平成24年第2回定例会 代表質問

2012年06月13日 江口じゅん子区議

江口じゅん子

日本共産党世田谷区議団を代表して質問します。

六月八日、野田首相は大飯原発再稼働を表明しました。再稼働反対は国民の多数です。日本共産党は、再稼働撤回を求め、原発ゼロの日本を目指して全力を挙げます。

そして、脱原発市長会議に参加をしている保坂区長に再稼働反対の意思表示を求めます。

また、消費税増税は、民主、自民、公明の三党が連日協議を行い、十六日にも修正合意を目指しています。世論調査では増税法案に反対が、朝日で五六%、毎日が五七%です。

多くの国民世論を無視し、密室協議での増税強行は許されません。消費税増税は、区民の暮らし、営業を直撃し、税収を減らして、財政も共倒れにする道です。

日本共産党は、消費税増税ではなく、国民所得をふやし、歳出歳入を見直すことで財政危機を打開する、もう一つの道を提案しています。

我が党は、この提案実現に力を尽くしてまいります。

災害対策について

江口じゅん子

それでは、区政が直面する課題について四点お伺いします。

第一は、災害対策です。

五月に東京都は首都直下地震モデルを二つから四つにふやし、平成十八年の被害想定を全面的に見直した新たな被害想定を発表しました。その結果、世田谷区では震度六強の地域が〇・九%から六六・八%に拡大しました。震度六強では未耐震住宅の倒壊の危険性は高くなります。

想定では六千七十四棟の建物が全壊、一万七千六百二十七棟が半壊します。さらに火災で二万二千四百五十五棟が焼失、死者のほとんどは揺れ、火災により生じ、その数六百五十五名、負傷者七千四百四十九名、避難者二十四万二千三百九十名、水道、電気、ガス、通信などライフラインもとまります。

我が党はこの被害想定は極めて不十分と考えますが、それでも大きな被害が予測されています。しかも首都直下地震の切迫性は高まっています。

しかし、区長の招集あいさつに被害想定見直しに対する言及はありませんでした。

現在の区政の最重要課題の一つは、震度六強の揺れから住民の命を守り、被害を最小限に抑える減災・予防対策と考えます。

区長は、新たな被害想定に対して、今後の減災・予防対策をどう進めていくのか、その見通しと決意をお伺いします。

地震防災対策の根幹は住宅耐震化、不燃化です。しかし、区の耐震改修工事助成の実績は二百五十件、一方、未耐震住宅は七万七千戸としており、このままでは区民の命は救えません。

新宿区では、今回の被害想定を受け、違法建築への耐震化助成を決めました。首都直下地震で住宅密集地に大きな被害が予想され、違法性のある建築物を排除すると、耐震化が進まないためと説明をしています。

世田谷区もそうするべきです。未耐震住宅の耐震化、不燃化に早急に取り組むべきです。区の見解を求めます。

また、その促進のため、住宅リフォーム助成制度導入を求めます。

そして、区民の防災意識向上も必要です。そのため、新たな被害想定における被害状況を区民や区内各団体にリアルにわかりやすく伝える説明会開催などを求めます。区の見解を伺います。

最後に、このたびの被害想定見直しは、最大の被害を想定していないという指摘があります。例えば火災被害の前提である風速が、これまでの十五メートルから八メートルに弱くなっていることなどです。

東日本大震災の最大の教訓は、自然災害を過小評価せず、あらゆる可能性と危険性を想定することにあります。世田谷区として最大、最悪の災害に対処する心構えで、今できる対策を早急に具体化し行うことを強く要望します。

保坂 区長

江口議員にお答えいたします。

まず、首都圏直下地震における新たな被害想定についての問題意識でございます。

この間、首都直下型や海溝連動型などさまざまな地震の発生確率も発表されておりまして、防災意識が高まり、今年度は避難所運営訓練の内容などに工夫をしながら全区的な取り組みを進めているところです。

ご案内のとおり、東京都は四月に新たな東京の被害想定を発表したところです。最新の専門的知見を踏まえ、改めて検討が行われた結果であると受けとめております。

世田谷区で想定される全体的な被害の態様、特性という観点から申し上げれば、建物の倒壊、あるいはこれに伴う死者数や重傷者数の増加など深刻に受けとめております。

私は、いつやってくるかわからない地震に備えて、災害に強いまちづくりを区政運営に当たっての基本的な視点の一つに据えて、昨年度、災害対策総点検を行いました。

今後の減災・予防対策の進め方ですが、具体的には、建物の耐震化や不燃化を初めとして、耐震シェルター、耐震ベッドなど新しい施策の活用、道路、公園の整備、家具類の転倒防止、防災に関する啓発や教育など、今までの対策を関係機関と連携しながら着実に推し進め、被害の最小化を図っていきたいと考えております。

阿部 危機管理室長

新たな被害想定の中身を区民にわかりやすく伝えよとのご質問にお答えいたします。

新たな被害想定によりますと、世田谷区の震度分布では、震度六弱が約三三%、震度六強が約六七%であり、前回の被害想定において震度六弱の地域が九九%だったことと比較いたしますと、震度六強の比率は明らかに拡大しております。

被害想定が今までよりも厳しい内容になったことや、一部の区市で震度七で揺れる地域が出ることへの報道などにより、区民の方から不安の声を幾つもいただきました。

一方で、東日本大震災では仙台市が震度六強から六弱で揺れました。津波被害の大きかった沿岸部を除けば、建物の倒壊、損壊での犠牲者はごく少数であったと聞いております。

宮城県沖地震などに対する日ごろからの備えが減災に結びついたというふうに考えてございます。

区では、今回の被害想定の内容や現実に即したとらえ方について、区のホームページに掲載して周知を図るとともに、各種団体での講演や、秋に実施する予定のテーマ別車座集会、災害時区民行動マニュアルマップ版の全戸配布などを通じまして、日ごろからの備えの重要性を訴えてまいります。

以上でございます。

春日 都市整備部長

私からは、住宅の耐震化、不燃化についてのご質問にお答え申し上げます。

平成二十三年度の木造住宅耐震診断申請件数は三百二十七件で、前年度に比べまして二倍近く増加いたしましたが、耐震改修の申請件数は横ばいの状況でございます。そのため、新たに一階のみの耐震化及び耐震シェルターの設置助成を、今年度四月より導入いたしました。

首都圏直下地震の切迫性についての報道を受けまして、今年度の木造住宅診断の申請件数は、四月、五月の二カ月で、現在百九十件ございまして、昨年の同時期に比べまして二・五倍と、区民の地震に対する防災意識が高まっていると感じております。

このような機会をとらえまして、さらに新たな防火規制の拡充に取り組むとともに、耐震化、不燃化を進めてまいります。

川場村移動教室について

江口じゅん子

課題の第二は、川場村移動教室についてです。

保護者からの不安の声が続いております。ある方は、子どもを放射線が高いところに連れていきたくないが、参加が前提であり、本当に悩んでいると話されていました。

区は、こうした保護者の声や、我が党を初め議会での議論を受け、移動教室前の除染工事を実施しました。

区議団は五月十一日に専門家の方と除染工事後の現地調査を行いました。除染箇所は毎時〇・二三マイクロシーベルト以下でしたが、敷地内の除染箇所以外の空間・地表線量は〇・二三マイクロシーベルト以上でした。土壌からは、ふじやまビレジの食堂前一キロ当たり八千六百四十八ベクレル、お祭り広場階段付近四千六百三十三ベクレル、なかのビレジキャンプファイヤー場付近三千七百八十九ベクレル、三月に採取した同場所の落ち葉からは二万ベクレルが検出しております。

国の放射性廃棄物の直轄処理基準が八千ベクレルです。また、栽培をしているキノコからは六百二十ベクレルが検出、国の一般食品基準百ベクレルを大きく超えています。

さて、ここに、川場村が環境省に提出した除染実施計画の村内測定結果があります。皆様のお手元には詳しい資料をお渡ししています。

例えばなかのビレジがある中野の平均は〇・三五マイクロシーベルト、村役場がある谷地、ここの平均は〇・三一マイクロシーベルト、村全体の平均は〇・三〇マイクロシーベルトです。さらに、村ではことしから子どもたちに線量計を持たせると聞いております。

移動教室は既に実施中であり、我が党は、今参加をしている子どもの安全のため、徹底的な除染などの対策を求めます。区は今後どのような対策をとるのかお伺いします。

川場村移動教室は教育課程における授業の一環であり、参加は実質義務的です。日本共産党は授業の一環としての川場村移動教室中止を求めます。

最後に、川場村は群馬県下唯一、脱原発首長会議に参加をしています。東京新聞の記事で関村長は、川場村は空間放射線量の数値が県内で最高レベルの地域、基幹産業の農業や観光の風評被害は深刻で、村も原発事故の被害者だと語ったと報道されています。

村も被害者、そのとおりです。我が党は、区が村の観光産業を後押しするために、例えば宿泊クーポン券や現地での支援イベントなど、さまざまな支援策実施を求めます。

佐藤 教育次長

川場村移動教室についてお答えいたします。

川場村移動教室につきましては、これまで川場村と世田谷区が共同して連携を図りながら、さまざまな取り組みを行い、児童の安全確保に全力で取り組んできております。

今年度の実施に当たりましては、比較的放射線量の高い場所を中心にきめ細かな除染作業を行い、放射能の専門家による線量評価なども踏まえ、区長を本部長とする放射線等対策本部で川場移動教室を安全に実施できると判断し実施しているところでございます。

この間、教育委員会では、学校を通じて保護者の皆さんへの丁寧な説明と情報提供に努めており、川場移動教室で提供している食事についても、世田谷保健所の測定機器で検査を行い、検出せずとの結果となっております。

さらに、測定値の高いところにつきましては、区において追加の除染作業も実施しております。川場移動教室につきましては教育活動として行っており、参加については、現在も保護者のご確認をいただいてご参加いただく形をとっております。

不参加の児童についても、例えば個別に学校に来て課題を行い、出席の扱いにするなど、保護者の方と確認しながら必要な対応を行っております。

今後とも川場村や区長部局との連携をとり、継続して空間放射線量の測定や食事の検査等を実施するとともに、必要に応じてきめ細かな除染作業を行うなど、子どもたちの安全確保に取り組みながら事業を実施してまいります。

以上です。

区内の放射線対策について

江口じゅん子

次に、区内の放射線対策です。

区民からの私有地測定、除染の要望などは続いており、対策は今後も必要です。二十三区中十三区で実施されている放射線測定器の区民貸し出しを求めます。

私有地除染などについて、区民の相談に応じる体制づくりを求めます。

全小学校に食品検査機器を配置し、毎日の給食の測定と区民が持ち込む食品の検査実施を求めます。

以上二点、区の見解を求めます。

齋藤 環境総合対策室長

私からは、放射線測定器の貸し出しと区民の方からの相談についてお答えいたします。

区では、区立の公園や小中学校など約四百八十カ所の区施設の空間放射線量の測定を実施してきております。

また、若林公園での定点測定も継続しており、現在は測定を始めた昨年の七月と比較いたしますと、線量は約二割程度減少してきております。これらの測定結果はホームページに掲載し、その情報は毎日更新しております。

こうした結果もございまして、区民の方からの放射線に関するお問い合わせ、相談は、以前よりかなり少なくなってきており、現時点では放射線測定器の貸し出しにつきましては予定はしておりません。

私有地の除染等についてのご相談は何度かいただいておりますが、国が作成した除染実施ガイドラインに沿った助言を行いまして、ご理解をいただいている状況です。

今後もこうした取り組みを丁寧に続けてまいります。

以上です。

西田 世田谷保健所長

私からは、食品検査機器につついてのご質問にお答えいたします。

食品の放射性物質検査につきましては、本年四月より、区が購入した機器により保育施設、区立小中学校の検査を各施設、毎月実施しております。

加えて五月からは区内流通食品の検査を開始しております。これまでのところ、いずれからも放射性物質は検出されておりません。

また、かねてより申請しておりました消費者庁からの検査機器貸与につきまして、先月、世田谷区に貸与する旨の連絡があり、設置は七月から十月までの間と聞いております。

現在、その機器を区民持ち込みによる食品検査に活用する方向で具体的な方法を検討しております。設置され次第、できるだけ早く運用できるよう準備を進めてまいります。

お話しの検査機器のさらなる購入につきましては、給食の検査体制が確立されていることや、これまでの検査で放射性物質が検出されていないこと、区民持ち込み検査につきましてもこれからの実施となりますので、実績を評価する必要があると考えております。

また、購入や運営に係る費用負担も大きいものがございますので、さらなる購入は現時点では考えてございません。

以上でございます。

介護保険料軽減について

江口じゅん子

課題の第三は、介護保険料軽減についてです。

今年度から介護保険料は全国で大幅値上げとなり、世田谷区では基準額で年間一万円値上がりします。六月から年金は削減され、私もある高齢者の方から実際に、通知が届いたけれども、昨年と比べて年金が五千円以上減った、そういったお話をお聞きしました。

そして六月は上がった保険料決定通知書が届きます。高齢者の生活に大打撃であり、特に低所得者には深刻な事態です。

現在、世田谷区では介護保険料の第一、第二段階、つまり、所得八十万円以下の世帯などの保険料率を基準額の〇・五倍、半額にしております。

しかし、二十三区の約半数では、今年度からの保険料上昇に対し基準額の〇・四倍にするなど、さらなる抑制策を行っています。

世田谷区でも低所得世帯への独自軽減策拡充の実施を求めます。区の見解を伺います。

また、国保料では、旧ただし書き方式変更により、低所得世帯と多人数世帯の保険料が大幅値上げになりました。

それを緩和するための経過措置が今年度終了予定であり、来年度以降の継続を求めるものです。

区長は国保の経過措置継続を区長会で要望することを求めます。見解をお伺いします。

板谷 地域福祉部長

私からは、二点お答えをいたします。

まず、介護保険料の軽減についてお答えをいたします。

介護保険の保険料率は介護保険法施行令で定められているところでございますが、第五期の保険料については、保険料段階のさらなる多段階化と一定所得以上の方の保険料率の見直し等により、極力上昇を抑制いたしました。

また、低所得の方につきましては、所得に応じた保険料設定を行った上で、さらに所得や資産が一定基準以下等の要件に該当する場合は、区で独自に保険料を減額する制度を実施しております。

なお、ことし二月に閣議決定された社会保障・税一体改革大綱の中にも低所得者の保険料の軽減を強化することが盛り込まれており、引き続き国の動向を注視しているところでございます。

いずれにいたしましても、高齢化が進む中で保険料の負担は区民の皆様にとって決して軽いものではないと認識しており、今後も丁寧な説明を行いながらご理解をいただき、持続可能な制度設計に努めてまいります。

藤野 保健福祉部長

国民健康保険料の経過措置についてご答弁申し上げます。

国民健康保険料の算定方式は、平成二十三年度より旧ただし書き方式に変更いたしました。その際、保険料額の激変を緩和するため、二年間の経過措置を実施しており、二十三年度の経過措置相当額は、二十三区全体で約百四億円となっているところでございます。

方式変更に当たりましては、「区のおしらせ せたがや」やホームページの活用はもとより、加入全世帯に、国保だより、国保のしおりによる周知、個別のお問い合わせに対する丁寧かつ具体的なご説明に努めたことなどもあり、比較的順調に推移したものと考えております。

経過措置の取り扱いにつきましては、特別区として検討に着手した段階でございます。平成二十五年度以降、保険料の算定方式が全国的に旧ただし書き方式に一本化されることや、経過措置対象者への影響など多角的に検討を行い、適切な判断をしてまいりたいと考えております。

以上でございます。

保育園待機児について

江口じゅん子

課題の最後は、保育園待機児です。

ことし四月の待機児は過去最多の七百八十六人となりました。待機児解消のためには、二十三区最低水準の整備率を引き上げることです。認可保育園増設を中心に、さらに整備を進めるべきです。区の見解を求めます。

今年度、認証保育所四十五カ所中十一カ所でゼロから一歳児の面積基準三・三平米を緩和して、四十人分の受け入れを行いました。

赤ちゃんの急死を考える会の調査で、定員以上の詰め込み保育が可能になった二〇〇一年からの十年間で、保育施設での死亡事故が百件を超えることが明らかになっています。

ゼロ歳児は、寝返り、匍匐、はいはいを経て、立ち上がって一歳になります。成長発達の保障と安全な保育のためには十分な面積が必要です。

認証保育所での面積基準緩和による待機児対策は行うべきではありません。区の見解を求めます。

萩原 子ども部長

保育について二点お答えいたします。

まず、認可保育園増設についてです。

区では昨年度、整備目標量をおおむね達成する六百九十人分の定員拡大を図りましたが、本年、入園申込者数が昨年に続き高どまりの状況にあったことなどにより、保育待機児童数が国基準で過去最多となったことはご案内のとおりでございます。

このような状況に対処するため、区長のご指示のもと、私立認可園や認証保育所にもご協力をいただきながら、今年度の整備目標量を上乗せする追加対策にも取り組んでいるところです。

保育施設の整備に当たっては、平成二十一年度以降、国が新たに設けた安心こども基金を活用した認可保育園の本園、分園の整備を中心に取り組みを進めており、この三年間で他の手法も合わせて約二千六百人分の定員拡大を実施してきたところです。

区としましては、引き続き認可保育園の本園、分園の整備を中心に、多様な手法により、保育の質にも十分留意しながら、子ども計画後期計画に掲げる目標事業量の着実な達成に全力を注ぎ、保護者の保育ニーズに的確にこたえられるよう、鋭意取り組んでまいる所存です。

次に、認証保育所の面積基準緩和についてでございます。

認証保育所は、東京都認証保育所事業実施要綱などで定める要件を満たした運営主体である民間事業者等が、利用者との直接契約により保育を実施する施設でございます。

規定上、ゼロ歳及び一歳の受託児童数が年齢別に定める定員いっぱいとなった場合に、必要な職員配置や設備基準等定められた要件を満たした上で、年度途中に限り、当該ゼロ歳及び一歳児一人当たりの基準面積を三・三平方メートルから二・五平方メートルに緩和する弾力的運用ができるものと定められております。

こうした都制度の運用による定員の弾力化は、保育需要に合わせ、従来より運営事業者の判断のもとで実施されておりますが、本年五月においては、運営事業者のご協力により四十名の定員拡大が実施されたところです。

区としましては、都の規定に基づきまして適正に運用されているものと認識しております。区では、保育サービスの質の確保、向上を目指し、引き続き巡回指導相談等を通じて、各施設の保育実施状況について確認を行うとともに、計画的な保育施設の整備に全力で取り組んでまいります。

以上でございます。

区長の区政運営への基本的姿勢について

江口じゅん子

次に、区長の区政運営への基本的姿勢について二点お伺いします。

第一に、行政経営改革計画についてです。

区は、平成二十四、二十五年の行革計画を発表、厳しい財政状況の中、持続可能で強固な財政基盤を構築するためとしております。

その中身は、子育て世代には保育料値上げ、新BOP学童クラブの有料化、子ども医療費の有料化など、家計を直撃する内容です。

保育園児を持つ母子家庭のあるお母様は、今後いろいろ値上がると、今の生活を維持するのは難しくなる。今でも余裕がない生活で、将来を考えると不安と言われていました。

子ども手当減額と年少扶養控除廃止による増税で、年収四百万円以上の世帯では実質手取り額がマイナスになります。区の値上げ有料化は追い打ちとなります。

値上げ、有料化は子育て世代の負担増につながり、子育て支援と逆行するものです。区長の認識を伺います。

保坂 区長

次に、保育料、新BOP、あるいは子ども・子育てにかかわる施設経費、こういったことに対してのご質問がございました。

雇用環境の低迷や税制改正に伴う十六歳未満の扶養控除の廃止など、特に乳幼児のお子様のいる若い世代の多くが厳しい生活を感じていらっしゃるというふうに考えております。

区におきましても厳しい財政状況が続いておりますが、保育サービス待機児の追加対策として、先ほど触れましたように、平成二十四年度の整備人数七百人の百六十人増しということで、子育て環境の充実に全力で取り組んでいるところであります。

このように重点的に予算配分を行う一方、今後も保育所整備を区の緊急課題として、さらに大きく進めよというふうに指示しているところでございます。

財政負担が大きくなることは、こうした点でやむを得ないことではありますけれども、今後の財政状況の推移を予測すると、低所得者の方に配慮しつつ、過度にならない範囲での負担を考えなければいけない現実もあります。

区制八十周年を迎え、現在、基本構想・基本計画の策定作業が本格化しております。二十年後の世田谷区が持続可能な活力ある地域であるために、サービスと負担のバランスのとれた施策の展開が図られるよう慎重に検討を進め、判断してまいりたいと思います。

江口じゅん子

また、保育園民営化も検討されています。保育の質を守るため、公立保育園の役割を引き続き果たすべきです。

高齢者では、紙おむつ支給助成、寝具乾燥、訪問理美容、配食サービス、入浴券支給の廃止、削減が計画をされています。

特に紙おむつ支給助成の削減は、介護者を抱える家族の大きな打撃です。要介護度五の妻を在宅介護しているある高齢者世帯では年間のおむつ代は八万五千円以上です。

この方は、病気、障害のある高齢者を守ってほしい、これ以上の負担をかけないでほしいと話されていました。

また、私が看護師をしていた病院では、寝たきり患者のおむつ交換は一日約十回でした。あるメーカーのおむつは一袋二十二枚で約二千円です。

お小水だけがとれる尿とりパットを併用しても、おむつ代で月数万円かかることもあります。家族の経済的負担は大きく、だからといって、おむつ交換の回数を減らすことはできません。

介護が必要な高齢者の健康、生活の質を低下させ、家族に経済的負担を強いる紙おむつ支給助成の削減は絶対にやめるべきです。区長の認識を伺います。

そして、その他の高齢者のサービス削減、廃止も行うべきではありません。また、市民活動のブレーキとなる施設使用料値上げは行うべきではありません。

保坂 区長

高齢者の紙おむつ支給サービス削減などについてご意見がございました。

紙おむつ支給事業については、大人用紙おむつが十分普及をしていなかった昭和五十六年度から、寝たきりでおむつ等を常時使用している高齢者の介護に当たるご家族の方の負担軽減を目的の一つとして始めているものであります。

その後、介護保険制度の導入など社会環境の変化や紙おむつの種類の増加、利用者ニーズの多様化に対応するため、平成十六年度に見直しを行い、現在に至っています。

高齢者人口の増加に伴い、平成十九年度より決算ベースで毎年約千二百万円ほど上昇しており、平成二十三年度の決算額は二億六千万円余となっております。

高齢化のピークとなる平成三十七年ごろまでは支給額は増加することが想定される一方、景気回復による財政状況の大幅な改善が見込める状況にはありません。

見直しに当たって、他区の状況なども参考にし、利用者の生活には十分配慮しながら、持続可能な仕組みとなるように慎重な検討を進め、判断をしてまいりたいと思います。

江口じゅん子

さて、熊本前区政の行革計画では、おはよう訪問の廃止や障害者手当減額などなど、さまざまな切り捨て、負担増を行い、福祉予算も削減しました。そのため、区の特養ホーム整備率は二十三区最低水準になり、福祉は大後退しました。前区政がつくった行革計画を引き継ぎ実行すれば、さらなる後退になります。

これまで区長は経常経費を見直すとして、営繕コスト、電算経費、委託経費を削減しました。そして二子玉川再開発補助金を七億円削り、聖域であった開発経費削減に着手をしました。

前区政での福祉切り捨ての行革ではなく、保坂区長の行政の無駄や開発予算を削り財源をつくる、この道をさらに大きく踏み出すべきです。

さらに、区財政は厳しいといいますが、基金は六百三十九億円あり、これを活用すべきです。厳しい区民生活のもと、区民に負担を強いる行革計画は見直すべきです。

区長の見解をお伺いします。

最後に、前区政が行ったがん検診有料化などの見直しを求めます。

保坂 区長

次に、行財政改革について、営繕費、電算費、委託費、こういった見直しをさらにするべきだ、どう考えているのかというご意見でした。

昨年度は、今の三点セットで約十一億円削減をいたしました。これは今年度も、そして来年度予算にもスライドし実行を続けていく。さらには行政の内部努力で削減できるものは、できるだけやるということを考えています。

今回、利用者負担等の見直しの検討を進めるとともに、この内部経費の削減をなるべく積み上げ、行政経営改革計画の項目にとどまらず、新たな着眼点、項目があればこれを追加し、全庁挙げて取り組んでいきたいと思います。

江口じゅん子

第二に、情報公開制度についてお伺いします。

区の情報公開条例ではこの目的を、区民の知る権利を保障する、区が区政に関し区民に説明する責務を全うする、区民の区政参加を推進し、公正で開かれた区政を実現すると明記しております。しかし、デジタル映像コンテンツ問題で明らかになった運用実態は極めて不十分、不適切でした。制度としてもおくれた状態で、改善が必要です。

情報公開で先進的と言われている逗子市では、請求者の限定はなく、だれでもインターネットで請求が可能です。また、非公開には副市長決定が必要であり、不服申し立てへのオンブズマン救済制度もあります。

区長は、情報公開と住民参加を区政の重要な柱として積極的に取り組まれております。おくれた区の情報公開制度の総点検、改善が必要と考えますが、区長の認識をお伺いします。

当面すぐに行える改善策として、インターネットによる情報公開請求と不服申し立てに対する答申のホームページ公表を求めます。

区長の見解を伺います。

保坂 区長

情報公開制度についていただきました。

私は就任直後、情報公開と区民参加の理念ということを繰り返し申し上げ、車座集会などを通して、区民の声を直接伺ってきました。

また、情報公開制度は、これらの観点からも大変重要なものであり、昭和六十四年一月の世田谷区情報公開条例の施行以後、区民の知る権利や区政に関し区民に説明する責務という条例の理念のもと、この運用を行ってきました。

スタートが早かった世田谷区の情報公開制度ですが、各地の自治体の中には公開範囲、あるいはスピード、あるいはインターネットの活用など、意欲的に制度改正を重ねているところがあるのは承知しているところです。今後、区の情報公開条例の運用や制度上の課題についても整理していく所存です。

今後とも国や他の自治体の情報公開制度も参考にしながら、制度の充実、区民本位の活用の観点から、区民に開かれた区政の運営を行ってまいります。

千葉 総務部長

情報公開制度についてのご質問がございました。

インターネットによる情報公開請求が請求者の利便性に資するものであると認識をいたしております。

しかしながら、実際の実施に当たりましては、請求文書の特定の問題、さらにはその他の技術上の問題などを解決した上で、区民の皆様の利便性が向上する方向で行うことが必要であると考えております。

また、ご指摘の審査会の答申につきましては、他自治体におきます事例等を含めて研究し、ホームページで公表すべき内容を検討してまいります。

以上でございます。

外環道について

江口じゅん子

次に、外環道について伺います。

大蔵五丁目の準備工事の説明会で、敷地内は産業廃棄物が埋められてきたと、住民から重大な情報提供がありました。その後の試験採掘では環境基準を超える鉛が検出しています。健康、環境にかかわる事態であり、住民は再調査、説明会開催などを国に求めています。

区長は、準備工事のため、区有地を許可する際、国に環境影響に関して、住民への丁寧で迅速な情報提供を要望しました。国へ再調査、説明会開催などを要望することを求めます。

同時に、立ち退きを迫られている地権者の切実な要望の問題解決を求めます。農業・工業者は地域内での代替地確保、事業継続を求めています。区長はその解決のために、国に代替地確保を強く要望することを求めます。

以上二点の区長の見解を伺います。

最後に、日本共産党は、外環道計画は中止すべきと改めて表明をするものです。

板垣 副区長

私からは、外環道につきましてお答えさせていただきます。

本年三月より着工されております外環準備工事の現場におきまして、一部の土砂から基準値をやや上回る鉛が検出されたことにつきましては、国からも報告があり、また、その数値等も現場に掲出するなどの対応がされております。

当該土砂につきましては現場から搬出することとなっておりますので、その際には十分な飛散防止措置を行った上で、速やかに搬出、処分すると聞いております。

一方で、準備工事に伴う法や条例に基づく調査や手続につきましては、国に確認したところ、国や東京都環境局において適切に行われているとのことでございます。

今後とも、今までの経過や今後の具体的な対応方法等につきまして、地元の方々に対し、より迅速、丁寧な情報提供を行うよう、また、問題が生じれば速やかに対策を講じるよう、国へ求めてまいります。

以上でございます。

吉田 道路整備部長

外環につきまして、事業継続を希望する農業・工業者への生活再建につきましてお答えいたします。

用地買収の対象となります地権者の中で、移転後も引き続き地域内周辺で事業継続を希望される農業及び工業関係者の方の代替地の確保につきましては大きな課題となってございます。

特に工業者につきましては、現在の用途地域が住宅地であることから、移転先の確保が極めて厳しい状況になってございます。

しかしながら、地元で生活されている方々にとっては大変切実な問題でございますので、ご指摘のとおり、国や事業者でありますNEXCO中日本に対しまして、移転に伴う関係権利者への丁寧な対応を求め、外環道整備が円滑に進むよう取り組んでまいります。

以上です。

特別養護老人ホームについて

江口じゅん子

次に、都市型軽費老人ホーム、特別養護老人ホームについて伺います。

五月、板橋区の簡易宿泊所の火災事故で生活保護受給者が亡くなりました。二〇〇九年の無届け老人ホームたまゆらの火災では十人の受給者が死亡、低所得高齢者が入居できる都市型軽費老人ホームの早急な整備が必要です。しかし、事業者の応募がないとして、区は当初整備目標百二十人分を七十人分に下げました。区は応募がない要因は何と考えているのでしょうか。

施設整備推進には、事業者への補助金増額が必要と考えられますが、区長は都にその要望をするべきです。区長の見解を求めます。

また、区民の関心が高い第五期介護保険事業計画の特別養護老人ホーム四カ所、二百三十人分について、成城以外の計画見通しをお伺いします。

以上で壇上からの質問を終わります。

秋山 副区長

都市型軽費老人ホームの整備と都への事業補助金増額の要望についてでございます。

都市型軽費老人ホームは、一部屋の面積を緩和し、家賃、食費、光熱水費のほか、一カ月のサービス提供の費用が所得に応じて一万円から約十四万円程度と低額な料金で利用できる、定員二十人以下の小規模な軽費老人ホームでございます。

区におきましては、昨年十二月、ケアハウス赤堤が初めて開設されました。一層の整備促進に向け、今年度から特別養護老人ホームの整備に係る相談の折には併設を事業者に促すほか、都市型軽費老人ホームと地域密着型サービスとの併設を提案しやすいように、両事業の公募日程を合わせるなど、少しでも参入が促進されるよう取り組んでいるところでございます。

補助金につきましては、国及び都からの定員一人当たり三百万円の施設建設費補助に加え、都は事業者に対し運営費として所得に応じて一人当たり最高で約十三万円程度の補助制度を講じ、普及を図っているところでございますが、地価が高い都内においては用地の確保が難しく、整備が進まない要因となっております。

区は、整備促進に向けまして、未利用国有地等の活用についても国との話し合いを進めていくほか、都とも機会をとらえ、都市型軽費老人ホームを初めとした高齢者の住まいの確保の促進に向けてさまざまな話し合いを行ってまいります。

以上でございます。

板谷 地域福祉部長

次に、特養ホーム整備計画の見通しについてお尋ねがございました。

区では、高齢者が介護が必要になっても住みなれた地域で安心して生活を送ることができるよう、在宅生活の支援を基本に据え、在宅生活を支えるさまざまな施策を展開してまいりました。

一方、在宅生活が困難な高齢者の生活の場及び在宅復帰支援の場として、特別養護老人ホームの整備につきましても、第五期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画では、四施設、二百三十人を整備目標としてお示ししたところでございます。

成城八丁目に整備予定の特別養護老人ホーム百人分を除く百三十人分の整備につきましては、区民の皆様からの遊休地の活用に係るご相談の際にご案内するほか、未利用国有地等の活用に向け、国や関係機関との協議を進めてまいります。

以上でございます。

再質問

江口じゅん子

再質問ですが、まず、区長に二点お伺いさせていただきます。

行革についてですが、先ほど区長のご答弁で、これからも経常経費の見直しを行って積み上げていく、そういったご答弁がございました。

それと加えて、区長は大型再開発補助金、それに着手をしたわけですから、ぜひこの道を大きく広げていただきたいと思いますが、今後どのように進めていくお考えでしょうか、お伺いします。

そして次に、大飯原発再稼働についてですが、区長のご見解がございましたらお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

最後に、川場村移動教室について伺います。

いろいろご答弁いただきまして、家族に丁寧な説明をしているとか、欠席扱いはしていないということですけれども、これは移動教室については参加は義務でなく自由参加という理解でよいのか、端的にお答えください。

お願いします。

再答弁

保坂 区長

二点再質問にお答えします。

開発事業であろうが、他の事業でありましょうが、置かれている社会環境や、あるいは時代の変化に伴い、不断の検証をしていきたいというふうに思います。そういう意味では聖域なき見直しの範囲に入っているとお考えいただいて結構です。

次に、大飯原発の再稼働、私も総理の記者会見を見守って、一言一言聞いておりました。

強い違和感を感じたわけです。まず一番大きな言葉は、福島と同じような地震、津波が来ても大丈夫である、安全である、こういうふうに宣言なさったわけですが、ならば、防潮堤はこれからつくるというのは、あれはどういうことなんだろうか。

あるいは福島であれだけ危機に瀕した中で、作業員の人たちがもうほとんどぎゅうぎゅうだったと聞きますが、免震重要棟というのがあったわけです。これをこれからつくるわけです、大飯原発については。

さらに、あってはならないことですが、ベントをやりました。ベントをやったときに、いわゆる放射性物質を除去するフィルターもこれからつくるわけです。

あるいはオフサイトセンターは海抜二メートルです。事実、女川原発のオフサイトセンターは犠牲者も出し、めちゃくちゃになりました。これも緊急時の司令塔です。

さらには、いざシビルアクシデントが起きたときの、それでは、地域とはどこかということです。地元とはどこだ、これは福井県だけではないと思います。例えば隣接する京都府や滋賀県。滋賀県知事はSPEEDIの速やかな提供を求めておりますが、そういったことも果たされていない。

また、活断層が存在するのではないかという専門家は指摘をしています。あの原子力安全委員会の斑目委員長も、原子力安全保安院に再検証させるべきだ、こう発言しています。

係る点から見て、この再稼働については慎重に判断すべきものと考えております。

佐藤 教育次長

私からは、川場移動教室について自由参加かそうではないかということについてお答えいたします。

川場移動教室については、自然体験授業ということで、大変意義のある授業ということから、教育委員会としてはあくまでも教育活動、授業の一環ということでございます。

ただ、しかしながら、どうしても不安だという方につきましては、教育委員会としては学校を通しまして丁寧な説明をさせていただいていますけれども、どうしても心配だという方については強制するものではないということでございます。

以上でございます。

江口じゅん子

区長の再稼働に対するご意見をお伺いして、非常に心強く思いました。本当に重要な事態だと思いますので、脱原発、再稼働反対、私たちも頑張っていきたいと思います。

以上で終わります。

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