平成27年第4回定例会 本会議 代表質問

2015年11月24日 江口じゅん子区議

江口じゅん子

日本共産党世田谷区議団を代表して質問します。

フランスで起きた大規模テロの犠牲者にまず哀悼の意を表します。
一般市民の生命を奪う無差別テロは、いかなる口実があろうとも許されません。日本共産党はテロに対して厳しく糾弾します。

区長の政治姿勢について

江口じゅん子

それでは、質問の第一の柱として、区長の政治姿勢について二点伺います。

沖縄名護市辺野古新基地建設について伺います。
翁長知事は、前知事の辺野古沿岸部の埋立承認について、第三者委員会の検証結果を受け、承認取り消しを行いました。
これに対し、事業を行う防衛省が取り消しの効力を停止させるために行政不服審査を私人として国交省へ申し立てました。

しかし、行政不服審査法は、行政権力による不当処分から国民の権利を守るためのものです。国の機関である防衛省が私人であるはずがなく、行政不服審査制度の無法な乱用です。

保坂 区長

江口議員にお答えします。

沖縄県名護市辺野古新基地建設問題については、沖縄県知事が埋立承認を取り消したことに対し、国土交通省は沖縄防衛局長からの審査請求及び執行停止の申し立てを受け、行政不服審査法に基づき、承認取り消しの効力を停止する執行停止の決定を行いました。

また、沖縄県知事が行った取り消し処分について、地方自治法に基づき、知事にかわって撤回する代執行に向けた訴訟を提起しました。
行政不服審査法は、行政庁の違法または不当な処分等に関し、簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図ることを目的とした法律であります。
国の行政機関である防衛局が行政不服審査法により申し立てを行うことの妥当性について議論がされているところです。
この夏、翁長知事と菅官房長官の間で工事を中断しての対話の試みが行われ、その成果に期待をしたところですが、対立構造に立ち戻ってしまったことに危惧を覚えます。

沖縄県の置かれている現在は、日本社会の未来像をどのように描くかに直結しています。沖縄県の民意、自己決定権を尊重しながら対話を行うことが大切であります。
今後は、司法における判断も行われますが、引き続きその観点で見守ってまいります。

江口じゅん子

さらに、国は十七日に知事にかわって取り消し処分を撤回する代執行に向けた訴訟を起こしました。新基地を無理やり押しつけるために、是正の指示や代執行を行うのは、国家権力による地方自治のじゅうりんそのものです。
安倍政権が進めているこのような地方自治のじゅうりんの問題について、同じ自治体の長として区長はどう感じておられるのでしょうか、認識を伺います。

日本共産党は、新基地建設をきっぱり拒否している翁長知事を支持し、沖縄に連帯する闘いを大いに発展させていく決意です。

次に、核兵器廃絶について伺います。

残虐な核兵器の使用を禁止し、廃絶すべきであるとする主張は国際政治の大きな潮流です。ことし五月の核不拡散条約(NPT)再検討会議では、核兵器の非人道性についての共同声明が百五十九カ国の賛同に広がり、十一月の国連総会では、核廃絶への法的枠組みの強化を求める決議案が百二十八カ国により採択されました。これは核兵器禁止条約実現への大きな一歩です。こうした変化は、世界、日本各地での核廃絶と平和を求める運動の成果です。

NPT以降の核兵器廃絶における新たな国際情勢に対しての区長の認識を伺います。

保坂 区長

次に、核兵器廃絶について申し上げます。
この十一月、軍縮問題を扱う国連総会第一委員会で、日本が提出した核兵器廃絶決議が賛成多数で採択をされました。今回の決議では、初めて世界の指導者らに被爆地訪問を促すことが盛り込まれ、その意義は大変大きいと考えています。
核兵器廃絶を求める国際的な機運の高まりを感じる一方で、昨年度共同提案した、アメリカやイギリスが棄権に回るなど、核保有国と非核保有国が歩み寄ることの難しさ、そして核兵器廃絶の道の厳しさを痛感しているところでもあります。
唯一の被爆国である日本といたしましては、人間の尊厳を否定する核兵器のない世界の実現に向け、核保有国と非核保有国の橋渡し役として国際的な責務を果たすべきであるというふうに考えております。

区としても、核兵器廃絶と世界恒久平和を誓った平和都市宣言に基づいて、今後もさまざまな機会を捉えて核兵器廃絶について発信するとともに、平和首長会議の活動及び区としての平和事業に積極的に取り組んでまいります。

区政の基本問題について

江口じゅん子

質問の第二の柱として、区政の基本問題について伺います。

まず、新年度予算についてです。

安倍政権は、日本経済について回復基調が続いていると繰り返していますが、実態はどうでしょうか。雇用が百万人ふえたといいますが、ふえたのは非正規雇用であり、労働者全体に占める非正規雇用の割合はことし初めて四〇%に達しました。GDPは二期連続マイナスです。実質賃金もマイナスになっています。

一方、消費税増税と円安による物価高が家計を直撃しています。食料品や日用品の物価上昇は、九月の全国消費者物価指数を見ても明らかです。

前年同月と比べますと、東京都区部では、食パンは三%上昇、卵は七・七%、ハム二・七%、ホウレンソウ五・三%、チョコレート一七・二%、雑貨品では、ボディーソープ六・〇%、トイレットペーパー八・一%と上昇しています。
家計の負担感が確実に増しています。

先日、年金生活の七十代の御夫妻からお話を伺いました。夫が週五回働いているので、何とか生活できているが、消費税八%増税は本当に痛い。
水光熱費、食料品、雑貨、暮らすために必要なものがみんな値上げ、介護保険料も上がっているのに、何で年金が下げられるのか、病院に行くのも考えてしまうとのことでした。

区内商店・業者の経営状態も深刻です。私は、昨年の四定にて、地元で四十年間酒屋を経営している方からのお話を紹介しました。この地域には、昔、酒屋が十軒以上あったが、どんどん廃業している。カクヤスなどと価格競争で勝てるわけがないという話でしたが、このお店もことし廃業、この地域に酒屋はなくなってしまいました。区民生活は確実に厳しくなっています。

新年度予算はこの厳しい区民生活を踏まえた予算にするべきです。区長は新年度予算編成にどう臨むのか見解を伺います。

保坂 区長

次に、区民の暮らしと福祉を守る自治体の役割についてというお尋ねをいただきました。

今般の区を取り巻く経済状況は、九月公表四―六月期の区内事業者の景況感はマイナス、また、今月国がGDPの二期連続のマイナスを示しました。
また、中国経済の減速、フランスの同時多発テロ及び中東における戦乱のさらなる拡大など、世界的な政治経済も大変不安定要因を多く抱えているものと認識をしております。
このように、経済の先行きが見通しにくい状況にあっても、区は都道府県や政令市規模の八十八万の人口を持つ基礎自治体として、区民生活の基盤を整えながら、持続可能な自治体運営を揺るぎないものとしていく必要があります。

全国的な少子化傾向に反して、区の子どもたちの出生数は暫時増加し、高齢化率は一方で約二割となり、障害のある方が四万人を数える現状を抱えていく中で、区民の暮らしの直結する基本計画に掲げている重点政策を着実に推進していくことが区に課せられた役割であると認識しております。

新年度予算編成についての姿勢についてでございます。

平成二十八年度予算編成に当たりまして、景気回復基調の持続を前提に、特別区税の一定の増収を見込むフレームのもと、災害対策の強化や保育サービス待機児対策を初めとする子育て支援の充実、地域包括ケアシステムの構築など、三年目を迎える基本計画に掲げる六つの重点政策に基づく取り組みを進めていくことを最優先に行ってまいります。
そうした状況の中、障害者差別解消法施行への適切な対応、福祉・介護施策の充実、妊娠期から子育て家庭を支える支援、世田谷版ネウボラとも呼びますが、これに対する取り組み、また子どもの貧困対策などの取り組み、建築物の耐震化や不燃化など災害に強いまちづくりを進めるなど、喫緊の課題への対応も迫られています。

先ほど申し上げたとおり、経済面での不安定要因もありますが、私は区民の暮らしを守る責任ある立場から、将来の財政需要や急激な景気変動にも耐える持続可能な財政を構築していく決意であります。引き続き行財政改革を進めながら、納税者の立場から合理的な予算執行を実現し、基本構想に掲げるビジョンを全力で実現していく覚悟であります。

区民生活を守る施策について

江口じゅん子

以上の立場で区民生活を守る施策について四点伺ってまいります。

一つ目は、三年前に行った生活保護基準の引き下げによる区の福祉への影響をなくすために行った措置の継続についてです。

生活保護基準は多くの社会保障制度の基準とされています。基準の引き下げは、就学援助など他の施策に次々と連動し、区の福祉全体の引き下げにつながります。平成二十五年、国は三年間の激変緩和期間措置を設け、生活保護基準引き下げを行いました。

これに対し区は、基準引き下げによって生ずる六十三事業にわたる影響をなくすため、条例や要綱を改正し、対応しました。
就学援助でいえば、区の措置により、多くの対象者が就学援助から外されることを回避できました。区の福祉の水準を守ったことは大変重要と評価します。

こうした措置についての区の成果と評価を伺います。

また、激変緩和期間は来年三月をもって終了ですが、この措置がなくなれば、区の福祉水準は引き下げられることになり、区民生活に大きな影響をもたらします。来年度以降も継続が必要であり、区の認識を伺います。

板垣 副区長

生活保護基準の見直しに伴い、影響が生じる事業への区の対応につきまして、その成果と区の評価及び来年度以降の継続についての区の認識についてお答えさせていただきます。

生活保護基準の見直しにつきましては、平成二十五年五月に保護の基準が改正されまして、激変緩和の点から約三年間かけて段階的に実施されました。
区では、国の見直しに対しまして、影響が想定されます六十余りの区事業について、区民への影響が生じないように経過措置を行い、全庁的な対応を実施したところでございますが、これまで三事業において区の経過措置による対応がございました。
とりわけ件数として多かったのが、お話のありました就学援助の準要保護でございますが、経過措置による各年度との比較を改めて計算してみますと、二十五年度では百二十六件、二十六年度では百六十三件、二十七年度では二百八十一件となっております。
こうしたことから、生活保護基準の見直しに伴う国の激変緩和措置に合わせた経過措置としては、一定の成果があったというふうに考えているところでございます。

国の激変緩和措置期間は平成二十七年度末をもって満了いたしますが、このたび他制度への影響に対する適切な対応に依頼する厚生労働省からの通知及び文部科学省が就学援助実施状況党調査の結果などを自治体へ通知するなど、本件にかかわる国の動向もございますので、この間の経過措置の実績を踏まえまして、二十八年度以降の対応について検討してまいりたいと考えております。

以上です。

江口じゅん子

区民生活を守る施策についての二点目は、学校給食費値上げについてです。

今般、区立小中の給食費の値上げの考えが示されました。私は区立小三、中一のお子さんを持つお母さんからお話を伺ってまいりました。親としては、値上げになっても子どもにきちんとした給食を食べさせてほしい。

しかし、値上げ額を計算すると子ども二人で年間七千百十三円の値上げ、給食費の値上げだけならよいが、何でも値上がりしているときだし、塾や部活などでお金がかかる。ローンもある。これから高校・大学進学も控えている。家計全体のことを考えると、また余裕がなくなるとのことでした。

家計に厳しい経済状況の中、給食費値上げは生活に少なくない影響をもたらします。区として値上げは極力抑えるべきです。同時に質の確保をするための努力を行うことを求めます。区の見解を伺います。

岩本 教育次長

私からは、学校給食費について御答弁申し上げます。

学校給食では、学校給食法に基づきまして、食材費について給食費として保護者に御負担をいただいております。現在の給食費について、平成二十五年四月に改定いたしましたが、この間、円安の進行、需給の逼迫などから、牛乳を初め、野菜、肉、魚、果物など学校給食で使用される主要な食材が軒並み高騰している状況です。平成二十六年四月の消費税率変更の際も、献立を工夫するなどの努力により給食費を改定せず学校給食を維持してまいりましたが、食材費の高騰が続いており、使用できる食材が限られるなど、標準食品構成表に沿ったバランスのよい給食を提供することが困難となったことから、食育の観点からも給食費の改定を行わざるを得ないと判断したものです。こうした事情を今後、保護者の方々に丁寧に説明し、御理解を賜りたいと考えております。
一方、教育委員会といたしましては、工夫を凝らした献立の作成や質の高い食材の使用など、児童生徒の食に対する関心を一層高められる食育事業の充実策を検討してまいりたいと考えてございます。

以上でございます。

江口じゅん子

区民生活を守る施策についての三点目は、国民健康保険についてです。

我が党は、これまで繰り返し、国保加入者は自営業など経済的基盤の薄い方々であり、国保料が毎年値上がりする中、高過ぎる国保料が暮らしを圧迫していることを指摘してきました。改めて区独自の保険料軽減を行うことを強く求めます。

例えば三十代の夫婦、子どもが一人いる世帯で年収二百万円の給与所得者では、国保料は年間十八万二千円、月収約十六万円の給料の一カ月分以上が保険料に取られます。
同じ世帯構成で年収三百万円なら、年間の保険料は二十六万八千百三十七円と一気に上がります。こちらも給料の一カ月分以上が保険料で消えてしまいます。

国保料は、住民税方式から旧ただし書き方式に変更したことや、均等割引き上げのため、特に低所得者層、子どもの多い世帯においての負担が重くなっています。高過ぎる国保料が暮らしを圧迫していることへの区の認識を伺います。

例えば低所得者対策として、介護保険では、保険料を支払うことで生活保護基準以下となった場合は保険料を免除する境界層措置がありますが、国保制度にはありません。低所得者層への境界層措置の検討が必要です。高過ぎる国保料を払うことで、生活保護基準以下の世帯となることがあるのではないでしょうか。区の認識を伺います。

国民健康保険料の均等割は、今年度四万四千七百円になりました。均等割額は所得や年齢に関係なく、加入者全員に一律にかかる保険料です。子どもの数がふえれば保険料は高くなり、これから子どもを持ちたい、兄弟をつくりたいと考えている子育て世代にとって大きな負担です。

一昨年お子さんが生まれたお母さんからは、子どもが生まれて国保料が高くなったことを実感する。二人目をつくるのを考えてしまうとのことでした。

子どもの数がふえるほど均等割負担が重くなります。子育て支援と逆行しているのではないでしょうか。区の認識を伺います。

金澤 保健福祉部長

私からは、国民健康保険料に関する区の認識について三点御答弁いたします。

まず、高過ぎる国民健康保険料が暮らしを圧迫しているのではないかという御質問です。
国民健康保険は被保険者に、無職や年金生活をされている方など低所得の方が多く、また医療給付がふえる高齢者層が多いため、財政運営に構造的な課題を抱えております。

区では、今年度世田谷区国民健康保険データヘルス計画を策定する中で、国民健康保険のデータ分析を行っておりますが、平成二十一年度から平成二十六年度の五年間を見ると、被保険者数は、この間、一万四百六十六名減少、率では約四・四%減、一方で高齢化や医療の高度化等により、医療費総額は約五十七億七千万円ふえ、約一〇・一%増加しております。
こうした中、保険料も上げざるを得ない状況がございますが、保険料に対する被保険者の皆様の負担が大きくなっていることは区としても重く受けとめております。

次に、子どもの数がふえるほど均等割負担が重くなり、子育て支援と逆行しているのではないかという御質問です。
国民健康保険は、被用者保険とは異なり、扶養という考え方をとっておらず、子どもから高齢者まで収入の有無にかかわらずひとしく被保険者とし、保険料を御負担いただく制度となっております。

具体的には、区の保険料は世帯の国民健康保険被保険者数に応じた均等割額と世帯の所得に応じた所得割額を合算した額となります。
均等割額は、国民健康保険に加入する人数に応じていただくことになっているため、子どもが多い御家庭の負担が大きくなってしまう状況がございます。

こうした課題については、全国知事会が本年十一月に政府に提出した少子化対策の抜本強化に向けた緊急提言の中でも、国民健康保険制度における子どもに係る保険料負担の軽減に取り組むこととして取り上げられております。
区としては、子ども施策も含め、今後の国等の動向を注視してまいりたいと考えております。

次に、国保料を払うことで生活保護基準以下の所得となる世帯があるのではないかという御質問です。
生活保護制度は、適用の要件として、資産や扶養者の有無等も考慮するため、比較は困難ですが、被保険者の方の所得に着目した場合、保険料を払うことで、結果として生活保護基準を収入が下回る方もいらっしゃいます。国民健康保険制度の財政構造や保険料など根本的な課題については、国の制度設計によるものと考えております。

現在、国では、社会保障・税一体改革による国民健康保険の見直しの一環として低所得者対策拡充の方向性を示しており、賦課限度額の引き上げや均等割額の五割軽減や二割軽減の保険料軽減措置の拡充が行われております。
区としましては、こうした国の動きを注視するとともに、国民健康保険の円滑な運営に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。

江口じゅん子

区民生活を守る施策についての四点目は、区の子どもの貧困対策についてです。

今般、区より世田谷区子どもの貧困対策の大枠の方向性が示されました。二〇一三年成立の子どもの貧困対策法を受けて、区における施策の具体化に向けての提案です。
しかし、その中身は漠然としており、とりわけ区としての経済的支援への位置づけ、取り組みが不十分なのは問題です。学習支援や食事の提供などを行う居場所づくりは確かに大切ですが、そうした取り組みだけでは貧困は解決しません。

区は、今議会に仮称世田谷区児童養護施設退所者等奨学基金条例創設素案を示しました。最も困難な状況にあると考えられる児童養護施設退所者に、高校卒業後の進学のための給付型奨学金を創設することは積極的な取り組みであり、評価します。
さらに、これを貧困対策における経済的支援と位置づけ、ひとり親、貧困家庭における給付型奨学金への拡大検討を要望します。区の見解を伺います。

同時に示された世田谷区奨学資金貸付事業廃止については存続を要望します。

中村 子ども・若者部長

私からは、三点御答弁いたします。
まず、子どもの貧困対策について、ひとり親や困窮家庭における給付型奨学金制度について検討せよという御質問です。
子どもの将来がその生まれ育った環境に左右されることがないよう、さらには貧困の連鎖によって子どもの将来が閉ざされることがないよう、総合的な貧困対策に取り組んでいくことは重要であると考えております。
今回お示ししました給付型奨学金については、社会的養護を必要とする子どもを支援対象としましたが、ひとり親家庭や生活困窮世帯など、対象を広く捉えた上で検討を進めてまいりました。その上で、限られた財源の中、大学等への進学率が他の困窮世帯と比較しても際立って低く、経済的のみならず、精神的にも頼るべき親のない社会的養護が必要な子どもたちが自立に向けた平等なスタートラインに立つため、学業に取り組める環境を整えていくことが最も必要と判断したものです。
区といたしましては、ひとり親や貧困家庭などに対しては、今後の国や都の施策や財源措置の状況を見据え、子どもの貧困対策を総合的に進める中で、実現可能な支援を講じてまいりたいと考えております。

住民要求に応える予算について

江口じゅん子

質問の第三の柱として、住民要求に応える予算についてです。

一つ目は、介護問題について伺います。
まず介護職の処遇改善についてです。川崎で起きた有料老人ホームでの利用者の転落死、虐待などのニュースは大変衝撃的でした。
事件を起こした株式会社の系列の事業所は区内にも六施設あります。この事件の背景にあるのは、介護現場の厳しい労働条件や現場の深刻な人手不足であり、解決が急務です。

区として介護職の処遇改善について喫緊の課題として捉え、力を入れて取り組むべきです。区の認識を伺います。

田中 高齢福祉部長

介護職の処遇改善についてお答えいたします。

高齢者人口の増加とともに介護サービスの需要増大が見込まれますが、介護職員は二〇二五年には全国で約三十八万人が不足するとされ、親の介護をしている中高年層の介護離職にもつながるなど、世田谷区においても介護人材の確保は喫緊の課題です。介護人材を確保するために、介護職員の処遇改善は急務で、国は、今年度の介護報酬改定で介護職員のさらなる処遇改善を図りました。内容としては、さらなる資質向上の取り組み、雇用管理の改善、労働環境の改善の取り組みを進める事業所の処遇改善加算を拡充するとともに、介護職の中核的な役割を担う介護福祉士の配置割合が高い事業所へのサービス提供体制強化加算を拡充したものです。

区では、福祉人材育成・研修センターが実施する介護福祉士受験対象講座を含む介護職員の資質向上に向けた研修が事業所の資質向上研修として活用され、処遇改善につながるようPRするとともに、研修費助成など、研修参加環境の整備に努めてまいります。

江口じゅん子

次に、地域密着型サービスについて伺います。

これは二〇二五年の大介護時代に向けて、介護が必要な状態になっても住みなれた地域で暮らしていけるための重要なサービスであり、整備の責任は区にあります。

以下、三点伺います。

まず、小規模多機能型居宅介護についてです。

これはデイホームに宿泊と訪問を加えた施設で、デイサービス利用者が訪問介護や必要に応じて短期間の宿泊サービスを受けられるものです。区は、小規模多機能型居宅介護施設を二〇二五年度まで全ての日常生活圏域に整備するとしていますが、現状と見通しについて伺います。
また、区内施設における一泊の宿泊費平均は約五千円、食費などを含めると一泊五千円から九千円になり、大変高額です。年金世帯では利用を控えてしまうのではないでしょうか。誰もが利用しやすいよう、宿泊費の低所得者対策を行うことを求めます。

田中 高齢福祉部長

私からは、初めに、地域密着型サービスについて三点に御答弁いたします。

まず、小規模多機能型居宅介護について、整備の現状と見通し及び宿泊費の低所得者対策についてでございます。
小規模多機能型居宅介護は、現在、八圏域で八事業所が運営しております。平成三十年度までに看護との一体型を含め特養併設などにより、新たに六カ所整備を予定しており、十二圏域で十四事業所となる見込みです。
二〇二五年に向け、整備費補助の活用や公有地利用、定期借地料補助制度の活用、他の施設との併設などにより、全ての日常生活圏域への整備に努めてまいります。

また、区内事業者の宿泊費の平均は約五千二百円で、利用者負担が七五%に軽減される介護保険制度の利用者負担軽減措置はございますが、軽減額の二分の一は事業者負担となるため、現在、軽減措置を実施している事業者は八カ所のうち二カ所でございます。

区では、新規整備の際に、整備費補助金や定期借地料の補助制度を活用することで宿泊費をできるだけ抑えるとともに、利用者負担軽減措置を実施するよう事業者に働きかけてまいります。
また、特養や短期入所施設のように、居住費等が軽減される補足給付の対象となるよう国にも要望してまいります。

江口じゅん子

二つ目は、定員二十九名以下の小規模の地域密着型特別養護老人ホームについて伺います。

在宅介護が必要になったとき、最後のよりどころとなるのが特養ホームです。我が党はこの間、全ての日常生活圏域に小規模の地域密着型特養ホーム整備を求めてまいりました。
区は二〇二五年度までに小規模特養ホームか認知症グループホームを全ての日常生活圏域に整備するとしています。来年度の整備予定数、そして今後の見通しについて伺います。

介護の問題の最後に、地域密着型サービスにおける運営推進会議について伺います。
小規模多機能型居宅介護や小規模特養ホームなどの地域密着型サービスには、各事業所ごとにサービスの質の確保を図ることを目的に運営推進会議の設置が義務づけられています。運営推進会議のメンバー構成、また選定方法など、現状をお伺いします。
協議会に地域の幅広い方が参加できるようにすることを求めます。区の見解を伺います。

田中 高齢福祉部長

次に、小規模特養ホームについて、整備予定数及び計画見通しについてでございます。

小規模の地域密着型特別養護老人ホームについては、平成二十九年度に成城と上北沢、また平成三十年度に下馬での開設に向け準備を進めております。
区では、二〇二五年までに地域密着型特養を含め、千人分の特養の整備を目指しており、地域密着型特養は単体での経営が厳しいことから、人員基準や設備基準が緩和されるサテライト型の整備や公有地の活用による整備が望ましいと考えております。
今年度より整備費補助を二千九百万円から六千四百七十万円に増額したことに加え、今後、公有地の活用をさらに関係機関に働きかけ、定期借地料の一時金補助の活用とあわせ、整備が進むよう取り組んでまいります。
最後に、地域密着型サービスにおける運営推進会議の現状及び地域の幅広い方の参加についてお答えいたします。
地域密着型サービスにおける運営推進会議は、地域に開かれたサービスとすることで、サービスの質の確保を図ることを目的として、区条例に基づき、各事業所がみずから設置するものでございます。運営推進会議の構成メンバーにつきましては、区条例において、利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、事業所が所在する区市町村の職員、または区域を管轄するあんしんすこやかセンター職員、事業について知見を有する者等により構成するものと規定しております。
また、事業所より運営推進会議の設置に関して相談があった際には、事業所所在地のあんしんすこやかセンターを案内しているところでございます。

なお、区条例に規定する地域住民の代表者としましては、町会・自治会の役員、民生委員、地域活動団体の方々を想定しておりますが、具体的な参加者につきましては、事業所の判断によるところとしており、事業所によっては地域への働きかけにより、近隣住民や警察、消防の方が参加しているケースもございます。

来年度より新たに地域密着型サービスに位置づけられる利用定員十八名以下の小規模通所介護事業所においても運営者推進会議の設置が義務づけられることから、区としても設置に向け調整を進めていくとともに、事業所に対しても地域との連携について働きかけてまいります。

江口じゅん子

新年度予算に向けた二つ目の質問は、子育てのまち世田谷へさらなる前進を求め、伺います。

まず保育園待機児解消についてです。
ことしの保育園待機児は一千百八十二人であり、待機児解消は区政の最重要課題です。整備に当たっては、近隣問題など困難も多いですが、引き続き目標達成に向けて努力を求めます。
区は、この間、保育の質を守るための条例とガイドラインをつくり、質と量の確保に努力をされており、これを評価します。今後も認可を中心に質と量の確保に全力で取り組むことを求めます。区の認識を伺います。

中村 子ども・若者部長

次に、保育所整備の確実な推進、認可保育所を中心とした質と量の確保について御答弁をいたします。

保育待機児童問題の解決に向けては、現在、保育待機児緊急対策本部において、全庁的な協力体制のもと、さまざまな取り組みを検討しているところです。
保育施設の整備を進める上では、整備可能な物件の確保や保育人材不足への対応など、多くの課題がございます。民有地の確保に向けては、これまで約四百件の物件の御相談をいただき、整備に結びつく実績も着実に出てきております。
さらに、先般御報告いたしましたとおり、国家戦略特区制度を活用した都立公園二カ所での整備や区有地である土と農の交流園の敷地南側の一部活用など、公有地の確保にも全力で取り組んでおります。

保育人材の確保については、保育の質の維持の面からも大変重要であることから、本年十月から保育士の宿舎借上げ支援事業の対象を既存施設や保育室などにも拡充するとともに、保育人材情報ポータルサイトの開設や地方も含めた就職相談会の実施など、新たな支援策を開始したところです。今後ともあらゆる手法を駆使し、区民要望の高い認可保育園の整備を中心に、保育の質を確保しながら保育待機児童問題の解決に向け、全力を尽くしてまいります。

江口じゅん子

次に、妊娠期から子育て家庭を支える切れ目のない支援、世田谷版ネウボラについて伺います。

全ての妊産婦、子育て中の親たちがワンストップで相談支援を受けられるように子育て世代包括支援センターの設置を求めます。
悩みを抱える親たちがどこに行けばよいのかわからないという事態はないようにしていただきたい。区の認識を伺います。
また、産後ケアが受けられる施設の拡充は切実な要求です。来年度、より多くのベッド数の拡充ができるよう強く要望します。

中村 子ども・若者部長

次に、世田谷版ネウボラの推進に当たり、子育て世代包括支援センターの設置について御答弁いたします。

今般、妊娠期から子育て家庭を支える切れ目のない支援検討委員会から第三回検討委員会までの議論を取りまとめた中間報告をいただいたところです。
検討委員会では、区内には医療機関や子育て活動団体などたくさんの地域資源があり、世田谷らしさを生かした仕組みを考えるときに、母子保健の区の相談支援体制の充実はもとより、医療機関、地域の子育て支援とのネットワークの充実が必要といった趣旨の御意見をいただいております。

議員お話にありました子育て世代包括支援センターは、妊娠期から子育て期にわたるまでの母子保健や育児に関するさまざまな悩みなどに円滑に対応するため、国の利用者支援事業の母子保健型として位置づけられたところです。

今回の中間報告でも、世田谷版ネウボラ構築に向け、相談支援及びネットワークの中心となる区の相談体制を充実させる上で、この利用者支援事業母子保健型に示される母子保健コーディネーターの活用を検討する必要があるとされております。
区としても、こうした御意見を踏まえ、サービスを受ける区民の目線に立って、引き続き検討を進めてまいります。また、一つながりの支援として、各種子育てサービスを担う区の側で情報共有を不断に行い、チームが一体となって動く体制も課題としております。以上です。

区政の当面の諸課題について

江口じゅん子

最後に、区政の当面の諸課題について伺います。
まず、男女平等と多様性を尊重する社会の実現に向けてです。
一つ目は、パートナーシップ宣誓についてです。
区は、十一月に同性カップルによるパートナーシップ宣誓を開始しました。これは同性カップルが互いをその人生のパートナーとすることを宣誓した宣誓書を区に提出、区は受領証を渡すものです。同時に、区は、区長を先頭に医師会や不動産業界にこの制度の周知、啓発活動を行っていると聞きます。
日本共産党は、誰もが自分自身のセクシュアリティーに誇りを持ち、違いを認め合える社会の構築が必要と考えており、パートナーシップ宣誓について評価をします。

同時に、実効性など課題も多いと考え、さらにLGBTの人権向上と区民理解が広がるよう、啓発、広報に取り組むことを求めます。区の見解を伺います。

齋藤 生活文化部長

パートナーシップ宣誓を踏まえた人権意識の向上と啓発についてでございます。

パートナーシップ宣誓の取り組みは、基本構想の理念に基づき、個人の尊厳を尊重し、多様性を認め合い、自分らしく暮らせる地域社会の構築を目指したもので、本年三月に同性のパートナーシップの方々から要望書が提出され、当事者の方々を地域の一員として存在を認めてほしいという切実な声を受けて実施の運びとなったものです。

この取り組みは、同性のパートナーの方々がその自由な意思により行うもので、法定拘束力はございませんが、人権尊重の視点から差別や偏見の解消の第一歩となることを区として願っております。要望書の中には、住まいを借りる際の困難や病院での面会を断られることなど、日常生活における不便な状況が述べられており、こうした生きづらさの解消には地域社会における理解が何よりも重要であると考えております。
そのためには、関係事業者の方々へ御理解をいただく取り組みを進めるとともに、広く区民の皆様への理解講座や当事者である区民の方々の居場所づくりなど、さまざまな形での啓発の取り組みを一層強化するとともに、仮称世田谷区第二次男女共同参画プラン検討委員会においては、支援策等について徹底した議論を進めてまいりたいと考えております。

以上でございます。

江口じゅん子

二つ目は、選択的夫婦別姓について伺います。

夫婦は同一の姓を名乗ると規定する民法七百五十条によって、婚姻した夫婦の九六%以上が夫の姓になり、女性の社会生活やキャリア形成に深刻な支障が生じています。
現在、夫婦同姓は憲法が定める個人の尊厳に反するとして二件の違憲訴訟が起こされ、最高裁大法廷の判断が注目されています。

国は、一九九六年、法務大臣の諮問機関である法制審議会が、選択的夫婦別姓制度などを盛り込んだ民法改正案を答申、法務省は、同年と二〇一〇年にそれぞれ民法改正案を準備しましたが、与党内に根強く反対する勢力があったため、閣議決定が見送られてきました。
憲法が定める個人の尊厳に反する夫婦同姓の強制は改めるべきです。選択的夫婦別姓における区長の認識について伺います。

保坂 区長

続きまして、選択的夫婦別姓について、私の認識ということでお尋ねをいただきました。

民法第七百五十条では、夫婦は婚姻の際に夫また妻のどちらかの氏を称することとされています。既に二十年前、法制審議会において選択的夫婦別姓の導入が答申されており、新しい制度がスタートすることへの期待も膨らみましたが、残念ながら政治の意思が明確にならなかった、このことを私は残念だというふうに思っております。

選択的夫婦別姓制度とは、夫婦が望む場合には、結婚後も夫婦がそれぞれの結婚前の氏を称することを認める制度で、女性の社会進出などに伴い、氏を改めることによる社会的な不便、不利益を指摘されてきたことがその背景になっているものと認識しています。
この夫婦は同じ姓を名乗るという民法の規定をめぐって、現在、個人の尊重を保障した憲法に違反するかどうかで最高裁判所で争われ、来月十六日にも大法廷判決が下される予定と聞いております。
私といたしましては、国民それぞれの考え方が尊重されるべきものと考えていますが、区民の中で多様な意見があると思われることから、この選択的夫婦別姓をめぐる最高裁大法廷の憲法判断を注視し、機敏にこれに対応していきたいというふうに考えております。

江口じゅん子

最後に、殿山横穴墓群保存について伺います。

先日、国交省より、世田谷区と共同で有識者などとの検討会を設け、教育的・文化的資源としてのこれらの活用について検討していく予定との発表が行われました。
区としては、引き続きこの検討会に保存を求めて臨んでいただきたい。区民からも横穴墓の隣にある区立田直公園と一体に遺跡公園を整備してほしいなど提案が聞かれています。

区として地元、区民の声をよく聞き、検討会に反映させることを強く求めます。そのためにも、区として殿山横穴墓群保存のための調査検討が必要です。区の見解を伺います。
以上で壇上からの質問を終わります。

進藤 教育政策部長

私からは、殿山横穴墓群につきまして御答弁申し上げます。
殿山横穴墓群につきましては、本年七月以降、東京都埋蔵文化財センターによる発掘調査が進められ、十月に現地での調査が終了いたしました。
区は、第三回区議会定例会以降も事業者である国及び中日本高速道路株式会社に可能な限り保存等のさまざまな工夫ができないかということについて要望してまいりました。区の要望を受けて、事業者からは、検討会を設置して検討していくこととなりました。

区は、関係所管が連携して、今後、事業者と共同で出土された遺物の活用を含め、教育的・文化的資源としての活用について、区民の意見を踏まえながら検討を進めてまいります。

以上でございます。

再質問

江口じゅん子

区長に再質問を二点させていただきます。

まず、介護職の処遇改善について伺います。

今、部長からいろいろ御答弁ありましたけれども、しかし、これまでの答弁と変わらない、そういった印象を持ちました。
私、先日、区内で唯一の介護福祉学科を持つ世田谷福祉専門学校を見学いたしました。校長先生からもお話を伺いましたが、定員が四十名のところ、二十六名の生徒数で、ここ数年、毎年定員割れが続いていると、そういった状態ということです。
全国的に見ても介護職の専門学校、生徒が集まらないということで廃校になっている、そういったことも報道されています。
一方、この世田谷福祉専門学校は二十六名の生徒数に対し、求人は全国から五百事業所を超える募集が殺到するということで、まさにバブル以上だというふうに先生はおっしゃっておりました。

校長先生からは、介護職就職や進学のため、今いろんな各種補助金やそして就職ガイダンスがあるけれども、それをもっと区としても広報を協力強化してほしいということや、そして地元の若者が地元の介護施設に就職するということが、やはり虐待予防ですとか、質の高いサービスにつながるのではないか、奨学金などそういった取り組みも進めてほしい、また、介護職の定着のための新たな支援が必要など、さまざまな現場からの御意見を頂戴してまいりました。
先ほど川崎の虐待などの事件も申し上げましたけれども、あれは本当に最たるもので区内を見ても、これまで特養ホームを開設したにもかかわらず、定員が埋まらない、介護職が足りない、こういったことがあったわけです。
やはり現状のままでは介護の質と量、どちらも確保できない、深刻な状況になるのではないかと考えます。介護職の処遇改善に対し、現状の対策の延長線上では解決できないと考えますが、これについての区長の認識を伺います。

そして、続きまして、区長に再度もう一点お伺いしますが、殿山横穴墓群の保存についてです。
質問でも触れましたけれども、国交省からプレス発表がありまして、三号墓については保全措置をとるということで、この間、区民の約五千筆を超える署名もあったり、区議会でも請願がありました。
そういった区民の運動などを受け、また何より区長のこの間の保存を求める積極的な行動、大変すばらしいと評価いたしますが、これについて、横穴墓群保存について、今、地元から田直公園と一体に遺跡公園と整備、そういった提案もされておりますけれども、今後どう進めていくか見解をお伺いしたいと思います。

再答弁

保坂 区長

再質問にお答えをいたします。

まず、介護人材不足ですが、確かに世田谷区でオープンした高齢者施設で人材が不足をしていて、せっかくのベッドが生かされないという状態がございました。おっしゃるように、介護職全体の処遇が非常に低いということ、そして責任と負担が大変重いこと、さらにそれゆえ、せっかく就職されても離職をされる方が極めて多い。
これに伴って施設の定員が満たされない状態になり、そうすると、いわば泊まり勤務など、従来のシフトがより過密になってしまう。余裕がない状態、こういった悪循環が現在あるものと思われます。

区としては、まずこういった区内介護施設、高齢者施設の勤務状況の実態はどうなのかということを急いで把握をしていくことが第一と思いますし、東京都で介護職員住宅の借り上げ支援ということで、介護人材の確保定着を図る取り組み、施設の防災の取り組みなどを進めて、地域の災害福祉拠点として、災害時の対応を推進していく、そんな取り組みが現在準備されていると聞いております。
また、国のほうも介護報酬の切り下げと私は残念ながら深い関係があると思いますけれども、介護離職ゼロということを掲げられているので、その具体的な中身のある具体策については、これは必ず国としても出していくだろうと思います。
いずれにしても、区としてこの設備計画、今、部長答弁のように進んでおりますけれども、それに対する人材確保を、区の取り組みを、この状況はまさに迫られているという認識でございます。まず実態を踏まえて、何をどのように取り組むのかについて検討してまいりたいと思います。

次に、殿山横穴墓群についてであります。
普通マンション開発等の開発で横穴墓が見つかるということがよくあるそうで、世田谷区全体にも相当のこれまでの発見もあったそうですけれども、十七基という非常に広いエリアで一斉に出たということは、大変大きな驚きをもって区民に受けとめられましたし、また、私自身も二度ほど見てきましたけれども、例えば勾玉などについても、この石の産地は、当時、新潟県糸魚川というところでしか出ないものが使われているなど、古代の当時の文化をさまざまな形で思わせる、そういう出土品のほうも注目に値すると思っています。

外環の工事ということで、この横穴墓群、全ていわば一応調査は終わって終了ということでありましたけれども、区民の皆さんのさまざまな声、保存を求める議会の要請なども伝え聞いておりますし、私自身としても何とかこれを知恵を出して、地域の資産として、また子どもたちへの最高のプレゼントとして、今後生かしていくことができればというふうに考えておりまして、この検討会の議論をしっかりやるように指示をしていきたいと思っております。

江口じゅん子

区長、御答弁ありがとうございました。

介護職員の処遇改善について、まず実態調査といった御答弁がありました。法定外のお泊りデイについてもぜひそこの実態調査もお願いしたいと思います。

以上で終わります。

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