平成27年第3回定例会 本会議 一般質問

2015年09月18日 江口じゅん子区議

保育室への支援について

江口じゅん子

質問通告に従い質問します。

まず、保育室への支援について伺います。

育休制度のない昭和四十七年から世田谷の産休明けゼロ歳児保育を担ってきたのが保育室です。四十七年間、家庭的雰囲気の小規模保育を行い、保護者からは、ゼロから二歳の手厚い保育で子どもの小さな成長や変化をよく見てくれ、安心して預けられるなど、大変高い評価です。増加する待機児対策に定員弾力化などで貢献をしてきました。こうした役割は、区民、地域に大きく認められています。

しかしながら、子ども・子育て支援新制度が始まった現在、保育室は大きな課題を抱え、難しい岐路に立っています。新制度移行の問題では、定員二十九名となっている多くの保育室にとって、新制度での十九名までの小規模保育は、子どもの定員数や保育士などの職員配置の関係から事業継続が大変困難です。
また、認可保育園に移行するには、土地建物の確保、立ち上げ資金の準備、保育士確保などの課題があります。

保育室の新制度移行に当たって、区として丁寧かつ実効性のある手厚い支援を行うことを求めます。区の見解を伺います。

また、保育室の中には継続を希望しているところもあります。ある保育室から話を聞きました。待機児が年々増加する中、現在の入園申込者数は約百五十人、一時保育の申し込みは毎日ある。
また、保育室は、点数が低く、認可入園はできないが、支援の必要がある子どもを受け入れてきた。新制度により定員を減らすことはできず、保育室として継続をしたいなどとのことでした。

継続を希望している保育室の意向を尊重し、そのためにも、認可や認証の今般の運営費の引き上げを踏まえ、補助金を拡充する方向へ転換すべきです。
区の補助金が十七年間据え置かれているため、保育士の平均給与は手取りで月十四から十五万円であり、現場の努力で保育が支えられています。区の見解を伺います。

中村 子ども・若者部長

私からは、まず保育室について、新制度移行に当たっての支援と補助金の拡充という二点について御答弁いたします。

保育室は、古くは四十年以上の長きにわたり、地域において低年齢児保育を続けてこられ、新制度施行後においても待機児解消の重要な役割を担っていただいているものと認識しております。

しかしながら、保育室のままでは新制度の給付の対象とならないことから、保育室がこれまで培われてきた保育の経験をより安定した環境のもとで十分発揮していただけるよう、また、各施設がさまざまな御事情を抱えていらっしゃることも認識しておりますので、個別の相談に応じながら、給付対象となる認可保育所や小規模保育事業への移行を支援しております。

その結果、現在、十五室あります保育室のうち、平成二十八年度には一つが認可保育所に、二つが小規模保育事業に移行することが予定されており、熱意ある事業者の努力が着実に実を結んでいるものと認識しております。

また、保育室の運営費の見直しにつきましては、代表質問で他会派からも御質問いただきましたが、保育室の皆様からの運営状況に関する御意見をしっかりお聞きして受けとめてまいりたいと考えております。

病児保育の拡充について

江口じゅん子

次に、病児保育の拡充を求め質問します。

今般、区は、第二期子ども計画における、平成三十一年までの病児保育施設の拡充方針を示しました。この方針どおり整備が行われたとしても、全区で病児・病後児保育の定員合計は八十六名です。現在の定員数から二十八名しかふえません。果たしてこの定員数で十分でしょうか。

毎年、約一千人の子どもがふえ、保育重要は年々高まる中、区のことしの保育整備目標は約二千人、平成三十一年までには二万人の目標を掲げています。病児保育の需要はますます高まることは必至です。

また、病児保育は、病気の種類、日々変動する子どもの病状、感染症の流行状況などにより、利用状況が大きく左右されます。
区もこの間の議会答弁の中で、感染症の流行時に限らず、年間を通してゼロから二歳の低年齢児を中心とした予約が定員を超え、キャンセル待ちの状況が多いこと。また、感染症の子どもを受け入れると、ほかの疾病の子どもの受け入れが難しく、満床にできないことなどを認めています。

また、第二期子ども計画では保育所や病児・病後児保育施設などの需要量見込みを、平成三十一年度の就学前人口推計四万二千七百七十五人をもとに算出しています。
しかし、平成二十七年一月時点で既に就学前人口は四万三千人を超えています。そのため、子ども計画には中間年である来年度を目安として見直しを行うことを予定と明記しています 。
保育所だけでなく、病児・病後児保育整備量についても来年度見直しを行うべきです。

保護者からの病児保育の予約がとれないという実態を区はどう受けとめているのでしょうか。また、病児保育計画数のさらなる拡充を求めます。区の見解を伺います。

病児保育開設の課題に小児科医の確保困難があります。東京都の調査では、平成二十七年一月現在、二十三区で病院と連携し、院内に病児・病後児保育所を開設しているのは、中央区、港区、文京区、板橋区の四区、墨田区は来年四月開設予定です。

区内でも成育医療センターと連携した病児・病後児保育所があります。関東中央病院のように外来だけ小児科がある病院や、院内保育所を持つ区内の病院との連携を進めることを提案します。区の見解を伺います。

中村 子ども・若者部長

次に、病児保育について三点御質問いただきました。

まず、予約がとれないという保護者の声、実態をどう受けとめているのか、今後の整備計画の拡充という二点について御答弁いたします。

病児・病後児保育事業につきましては、子ども計画後期計画に基づき、各地域での整備を進め、現在、病児対応型施設の定員が四十六名、病後児対応型施設の定員が十二名、合わせて五十八名の定員を確保しております。
平成二十六年度の定員に対する稼働率は、病児対応型施設で五七・九%、病後児対応型施設で二八・二%となっております。

病児・病後児保育施設につきましては、保育需要が増大し、保育施設の整備が進む中で、登録者数が伸びており、感染症の流行期には隔離が必要となるお子さんの御利用が集中することから、予約がとれないという声もいただいております。

こうしたことから、病児・病後児保育施設については、稼働率も高く、利用ニーズの高い病児対応型施設を中心に、毎年度、定員六名程度の整備を進め、平成三十一年度には区内全域で八十六名程度の定員確保を計画しております。

なお、議員御指摘のとおり、推計人口につきましては既に乖離が生じております。今後の人口動態を踏まえ、保育施設の整備計画とあわせ、二十八年度に見直しを行う予定です。

続きまして、区内の小児科がある病院や院内保育所を持つ病院との連携について御答弁いたします。

病児保育施設につきましては、小児科診療所など医療機関に付設される医療機関併設型と協力医師が施設へ巡回して保育を行う医療機関連携型がございます。現在、病児対応型施設の六施設のうち、併設型が三施設、連携型が三施設となっております。

病児保育施設の開設に当たりましては、毎日の巡回や緊急時対応を行う協力医師の確保が要件となっているため、医師会等の関係機関からの協力が不可欠でございます。
区内の小児科がある病院や院内保育所を持つ病院との連携につきましては、医療関係者などさまざまな御意見も伺いながら、他自治体での事例も参考にし、可能性について研究をしてまいります。

以上です。

環八千歳台交差点の廻沢粕谷歩道橋のバリアフリーについて

江口じゅん子

次に、環八千歳台交差点の廻沢粕谷歩道橋のバリアフリーを求めて質問します。

この要望は、議会でもたびたび取り上げられ、地元の強い要望となっています。千歳台交差点は都道の環八と都道の補助五四号線が交差をしています。
環八の東側には千歳温水プール、船橋希望中、希望丘小があり、西側には芦花公園、千歳台小などがあります。千歳台小卒業生は環八を越えて船橋希望中に通っています。

また、東西どちらにも保育園やクリニックが存在し、子どもから高齢者まで環八を横断することが多い地域です。
しかし、歩行者が千歳台交差点を横断するには環八と補助五四号線をL字につなぐ築四十五年の歩道橋を渡らなくてはなりません。
横断歩道は自転車横断帯、つまり自転車専用レーンであり、歩行者用の横断歩道は交差点から南に約四百メートル、北に約四百五十メートルと離れています。
高齢者からは、三十八段もある歩道橋を渡るのが大変、角度は急だし、古くて角がすり減っていて、雨の日は滑って危ない。

また、夫が車椅子を利用している妻からは、希望ヶ丘団地から千歳台小近くのクリニックに通院しているが、いつも自転車用レーン使って車椅子を押している。怖いし危ないけれども仕方ない。
小さい子どもを持つママからは、ふだんは自転車だが、雨の日は傘を差して、だっこひもなどで子どもと荷物を抱えて階段を上らなくてはならず、とても大変。足元が見えないので危ないなどなど、不便、改善を求める声が多々寄せられています。
都は、平成十年に横断歩道橋の取り扱いについての基本方針を策定していますが、この歩道橋は方針にある撤去条件には該当しません。築四十五年の老朽化歩道橋であり、今後、補修、改築が必要になることは明瞭です。
そこで提案しますが、歩道橋の改築とあわせたエレベーター設置を都や警察に求めることを要望します。古くて危ない、不便だという地域の要望を解決すべく、利用している区民の立場で歩道橋バリアフリーを実現するための実効性ある対応を求めます。区の見解を伺います。

小山 土木事業担当部長

私からは、環状八号線の千歳台交差点の歩道橋の改築と、それに伴うエレベーター設置を都に求めよとのお尋ねに御答弁申し上げます。

廻沢粕谷歩道橋の設置は昭和四十五年であり、議員のお話しのとおり、築四十五年が経過しております。当歩道橋の管理者である東京都におきましては、歩道橋の健全度調査を五年ごとに実施しているとのことでございます。
この調査により健全度に問題があれば補修、改築等の対応が必要となりますが、現段階においてはこのような状況にはないと聞いております。

一方、当歩道橋のバリアフリー化につきましては、この間も議会等での御指摘もあり、区では東京都に対して要望を伝えているところでございますが、特にエレベーターを設置するには用地買収が生じたり、エレベーター併設が歩道橋の構造上可能か不明であり、非常に困難であるとのことでございます。

区といたしましては、東京都に対しまして、今後も歩道橋のバリアフリー全般に向けた要望、調整等は継続してまいります。

以上です。

ダイオキシン漏えいによる世田谷清掃工場の稼働停止について

江口じゅん子

最後に、ダイオキシン漏えいによる世田谷清掃工場の稼働停止について伺います。
この問題は、一昨日から他会派が取り上げており、今後の世田谷清掃工場の動向に、多くの区民が注目をしています。清掃工場周辺には、成育医療センター、発達障害相談・療育センター「げんき」、砧公園、世田谷美術館、保育園、用賀小、用賀中学校など、子どもに特化、また、多世代が集う医療機関、公共施設が存在しています。
ダイオキシンは発がん性や生殖機能異常などの毒性が指摘をされています。しかし、ことし三月を最後に、この問題は区民に情報提供されていません。区民への丁寧な情報提供と一号機試験稼働前の区民向け説明会実施を求めます。区の見解を伺います。
ガス化溶融炉は全国で導入が進んだ二〇〇〇年前後から爆発事故や多くのトラブルが発生しています。議会でも故障の多さとその技術の未完成さが指摘されてきました。世田谷清掃工場において、平成二十年竣工から現在までの定期・中間点検以外の稼働停止期間及び経費負担額などを伺います。
世田谷清掃工場の今後について伺います。
現在工事中のダイオキシン漏えい対策工事によっても改善をしない場合の対応、見通しについて伺います。
また、九月下旬から、一組、区などで構成する世田谷清掃工場の抜本的対策についての検討組織を立ち上げる予定と聞きます。抜本的対策とは炉の入れかえや廃炉なども含め検討するのでしょうか。
その場合の操業停止の期間、区民生活、収集運搬の影響、また、区の財政負担などの見通しについて、区の見解を伺います。
以上、壇上からの質問といたします。

松下 清掃・リサイクル部長

私からは、世田谷清掃工場に関する一連の御質問に、順次お答えをいたします。

まず、情報公開、情報提供に関してでございます。

世田谷清掃工場の状況につきましては、区では、これまでも区のホームページにも掲載をするとともに、清掃一部事務組合に対しましてもきめ細かな情報提供を働きかけてまいりました。
清掃一部事務組合もホームページへの対策状況の掲載等を行っておりますが、一部事務組合の調査によれば、今般のダイオキシン類の漏えいは炉室内に限定をされ、外部環境に影響はないということでありますけれども、きめ細かな情報提供が必要なことは御指摘のとおりであります。

こうしたことから、区長から清掃一部事務組合管理者に対しまして、清掃工場周辺にお住まいの方を初めとした区民の皆様への適切な情報提供を求めたところでございます。

区としましても、適切な情報発信を行い、また、一部事務組合とともに、区民の皆様の不安解消に努めてまいります。

続きまして、試験稼働前の説明を十分に区民に対して行っていくようにという点でございます。

現在、清掃一部事務組合では世田谷清掃工場のプラント機器を二重化する工事を進めております。まずは一号炉、続いて二号炉という形で対策を完了、試験稼働を経て本格稼働という手順で行う予定と聞いております。

一部事務組合としての区民向けの情報発信でございますが、これまでも対策後、直ちに試験稼働に着手をしてきたということもありまして、世田谷清掃工場運営協議会などの地元説明とホームページにより行ってきたところでございます。

区民向け説明会の御提案につきましては、一部事務組合に伝えていきますとともに、取り組み状況や今後の対応についてのホームページへのきめ細かな情報発信と清掃工場運営協議会委員への丁寧な説明等を強く働きかけてまいります。

続きまして、世田谷清掃工場の竣工後、点検時以外にどれだけ稼働停止になっているのかということ、経費負担額もあわせてというお尋ねがございました。

世田谷清掃工場の本格稼働以降、故障等による操業停止件数でございますが、清掃一部事務組合の資料によりますと、世田谷清掃工場は二つの炉がございますけれども、この二つの炉を合わせて約八十件でございます。故障の原因といたしましては、ごみの供給装置、コンベア、クレーンなど、焼却炉の周辺機器の故障がこれまでは多い状況がございます。ちなみに、千歳清掃工場は炉は一つでございますけれども、同じ期間での故障による停止件数は約二十件でございます。

操業停止の期間は故障の程度により一様ではございません。
再稼働までの日数は、短いもので一日、おおむね一週間から十日程度でございますけれども、平成二十三年度のダイオキシン類炉室内の漏えいの際には約三カ月間停止したこともございました。

こうした操業停止による搬送先の変更によりまして要した経費でございますが、平成二十二年度から二十六年度までの過去五年間に関しましての集計でございますが、合計約二億三千五百万円となっております。

次に、現在の対策工事によっても改善しない場合の対応、見通しについてでございます。

清掃一部事務組合では、世田谷清掃工場の再稼働を目指しまして、現在、全力を挙げて取り組んでいるところですが、仮に今回の対策による効果が見られず、さらに追加の対策が必要となる場合は、再稼働までさらに時間を要するということになります。

その場合の具体的な対策工事の内容等につきましては、清掃一部事務組合が近く立ち上げる検討組織において検討することとしております。
その際の工事の期間でございますが、工事の規模や内容によって異なりますので、現時点での想定は困難ではありますが、期間中は清掃車両の搬送先の変更に伴う経費が必要となります。
その際の区の財政負担でございますが、これまで同様、一週間当たり七百万円から九百万円程度、一カ月に直しますと約三千五百万円程度を要することになるのではないかと想定がなされるところでございます。

最後に、抜本的対策の内容、その場合のさまざまな影響等についてのお尋ねがございました。

世田谷清掃工場の抜本的対策は、清掃一部事務組合が設けます検討組織の中で検討していくことになりますけれども、具体の内容といたしましては、例えばプラントの一部あるいは全部の更新も含めましてさまざまな手法が考えられるところでございます。

その検討は、世田谷清掃工場の恒久的な安定稼働を目指して、対策に要する経費、工事期間、また、二十三区の清掃事業全体への影響なども含めまして総合的に勘案して進めていくことになります。
どのような手法をとる場合にも、工事にはしかるべき期間が必要となってまいります。その間は清掃工場の操業を停止することとなります。

操業停止の期間は、対策の内容によっても異なりますけれども、少なくても一年以上、場合によっては数年単位となる可能性も考えられます。したがいまして、操業停止の間は区民生活に影響を来さないよう、清掃工場の通常の工事期間中も同様でございますが、清掃車両を平常時以上に確保する必要がございます。

財政負担につきましては、世田谷区や周辺区においては収集運搬経費の増額が考えられますし、また、清掃工場の対策工事本体に要する経費につきまして、二十三区への影響、これを見通すことは現時点では困難な状況でございますが、区からは清掃一部事務組合に対しましてプラントメーカーに負担を求めるよう強く要望しているところでございます。

以上でございます。

再質問

江口じゅん子

清掃工場について再質問します。

やはりこの事態が三月を最後に、区民に情報提供されていない、これは本当におかしいことだと思うんですね。
今の御答弁で、試験稼働前の区民向け説明会、難しいというようなことでしたけれども、そうしたら、試験稼働後、それ以後、なるべく早く区民向け説明会を行うことを求めます。
いかがでしょうか。

再答弁

松下 清掃・リサイクル部長

区民向けのこれまでの御説明も、いわば対策で試験稼働、またその後、それが順調には残念ながらいかずに、さらなる対策ということをこの間繰り返してきたこともありまして、清掃一部事務組合のホームページの更新が三月時点が、いわば現在のところ、最新の情報になっております。

これについては、今議会でもこれだけのお話が各会派から出されているということも含めまして、私どものほうから清掃一部事務組合に迅速に伝えておりますし、また、今般の議場の中においても、今後のことにつきましても、さまざまな区民に対する説明のありようということについてお話を頂戴しております。
これについても一部事務組合のほうには迅速に伝えてまいりたい、このように考えております。

以上です。

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