令和3年度第4回区議会定例会 一般質問

2021年11月30日 江口じゅん子区議

※正式な議事録ではありません。

経済・社会活動を再開しながら、命守るコロナ対策求について

江口じゅん子

質問通告に従い、質問します。

まず、経済・社会活動を再開しながら、命守るコロナ対策求め、4点伺います。

1点目は、保健所です。

感染爆発、医療崩壊となった第5波では、全国で250人が在宅死し、区内でも、保健所からの連絡・訪問が行われず、お一人が亡くなられました。

先の議会の我が党の質問に、区長は、 「八月には3,500人の区民が自宅あるいは自宅待機にあった責任を痛切に感じる、在宅の方の見守り、アクセスが取れるように、区として命を支えていく。」と答弁されていました。

今般の事態はあってはならないことです。総括及び今後の対応を伺います。

背景には、国の保健所統廃合、病床削減の構想、原則自宅療養方針があります。政府の感染症対策本部では、第6波の自宅・宿泊療養者数は最大約23万人と想定としています。

我が党は、先の議会でこの撤回を求めよ、と質疑し、区長は「コロナの療養には、医療職の見守りが必要。」「国や都の方針を求めて参りたい」等と答弁されました。

この間の対応と、区長を先頭に撤回への積極的対応求め、伺います。

つながるプラン(案)検討状況では、「区民の健康の保持増進と健康危機管理体制の強化」が重要施策に位置付けられました。

しかし内容は、「健康危機管理マニュアル」や「新型インフルエンザ等対策行動計画」改定に留まり、不十分です。今般のパンデミックで、保健所機能がパンクしたのは何故か。

平成6年の国の法改定で、当区でも保健所が再編されました。5地域での感染症対策が1カ所の保健所に集約され、地域感染症対策は弱体化してきました。我が党は、再編の検証と抜本的強化を求め続けてきました。

区はこの間の答弁で、「コロナ感染症が急拡大する中、現在の保健所の体制では限界があり、感染症対策組織の抜本的強化が急務。有事の際に迅速かつ機動的に対応可能な組織体制の構築に早急に取り組む」として、「平時からの健康危機管理体制の見直し」に舵を切りました。

保健所の再構築と保健師等計画的増員を求め、区長の見解を伺います。

つながるプランの記述は、「感染症対策組織の抜本的強化」等の立場で、再検討求め、伺います。

世田谷保健所所長

先般、ご報告した事案は、第5波のピークの中、連絡・訪問ができず、お亡くなりになっていたことが判明したもので、重く受け止めております。

第5波での対応では、保健所からの陽性連絡、連絡が取れない方への対応、陽性者への健康観察等がひっ迫したため、第6波に向けては、保健所における区職員、委託事業者の体制を拡充するとともに、医師会や地域の医療機関など区内の医療資源を結集し、健康観察を強化し、併せて連絡のつかない患者に区職員等が確実に訪問するしくみを構築するなど、必要な体制の見直し・拡充を図り 、 同様の事態を繰り返さないよう、患者の命を守るため最善を尽くしてまいります。

江口じゅん子

2点目は、再び感染爆発と医療崩壊を起こさないため、大規模検査の強化求め、伺います。
オミクロン株は、世界的に拡大傾向で、予断を許しません。変異株急拡大による感染爆発を繰り返さないため、検査体制、医療体制の総点検・強化を求めます。

ワクチンと一体に、大規模検査での早期発見による封じ込めが必要です。

先の政府の感染症対策会議でも、感染拡大時の無症状者への無料検査等不十分ながら拡充方針が示されました。

当区が先進的に取り組んできた社会的検査が国を動かしています。

補正予算では、福祉現場や我が党の要望受け、抗原検査キットを学校・福祉施設、更に保育園・幼稚園利用家庭への配布に踏み切り、評価します。

今後も社会的検査の対象拡充と従来の枠にとらわれない無症状者への拡充求め伺います。

世田谷保健所所長

第5波の当時 、国は感染状況を念頭に 、重症化リスクを踏まえ、無症状、軽症患者のうち、やむを得ず宿泊療養を行わない方は自宅療養となることを示し、 当初は中等症も自宅療養という方針でしたが、その後、方針変更され入院 ・ 宿泊療養となったと認識しており ます。

区はこの間、一貫して国や都に対し、入院・宿泊療養施設の適切な確保を強く要請し、第5波の後半になってようやく入院・宿泊療養施設が拡張された経緯がございます。仮に、第5波と同等の感染規模で第6波が来た場合、 入院・宿泊がひっ迫する可能性も想定されることから、今後も入院・宿泊療養施設の確保 を国や都に働きかけてまい り ます 。

保坂区長

保健所の組織改正、コロナ対策についてでございます。

保健所は、この間の新型コロナ対策以外にも、平時より新興・再興感染症などあらゆる感染症を想定しまして、蔓延防止や防疫措置など区民の健康と生命を守る健康危機管理業務の根幹を担っている組織でございます。この間、その重要性は多くの区民に深くご理解をいただいたと思います。人員体制・組織体制を不断に見直し、機能拡充を行う必要があると考えています。

新型コロナウイルスの感染拡大局面において、この間、総合支所の保健師を保健所組織に加えさせていただき、医療職の迅速な参集体制を整備するほか民間の医療系人材を活用し委託するなど、保健所の体制を急激に拡大・充実してまいりました。また、今般の補正予算案には、第 6 波に備え、人材確保を含めた経費を計上させています。

私は区民の命を守ることを第一に計画的に必要な人員を配置し、区民生活の安心につながるような保健所体制の抜本的強化に取り組んでいきます。

世田谷保健所所長

 「つながるプラン」の施策に記載された、健康危機管理体制の強化につきましては、今般の新型コロナウイルス感染症の対応も踏まえ、区の健康危機管理マニュアルや新型インフルエンザ等対策行動計画の見直しへの着手が主な内容でございます。加えて、健康危管理体制の強化に向けて、今般の課題・経過も踏まえ、来年2月に記載する内容についてさらなる検討を進めてまいります。

 感染症の拡大に対応可能な保健所の組織体制につきましては、平時、有事双方に迅速に対応する指揮命令系統の整備、全庁応援・参集体制の確立など、あらゆる手法を駆使し、必要なマンパワーの確保に取り組んでまいります。

江口じゅん子

3点目は、臨時の医療体制整備です。

第6波に向け、医療機関・医師会と連携し、病床拡充、医療が受けられる酸素ステーション、往診・訪問看護の体制強化が必要です。

早期治療による重症化予防は、医療崩壊防止に繋がります。都のモニタリング会議でも、抗体カクテル療法投与者の約98%が「軽快」と報告されています。

酸素ステーションでの抗体カクテル療法実施を求めます。

また、他区の様に都の「酸素・療養ステーション」を誘致、病院外来での抗体カクテル実施等都や医療機関との連携を進め、臨時の医療体制構築求め、伺います。

保健福祉政策部次長 

感染拡大を防止し、社会経済活動を継続するためには、感染者の早期発見・早期対応が重要です。社会的検査では感染拡大の備えとして、これまでの取組みに加え、区内の保育園や幼稚園等の利用者及び同居する家族に対して抗原検査キットを今後配付するなど、検査による感染拡大防止を新たに取り組んでおります。

現在、国は感染拡大傾向時にワクチン接種者を含め感染の不安がある無症状者に対しての検査を無料とする支援を行うとしており、区として有効と考えますが、詳細はまだ示されておりません。今後はその動きを含めた国や都の動向に注視するとともに、国内、さらには海外の感染状況やワクチン接種状況等も加味しながら、検査にかかる財源の確保や運用場所、方法などの具体的な課題について検討を深めてまいります。

世田谷保健所所長

酸素療養ステーションは、第 5 波の感染者数減少にあわせ、 10月15日に1か所目に運用を終了しており、現在、次の感染拡大に備えるため、患者16 人が療養できる施設を確保し、 12月中旬には運営にあたる医療人材を配置する準備を行っております。

新たな施設では都内での抗体カクテル療法の実施状況を踏まえ、抗体カクテル療法や点滴、ステロイド投与なども含め酸素ステーションで行うべき処置を検討してまいります。

臨時の医療体制につきましては、都に対し、引き続き入院・宿泊療養施設の確保を働きかけ、区内では区の酸素療養ステーションの活用、地域の医療機関と連携した健康観察などにより、複合的に取り組んでまいります。

江口じゅん子

4点目は、都立松沢病院です。

都議会第3回定例会で、自民・公明・都民ファースト等の賛成で、独法化の定款条例が可決されました。しかし、その都議会議論を確認したところ、多くの会派が都立・公社病院の対応を評価し,なぜコロナ禍での独法化なのか、と質していました。

都はその理由を「地方公務員法等の制約で迅速・柔軟な人材確保が課題、独法化で確保を機動的に進める」等としています。

しかし、平成21年都立病院から地方独法化した健康長寿センターの令和元年度の純損失は10億円。その主要因は常勤医師の欠員です。都は今年度、非常勤医師も20名欠員としています。

また、かつて都立4病院が公社化した際、退職者は223名にもなりました。非公務員となる独法化でも、同様の人材流出が懸念されます。

また、独法化への都民・区民の理解は得られていません。都等には20万筆もの反対署名が提出、区議会にも松沢病院の充実を求める陳情が提出されました。

区長はこの間、松沢病院は「今後も、これまでと同様、公共的役割担い続けて頂きたい」「コロナ禍での医療危機・病床ひっ迫をふまえて、医療体制確保の計画の見直しを都には取り組んでもらいたい。区長会通して意見していく。」と答弁されました。

松沢病院独法化による、利用区民や地域医療への影響は多大です。認識及び地元区区長として、都に独法化中止含めた医療体制確保計画の見直しを求め、伺います。

保坂区長

独法化については、法人設立の手続きとして、都議会第3回定例会において定款が可決されたと聞いています。

今月16日に開催された区長会におきまして、東京都から定款の中で、行政的医療を引き続き担っていくことや、災害・感染症等に対して、これまで同様、都の方針の下で対応すると説明されました。

今回のコロナ禍において、医療危機や病床ひっ迫が広がり、また松沢病院については精神疾患のあるコロナ陽性者、あるいは認知症にり患をして陽性になった方など、幅広く地域で受け入れていただいたということも含めて、区長会の中で、これまで同様、地域の医療機関の連携や感染拡大を経た経験、この医療の地域的や役割や介護ニーズの対応を合わせて、手当の充実による医療従事者確保など独法化に移行してもここを継続し、しっかりやるようにということで念を押し、東京都に対して要望したところであります。引き続きこれが担保されるように、区長会を通して東京都に対して発言・要望してまいります。

第2次世田谷区不登校支援アクションプラン素案の検討状況について

江口じゅん子

次に、第2次世田谷区不登校支援アクションプラン素案の検討状況です。

令和2年度の区の不登校児童・生徒数は、合計968人であり、年々増加しています。

支援プランに必要なのは、不安や孤立また心の傷を抱える子ども一人ひとりに寄り添い、その多様性や個性を認め、心身の成長を支える視点・内容と考えます。また、子どもを支える保護者を包含する視点が必要です。

しかし、プラン素案は、従来の「行政・学校・教員の計画」となっています。不登校児の現状把握は学校による調査が主であり、当事者の実態把握が不十分です。

「学校目線」とそれに基づく「支援」では、不登校支援になりません。

従来の行政計画に留まらず、子ども・家庭に寄り添い、共有出来るプランを求めます。そのためには、当事者の実態把握が必要であり、教育長の見解を伺います。

プラン素案の「基本的考え方」また「目標」は、学校側の設定です。再考求め、伺います。

相談・支援に結びつかず、居場所が無く、孤立や不安を抱えている子ども達が多くいます。

予約不要でいつでも行ける、ほっとスクール以外の新たな不登校児の居場所を、全庁横断的に連携し、各地域での整備求め、伺います。

教育長

不登校児童・生徒への支援にあたっては、本人が多様化、複雑化した社会の中でも精神的、経済的に安定し、豊かな人生が送れるようその個性や能力を伸ばし自立に向けて支援を行うことが重要です。

文部科学省の行った実態調査では、児童・生徒や保護者が抱える不安は「学習の遅れや進路」や「先生や友だちとの関わり」などであることがわかり、今までも各学校や支援機関において状況把握は行ってまいりましたが、社会の複雑化や価値観の多様化により、児童・生徒や保護者の抱える課題等はなおも潜在化していることがわかりました。

各学校、保護者のつどい、不登校保護者会、ほっとスクール等により児童・生徒、保護者のご意見や要望等を、アンケート等を活用するなど、丁寧かつ具体的に把握をしていくことに努め、当事者の声を支援の取り組みに反映してまいります。

教育政策部部長

不登校児童・生徒への支援については、国より「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、児童・生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要があることが示されております。

教育委員会でも、国のこの考え方に基づき、児童・生徒の多様性や個性を認め伸ばすことを目指し、社会的自立につながる支援を行うことを、支援の基本的な考え方としたところです。

次期プランの目標につきましては、素案の段階では「出現率の改善」等を掲げておりますが、支援の基本的な考え方に基づき、学級復帰にこだわることなく、児童・生徒の進路の選択肢を広げていくことも踏まえて、目標を設定してまいります。

江口じゅん子

予約不要でいつでも気軽に行くことが出来る、新たな不登校児のほっとスクール以外の居場所を、全庁で横断的に連携、協議し、各地域で整備していただきたく、伺う。

教育政策部部長

次期プランでは、ほっとスクールにおける受け入れ体制の強化をはじめ、ほっとスクール等につなげるための中間的居場所やオンラインを活用した居場所等、多様な居場所の確保に向けた取り組みを進めてまいります。
2.一方で、不登校児童・生徒の中には、ほっとスクール等に行くことも負担に感じる児童・生徒もいることから、より身近で気軽に行くことのできる居場所の確保も必要と考えております。
3.教育委員会といたしましても、児童館や青少年交流センター等の既存施設における利用状況を把握し、関係所管とも連携や情報共有を図りながら、安心して通うことができる多様な居場所の確保に取り組んでまいります。

発達障害児の特別支援教室、すまいるルームについて

江口じゅん子

次に、発達障害児の特別支援教室、すまいるルームについてです。

今年3月、都教育委員会は、特別支援教室に係るガイドラインを改訂し、指導期間を原則1年、延長しても2年間までの期限を設けました。更に来年度からの段階的な35人学級に合わせ、児童・生徒10人に対し1名の教員配置基準を、来年度から12人に対し1人に引き下げる、制度改悪を進めています。本来、特別支援教育には、より手厚い支援・配置が必要です。

 先の議会で教育長は「教育長会でもこれは課題にしてきた、引き続き要望していく」等答弁しました。以下、2点伺います。

改めてこの問題への区教委の認識を伺います。教育長会等通じて、配置基準引き下げや期限の改善及び年度途中の児童・生徒増加を見越した配置基準を都へ、求めて頂きたい。

第3回定例会での共産党都議団の質問に対し、都教育長は「終了時には特別支援教室での指導継続を含め検討し、適切に支援する」と答弁しました。期限に縛られず、子どもにとって必要な期間の保障を求めます。

教育監

特別支援教室で指導を受ける児童・生徒は増加傾向にあり、指導の際には、児童・生徒一人ひとりの特性に応じた指導計画を作成し、きめ細やかな指導を行う必要があります。

教員の任命権は、都教育委員会にあるため、特別支援教室への教員の配置も都教育委員会によるものですが、東京都では、国の基準を上回る配置を行っております。

区教育委員会としましては、特別支援教室での指導が、より充実するよう、教員の配置や質の確保等について、様々な機会を通じて、引き続き都教育委員会に要望をしてまいります。

教育政策部部長

特別支援教室では、対象児童・生徒が抱えている学習上又は生活上の困難を改善・克服し、在籍学級での有意義な学校生活につながるよう指導を行っております。

今回、東京都教育委員会から示された「原則の指導期間」の1年間とは、対象児童・生徒一人一人に指導目標を設定して指導を行い、指導目標がどの程度達成されたか等について、保護者と学校で検討を行い、より適切な指導へ結びつけるものと捉えております。

区といたしましても、「原則の指導期間」内に指導目標を達成できない等の継続した指導が必要な児童・生徒に対し、改めて支援策を検討し、特別支援教室での指導の継続も含め、必要な支援を行ってまいります。

地域公共交通について

江口じゅん子

最後に、地域公共交通です。

地域公共交通は地域の足として不可欠ですが、コロナ禍で事業者は苦境に立たされています。

今議会に、東急バス運行の喜多見団地から二子玉川駅路線など2路線が廃止、代替として定時定路線巡回及びオンデマンド導入の報告がありました。事業者努力を評価します。
一方、団地高齢者から、「電話して来てもらう仕組みが分かりにくい。団地前のバス停が無くなるのは不便。」等伺いました。新たな地域の足として定着するよう、地域の声を良く聞き、丁寧な対応を求めます。

路線バス撤退の影響は大きく、特に高齢者は、生活の質や身体状況低下に繋がります。

「赤字路線」をそのままにせず、事業者・地域・区が協働し、路線維持のための工夫や取り組みを協議する場を作る等維持のための積極的対応求め、伺います。

以上で、壇上からの質問を終わります。

道路・交通計画部部長

区ではこれまで、公共交通不便地域の解消や南北交通のネットワーク強化などを図るため、バス事業者との連携・協力により、コミュニティバスを導入するなど、バス路線の維持拡充に向け取り組んでまいりました。

一方、バス事業者においては、従来からの運転手不足に加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴う利用者減少により、厳しい経営状況に直面しております。今回喜多見・宇奈根地区の路線は特に厳しい状況でありましたが、区から路線維持を要請してきたこともあり、事業者が収支改善に向け新たな運行形態により路線を維持することとなったものです。

区といたしましては、地域公共交通の維持・確保に向けて、これまで以上にバス事業者との連携強化、情報交換を行うと共に、広く地域の皆さまや区の関係所管とも連携・協力し、バス路線維持のための検討を進めて参ります。

<< 前のページに戻る