たすことが必要と考えております。

行政経営改革の取組について区民の視点に立った改革とするため、低所得者等への配慮の観点とともに、民間活用におけるサービスの安定性、安全性や質の確保の観点を重視して取り組むこととしております。

また、区として国や都の制度是正に向けて率先して働きかけを行い、産後ケアセンターの法制化、国民健康保険の未就学児の均等割軽減など実現したことを踏まえまして、引き続き社会保障制度の課題解決を含めた区民の生活を守るための取組を進めてまいります。

こうした認識の下、未来つながるプランをまとめ着実に取り組んでまいります。

子育て世帯の負担軽減について

江口 じゅん子

次に、子育て世帯の負担軽減です。

十八歳までの子どもの医療費助成について、我が会派は、昨年の第四回定例会でその実施を求めました。また、我が党都議団は、平成三十年と昨年第四回定例会で、所得制限、自己負担なしの十八歳までの医療費助成を求め条例案を提案しています。

これらや大きな世論があり、都の新年度予算案で準備経費が計上されました。既に都へ所得制限なしで財源協議に臨むと区は答弁されています。

同時に、現在の都の助成では自己負担は通院一回二百円、また入院中の食事療養費、多くの場合一食四百六十円ですが、これは医療費助成外です。入院中の食事は医療の一環であって、自己負担を求めるべきではありません。

都に対し、所得制限、自己負担なし、さらに入院中の食事療養費も助成とすること、また財源は都の責任で行うよう求めていただきたく伺います。

柳澤 子ども・若者部長

私からは、子ども医療費の助成について御答弁申し上げます。

区では、平成四年度から医療費のうち、保険診療分の自己負担分と入院時の食事療養費の定額負担分に係る子ども医療費の助成を開始し、現在十五歳までの全ての子どもに対し、所得制限や自己負担なく助成しております。

先般都では、令和五年度の高校生相当年齢への医療費助成制度の開始について公表していますが、先日の特別区長会における説明では本制度の詳細は未定で、所得制限や自己負担分、また区にどこまでの財政負担を求めるかなど何一つ決まっていないとのことでございました。

特別区長会の場で従来まで小中学生までの医療費無償化に対しての都の消極的評価を改め、財源構成も、子ども医療費全般にわたって明確に示すよう強く求めたものです。

区といたしましては、今後課題整理を進め、令和五年度の実施に向けしっかりと制度設計しつつ、入院時の食事療養費など区独自で実施している部分も含め、都に対しては制度の見直しや財源確保などの必要な措置を求め、区全体あまねく子どもの保健の向上と健やかな育成が図られるよう要望してまいります。

以上でございます。

国保について

江口 じゅん子

最後に国保です。

この間、全国知事会や区長会などは、国へ子育て支援に逆行する多子世帯均等割減免を要請してきました。これらや世論が国を動かし、来年度から未就学児の均等割は半額になります。

。区長はこの間、対象を未就学児にとどめており、子育て支援としては不十分、小中学生まで拡大できるよう国へ働きかけていくなど答弁しています。区長会での要請が今般の制度改善につながったことからも、しっかり要望していただきたい。

一方、我が党は、国などによる多子世帯軽減策実施まで、子育て支援としての区独自の時限的対応を求めてきました。この間、区長は総合的な子育て支援策の観点から取り組むと答弁され、区として具体的検討に踏み出した経緯があります。

国などによる対象年齢拡充まで、区独自の時限的対応として、来年度途中、または令和五年度からの対象年齢拡充を求め伺います。

澁田 保健福祉政策部長

私からは、国保に関連して二点お答えいたします。

まず一点目、国保の子育て支援としての区独自減免等についてでございます。

国民健康保険における均等割保険料は、年齢や所得に関係なく全員が負担の対象となるため、特に子育て世帯への負担が重く、早急に改善すべきとして、区では国に対し制度改正を重ねて要望してまいりました。

こうした中、国は令和四年度より、全ての未就学児を対象に均等割保険料を五割軽減する法改正を行いました。これを受けて、未就学児の保険料軽減の新規実施を含む国保条例の一部改正について、今議会でお諮りする予定でございます。

区といたしましては、今般の国の制度改正をまずは第一段階として一定程度評価しておりますが、区長も従前述べていますとおり、子育て支援としては不十分と認識しております。

国民健康保険は全国統一の制度であり、その制度上の課題は国が責任を持って対応すべきものです。区としては、対象年齢の拡充など必要な制度改正を引き続き国に働きかけてまいります。

また、区といたしましても、この間の経緯も踏まえまして、子育て支援施策の充実に向け、財源の確保や仕組みなどの課題を整理してまいります。

江口 じゅん子

今月、都から、来年度国保料は前年度比六・二%の大幅値上げが提示されました。

我が党は、昨年度と今年度の二回、次期保険料の抑制、引下げを求め区長に申入れをしました。今年度保険料は、区長が昨年、一定で御答弁したように、コロナ禍で例年どおりの算出でいいのか課題意識を投げかけ、それが区長会での保険料負担抑制判断につながりました。

来年度保険料を決する区長会総会は既に実施され、区長の対応及び結果を伺います。

以上で壇上からの質問を終わります。

澁田 保健福祉政策部長

次に、保険料抑制の区長の対応と結果についてお答えいたします。

新型コロナウイルス感染症による医療費増のため、保険料を引き上げざるを得ない状況となっておりましたが、区長が特別区長会におきまして、例年どおりの算定ではなく工夫して保険料上昇を緩やかにすべきという課題認識を示されました。それを基に、十二月に特別区長会として国と都に対し必要な財政措置を講じるよう緊急要望を行ったところでございます。

今回の特別区統一保険料の算定におきましては、従来の公費負担に加え、新型コロナウイルス感染症に係る医療給付費概算額百六億円を特別区に各区の公費で負担する判断を区長会としていたしました。

このため、制度改正による保険料の激変緩和措置といたしまして、原則毎年一%ずつ増やすとしてきました納付金の賦課総額算入割合を、本年度の九六%から当初の平成三十年度と同じ九四%相当とし、区民の保険料負担の増加を抑制することとしております。

今後とも新型コロナウイルス感染症の影響などにより、保険料や窓口負担が上がることで、区民が受診控えをしないよう注視いたしまして、国保財政の運営に取り組むとともに、国に対して一層の財政支援を要望してまいります。

以上でございます。

江口じゅん子

国保について、区長が来年度保険料抑制の立場で積極的役割を果たされてきたことを評価します。さらに、子育て世帯の負担軽減として、区独自の対応、子どもの均等割軽減の対象年齢拡充、ぜひ進めていただきたく要望し、終わります。

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