平成25年予算特別委員会 企画総務委員会所管質疑

2013年03月07日 江口じゅん子区議

帰宅困難者の対策について

江口じゅん子

私は、区内の大規模事業所、商業施設、特に二子玉川再開発地域における帰宅困難者対策、災害協定について質問を行います。

東日本大震災で大きな問題となった一つは帰宅困難者の対策です。

内閣府の推計では、都の帰宅困難者は約三百五十二万人、区内でも駅前、幹線道路に多くの帰宅困難者が生まれ、区内二十二カ所に帰宅困難者支援施設を設置、約千人が利用しました。

また、都の首都直下地震の新たな被害想定では、世田谷区の帰宅困難者は十六万八千四十七人とされています。

こうした事態を受け、都ではことし四月から東京都帰宅困難者対策条例が施行されます。そして、それに基づく東京都帰宅困難者対策実施計画も策定されています。

ここに都条例の概要があります。東京都帰宅困難者対策条例の概要としては、まず、企業など従業員の一斉帰宅を抑えるということで、施設内待機の努力義務化というのがされています。

その下、そのために、企業など従業員の三日分の備蓄、飲料水、食料などの努力義務化、また、集客施設、駅などの利用者保護の努力義務化、こちらに移りまして、一時滞在施設の確保に向けた、都、国、区市町村、民間事業者との連携協力、こういったことが、東京都の帰宅困難者対策条例で努力義務ですとか民間への連携協力といったことを求めております。

こうした自助、共助の取り組みを実現するための区の役割は大変大きいと思います。この自助、共助の取り組みを実現させるための区の役割についてお伺いします。

笹本 災害対策課長

お話しのとおり、都では帰宅困難者対策を総合的に推進するために、東京都帰宅困難者対策条例を制定しまして、お話にありました一斉帰宅の抑制や一時滞在施設の確保に取り組んでいくこととしております。

区では、東京都が作成しました東京都帰宅困難者対策ハンドブックを窓口や区内の産業団体への配布、また、災害時帰宅困難者行動マニュアル等を作成しまして配布するなど、区民や事業者に対して帰宅困難者に対する普及啓発を図ってきたところでございます。

今後も、区内事業所などに対する啓発や、主要な駅やその隣接するオフィスなどに対しまして一時滞在スペースや備蓄の確保に対する取り組みなどについて、関係部署と連携しまして働きかけてまいります。

江口じゅん子

関係部署に働きかけて取り組んでまいりますということで、内閣府と都は、首都直下地震帰宅困難者等対策協議会というものを設置しております。

そこには、さまざまなガイドラインというのを取りまとめているんですね。例えば、事業所における帰宅困難者対策ガイドライン、駅前滞留者対策ガイドライン、一時滞在施設の確保及び運営のガイドラインなどなどです。

対策協議会の最終報告、ここに分厚いその報告がありますが、このガイドラインを参考に、国、地方公共団体、民間企業などが積極的に取り組むことで、社会全体で帰宅困難者対策の底上げを期待すると述べております。日本共産党としても早急かつ有効的な対策を求めるものです。

二子玉川再開発地域について

江口じゅん子

ここでお伺いしますが、区内では駅に接続、隣接した大規模事業所、商業施設として、三軒茶屋キャロットタワー、用賀の世田谷ビジネススクエア、二子玉川再開発地域があります。

当該駅、その周辺では多くの人が滞留し帰宅困難者となり、震災時、混乱などを生じることが予測されます。実際、三・一一の際は、二子玉川ライズ・ショッピングセンターはまだ開業前、オフィスビルも同様状態であったにもかかわらず、駅の改札、交通広場、そして二四六は大混雑、帰宅困難者約三百人が再開発でつくられたビルの一階に一時滞在をしたと聞いております。

早急な対策が必要と考えますが、区の認識をお伺いします。

笹本 災害対策課長

お話にありましたとおり、大震災当日につきましては、区内でも乗降客の比較的多い下北沢ですとか三軒茶屋、二子玉川などでは帰宅困難者が滞留するなど混乱が生じたというふうに認識しております。ただ、都心区の大きなターミナル駅ほどの大混乱までには至っていないという認識もございます。

東京都では、先ほど申し上げたとおり、帰宅困難者の条例をこの四月に施行する予定ですけれども、鉄道事業者や集客施設の管理者などに対しまして、その場での待機や安全な場所への誘導、利用者の保護等が努力義務として位置づけられることとなっております。

お話しの二子玉川地区では、再開発事業における大企業や大型商業施設の出店に伴いまして、駅の乗降客がこれまでより一日の平均で約一六%ふえているとしております。災害が発生した場合には、多くの乗降客や買い物客などで駅周辺が混乱する可能性があります。

このため、これらの方々の対応につきましては、二子玉川周辺の企業や大型商業施設と連携して対応する必要があると認識しております。

また、三軒茶屋や用賀駅などについても同様な対策の検討が必要であると認識しております。

江口じゅん子

対応する必要があると認識している、本当にそのとおりなんです。当時は都心ほど大混乱に至っていないということでしたが、では、今の二子玉川再開発地域はどうなっているか、具体的な取り組みを質問いたします。

再開発の一期事業が終わりまして、二子玉川の町は激変をしております。タワーマンション三棟が建設、人口が約二千二百人ふえました。

そして、オフィスビル、ライズ・ショッピングセンターがつくられました。事業者、店舗数は合計で二百以上、従業員数は約四千五百人、昼間の人口、昼間人口も大幅にふえています。

そういうわけですから、買い物客、駅の利用客もふえました。ライズ・ショッピングセンターなどの入場者数は、オープン後一年間で約二千七百万人です。この二千七百万人を単純に一日平均すると約七万人の人出になります。

ただ、休日ですとかバーゲン時、私も行きますけれども、本当に混み合って、ガレリアの広場は押し合いという感じなんですね。休日など、バーゲンのときなど、七万人以上の人出ではないでしょうか。駅の利用客も一日平均約十二万人にふえています。

さらに二期事業、今工事が始まっておりますが、これはシネマコンプレックス、それからフィットネスクラブ、ホテルなどが主につくられるんです。シネマコンプレックスの規模は約一千七百席、そしてホテルは客室数約百十室、レストラン、宴会場などを備えています。これらの運営は全て東急グループになっています。ホテルと同じ超高層ビルに、従業員数約八千人の楽天が入居予定になっています。私は、これはもはや一つの巨大な町だと思うんです。それでは、それにふさわしい帰宅困難者対策はできているんでしょうか。

先ほど、私は都条例で事業者にも努力義務や協力が求められていることを述べました。ここにありますけれども、三日分の備蓄ですとか集客施設、駅などの利用者保護の努力義務化、一時滞在施設の確保に向けた、都、国、区市町村、民間事業者との連携協力などなどです。

区は、四月の都条例施行に当たり、ライズ・ショッピングセンターやオフィスビルなどの事業者がどのような取り組みを行っているか、その把握はしているのでしょうか、お伺いします。

笹本 災害対策課長

ライズ・ショッピングセンターにつきましては、来客者に対する帰宅困難の対策を講じていると伺っております。

ただ、来客者のスペースが非常に狭いということで、今後どういうような場所に滞留させるかということを検討していくと伺っております。

オフィスビルなどの事業者につきましては、おのおのが都条例に基づいて対応していただくよう、東京都とも連携して取り組んでいくしかないというふうに考えております。オフィスビルの事業者が個々の取り組みをしているかというところまでは把握し切れておりません。

江口じゅん子

ライズでは対策を講じているということなんですけれども、一日平均約七万人が訪れるのではないかと言われていて、まずは従業員数四千五百人の三日分の備蓄などをしている、そういった理解でよろしいんでしょうか。

笹本 災害対策課長

都の条例では、従業員の方の数掛ける三日分というのが規定されておりまして、そこに来る来客者に対しての全員の備蓄までは求めておりませんので、プラスアルファで極力備蓄するようにということの呼びかけとか要請ということを、東京都が行っていると認識しております。

江口じゅん子

おっしゃるとおり、都条例では確かに努力義務で、そして、まず全従業員分の対策を立てるということが言われています。

しかし、それと同時に、集客施設が多いところは、従業員プラス、あわせて来客者数分のものも対策を講じることが望ましいというふうにされています。

本当にいつ大震災が起こるかわかりません。こういった都条例、まずしっかり実行させること。そういった対策がされないことになりますと、ライズなどだけで四千五百人の従業員の多く、そして七万人の外出者の多くが帰宅困難者となることが予測されます。

それに伴うさまざまな事故やパニックも考えられます。区は都や拠点整備第二課とも連携し、事業者にまずは都条例に基づいた対策をとらせるべきと考えます。今おっしゃっていただきましたけれども、確認で御答弁をお願いします。

笹本 災害対策課長

先ほど申し上げましたとおり、東京都のパンフレットを活用するなど、東京都と一緒に都条例の周知徹底に努めてまいりたいと考えております。

江口じゅん子

徹底してください。そして、再開発の町を訪れた自分たちのお客様も、自分たちで守るという姿勢が事業者に問われているのではないでしょうか。

例えば、港区の市街地再開発事業である六本木ヒルズの森ビルがあります。ここは、より先進的な帰宅困難者の受入れ等に関する協力協定を港区と締結しているんです。

森ビルのホームページなどで見ますと詳しく書いてあるんですが、森ビル側が何と言っているかといいますと、官民連携のもと、災害に強い安全・安心な街、周辺地域への貢献も果たす防災拠点としての街づくりを、より一層推進してまいると森ビル側が言っているんですね。

協定の内容を詳しく見ますと、帰宅困難者に対する一時避難場所の提供ですとか、帰宅困難者に対する備蓄食料、飲料水などの提供ですとか、駅周辺などからの帰宅困難者の誘導及びそれにかかる人員の提供も森ビル側がする、そういった協力協定の中身なんです。

一方、三・一一の際、二子玉川地区では二子玉川小が帰宅困難者の支援施設になったんです。ただ、当時はライズなど開業前であって、利用者は数名でした。

しかし、二子玉川小というのはこの地域の大切な避難所なんです。

そもそも二子玉川駅周辺には小さな地区会館と一室だけの別館があるだけです。集会施設が足りない、図書館も児童館もありません。帰宅困難者を受け入れる余裕が地域にはないんですね。

森ビルの例に倣い、再開発の町を訪れたお客様、外出者も、事業者がきちんと帰宅困難対策をとるべきと考えますが、区の見解をお伺いします。

笹本 災害対策課長

二子玉川の再開発事業に伴いまして敷地内に防災倉庫を整備することとなっております。

その一部を、東京都帰宅困難者対策条例に基づきまして防災倉庫として利用するなどの取り組みを、ライズ側が検討しているというふうに伺っておりますので、実効性のある計画等をつくっていただくよう要請してまいりたいと思っております。

江口じゅん子

防災倉庫整備は私も存じております。

しかし、これは平成二十七年四月以降なんですね。いつ来るかわからない大震災でも、来客はこれだけいると発表されているんです。
世田谷区もにぎわいの拠点をつくるということで、こういったことを行われているわけですから、それを待つのではなく、今すぐに実効ある対策を求めたいと思います。

ここで、例えばほかの二十三区大規模集客施設がありますね。そういったところではどういった協力協定をしているかというのを御紹介したいんですが、例えば渋谷区は東急本店、それから東急東横店――東横店は三月で閉店しちゃうんですけれども、それから東急ハンズなどと災害時における非常用食料及び日用品等の調達に関する協定を締結しています。それから、新宿区では、新宿ホテル旅館組合と災害発生時における施設の提供に関する協定を締結しているんです。

先進的な事例もございますし、区はライズ・ショッピングセンターなどと、これからエクセルホテル東急などもつくられるということですけれども、まずはできている施設と災害時の物品提供などの協力協定を結ぶ、そういった考えはあるのかお伺いします。

笹本 災害対策課長

協定につきましては、物品を提供していただくですとか、場所を提供していただく等の内容が考えられます。事業所として、帰宅困難者対策や買い物客などの一時滞在施設の利用などにつきまして、災害時の協力協定についてどのような連携ができるか、また、二子の関係所管や総合支所等とも検討してまいりたいと考えております。

江口じゅん子

検討するということなので、ぜひ実効ある対策を早急にお願いします。

再開発の事業者、住民と、あと地元との協力連携づくりについて

江口じゅん子

それでは最後に、再開発の事業者、住民と、あと地元との協力連携づくりについて伺います。

今、玉川町会などでは、発災時に近隣で集まるご近助広場というのを定めています。この御近所の「所」は助けるという字です。その広場のマップをつくるなど、共助の取り組みを積極的にされています。

一方、再開発のタワーマンションの住民の方も玉川町会に加入しているんですね。しかし、町会の方からお伺いをしますと、ほとんど交流がないということで伺っています。

再開発地域の訓練にはヘリコプターが飛んでくるといったことも、地元の方はしっかり見ていますけれども、でも、それは自分たちとは別物という感じというふうに話されていました。

共助のさらなる強化、地域の連携づくりのためにも、町会や商店街、そして再開発地域の住民、事業者などが合同で防災訓練などを行う必要があると考えますが、見解をお伺いします。

笹本 災害対策課長

商店街の連携した訓練につきましては、先日、区と世田谷区商店街連合会と締結いたしました災害時における応急物資の優先供給及び被災者支援に関する協定に基づいて、今後避難所での訓練等を一緒にできないか、検討するというふうにしております。

お話にありましたとおり、新たなマンションの住民の方については、ほとんどの方が地元の町会に入っているというふうに区でも認識しております。

それぞれの役割につきましては、それぞれが個々に防災、減災に向けて取り組んでいただく必要があると考えておりまして、あす、あさってに早急にその訓練ができるかというとなかなか意見調整等難しい面もございますので、どのような連携がまず必要かについて検討してまいりたいと考えております。

江口じゅん子

昔から、再開発前から住んでいる住民の方も、そして再開発のエリアに住んでいる方も同じ世田谷区民、同じ玉川町会の方なんですね。

震災時、タワーマンションに住んでいる方が再開発エリアの外で被災することもあると思うし、その逆のこともあると思います。

ぜひ玉川の地域振興課や、そして拠点整備二課とも連携をし、合同で訓練を行うなど、そういった体制づくりをお願いしたいと思います。

三軒茶屋キャロットタワーについて

江口じゅん子

そして最後になりますが、三軒茶屋キャロットタワーです。三日分の備蓄など、帰宅困難対策はとられているんでしょうか、お伺いします。

笹本 災害対策課長

キャロットタワーの中に入っている事業所は、それぞれがテナントとして入っているというふうに伺っておりまして、事業所ごとの個別対応、ですから、東京都の条例に基づいた対応をしていただくことになろうかと思います。

現在、帰宅困難者が発生する災害が起きた場合については、キャロットタワーには区の防災無線などがありまして、平成八年当時からおつき合いがございますので、キャロットタワーと連携して、例えば区の持っている物資で対応するとか、臨機応変に対応してまいりたいと考えております。

江口じゅん子

都条例に基づいて、まずは実効ある対策をお願いいたします。

以上で終わりまして、村田委員にかわります。

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