平成27年第3回定例会 本会議 意見表明

2015年10月21日 江口じゅん子区議

江口じゅん子

日本共産党世田谷区議団は、平成二十六年度一般会計、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療会計、介護保険事業会計の決算認定に反対、中学校給食費会計決算認定に賛成の立場で、意見と要望を申し述べます。

平成二十六年度予算は、二子玉川再開発事業補助金が削減されたものの、前年比十三億円増の十九億円が計上されました。
京王線連続立体交差事業は、住民合意のないまま事業化され、整備予算がつけられました。日本共産党区議団は、これらは暮らし・福祉施策の拡充に向けるべきだとして予算に反対をしました。よって、平成二十六年度決算認定に反対いたします。

二期目の保坂区政に求められることは、さきの区長選で自民党区政に明確なノーの審判を下した区民の声に正面から応えることです。

区政運営の基本的な政治姿勢について

江口じゅん子

我が党は、区政運営の基本的な政治姿勢として以下三点を求めます。

一つ目は、戦争法廃止の実現で国民主権、立憲主義を取り戻すために、区長みずから広範な区民との共同を進めることです。

また、介護や医療など社会保障の改悪から区民の生活を守る自治体の役割を踏まえた区政運営に全力で取り組むべきです。

今議会では、国会で強行採決をされた戦争法案が焦点となりました。
区議会では、超党派による安保法制の強行採決に抗議し、廃止を求める意見書が提案され、共同が広がりました。
区長は我が党の代表質問に対して、審議は尽くされていない、強行採決をするべきでないと答弁しており、戦争法を廃止するべく、今後も区長の積極的な発言、行動に期待をするものです。

二つ目に、自民党区政時代に後退をさせられた世田谷の住民自治を取り戻すということです。

地域包括ケアを中心にした新しい地域行政制度の構築、行政中心から住民中心の街づくり条例の改正、区政への住民参加の仕組みの構築が必要です。

胃がん検診は、今年度から住民税非課税世帯は無料化、特定健診や他のがん検診は来年四月から同様措置となり、これを評価します。
さらに、所得に関係なく、行革以前の無料に戻すことを求めます。

都市計画道路は、不要不急の路線の廃止、見直しに取り組むことを求めます。我が党は未着手になっている路線を具体的に示し、廃止、見直しを求めましたが、区は、区内の道路整備の水準は低く、整備を進めると従来の姿勢であり、大変問題です。

三つ目に、新しい課題への対応を可能にするための行政改革を実行することです。

ところが区は、行革として示したのは、区立図書館への指定管理導入です。
公共図書館の質の悪化を招きかねず、我が党は条例に反対をしました。同時に、図書館の質を守るガイドライン制定を強く求めるものです。

新年度予算に対する意見と要望について

江口じゅん子

次に、新年度予算に対する意見と要望を述べます。

第一は、安倍政権が進める悪政から区民生活と福祉を守る予算にすることです。

介護保険では、ことし八月から一定所得以上の方の介護保険利用料が一割から二割に引き上げられ、区内では約八千人が値上げとなりました。
さらに、特養ホーム入居者の食費、居住費の負担を軽減する補足給付が一定以上の預貯金を持っている方で打ち切られるなど、大きな負担となっています。区として、利用者の声を聞き、区独自の軽減対策を行うことを求めます。

来年四月から、新しい介護予防・日常生活支援総合事業が始まります。これは、給付抑制を目的に、要支援一、二の介護サービスを保険給付から外し、低廉なサービスに置きかえていくものです。新しい総合事業においても、利用者のサービス低下とならないようにすべきです。

国民健康保険料の負担は、特に低所得、子育て中など家族の多い世帯では負担が重く、高過ぎる国保料が暮らしを圧迫しています。かつて世田谷区は、国保の国軽減に上乗せをした区独自軽減を行っていました。区独自軽減について検討を求めます。

第二には、災害から住民の命を守ることです。

都市計画道路づくりに偏った災害対策を改め、住宅の耐震化と不燃化、木造密集地域の解消と狭隘道路、地先道路の整備などに全力を挙げるべきです。
建築基準法に適合しない木造住宅や、検査済証のない非木造建築物が耐震改修工事に結びつかないことが課題になっています。
区は、検査済証のない建築物も耐震改修助成対象に拡大したことを評価しますが、不適合建物についても拡充することを求めます。また、火災による被害を軽減させるために、感震ブレーカーの設置、普及を進めることを求めます。

第三に、誰もが安心して老後を地域で暮らすことを実現するため、介護基盤整備を早急に進めることです。
団塊世代が後期高齢期を迎える二〇二五年に向けて、区が目指す地域包括ケアシステムの一層の推進が必要です。
小規模特養ホームに関しては、区は二十七の日常生活圏域に一つ整備をするとしており、これの確実かつ前倒しをした早急な整備を要望します。また、大規模も含め、特養ホームを増設し、一刻も早く待機者を解消することを強く求めます。

今般、国より示された国有地を定期借地権で安く貸し出す仕組みを活用し、整備を促進すべきです。
特養ホーム、ショートステイなどの不足を背景に、安価で長期間利用可能なお泊まりデイが区内でも増加をしています。
法外事業であるお泊まりデイに依拠せざるを得ない現状を改善するべく、在宅介護を支える小規模多機能居宅介護などの整備促進が必要です。誰もが利用しやすいよう、宿泊費の低所得者対策を求めます。

第四は、誰もが安心して産み育てることのできる子育て施策をさらに前に進めることです。

世田谷区妊娠期からの切れ目のない支援を世田谷版ネウボラとして位置づけることを求めます。

子育て世代包括支援センターを設置し、全ての妊婦を対象に、専門職や民間の力を活用した切れ目のない支援制度の構築を求めます。

保育待機児解消は待ったなしの課題です。今年度二千人分の保育所増設の確実な実行を強く求めます。

今般示された病児保育施設拡充方針は、増加する子どもの数と平成三十一年度までの保育所二万人整備計画を考慮し、実態に即した整備計画の拡充を求めます。

第五は、教育についてです。

小学校の全学年での三十五人学級を国に要請すること、また、三年生以上で三十五人以上になっている学級への教員の加配を求めます。学校図書館の司書配置は直接雇用で拡充をするべきです。

第六は、中小企業、商店街支援についてです。

消費税増税と物価高の負担増で消費が落ち込み、町の商店では商売がますます苦しくなっている、そうした声が聞かれています。
区の中小企業、商店街支援をさらに強めることを求めます。

我が党は産業対策として、環境配慮型住宅リノベーション事業を位置づけるよう求めてきました。この事業が今年度、申請も補助金支払い件数も昨年より伸びていることを評価しますが、さらなる拡充を求めます。

公契約条例は、公共サービスなどにかかわる労働者の労働環境の改善と良質な公共サービスの確保を目的としています。労働報酬下限額の早急な制定と実効性の担保を求めます。

第七は、公共交通不便地域解消についてです。

課題である道路幅員問題を解決するため、ワンボックスタイプの小型車両などさまざまな手段の検証を進めることを求めます。
そして、採算性の解決のためには、公費の負担が不可欠です。地域の高齢化が進む中で、一刻も早い早期の解決が必要です。区として公費負担について決断することを強く求めます。

庁舎整備について

江口じゅん子

最後に、庁舎整備について述べます。

本庁舎整備は、全額区民負担で莫大な税金をつぎ込む事業です。
区民負担がどれだけになるのか、他の事業への影響は出ないのか、情報の公開と住民合意が庁舎整備を進める大前提です。
現在まで本庁舎整備について住民が判断するための十分な情報は提供されていません。庁舎整備について住民合意はありません。

区長はことしの第二回定例会の招集挨拶で、本庁舎整備は多額の財政支出を伴う事業であり、区民共有の財産であることに鑑み、それぞれの段階で検討状況を報告するとともに、区民や議会、さらに職員の意見を聞きながら基本構想の策定を進めていきますと述べており、この点をしっかり貫くべきです。

以上、日本共産党の意見といたします。

<< 前のページに戻る