江口区議が決算特別委員会にて質問を行いました。

2018年10月11日 江口じゅん子区議

公共交通不便地域対策について

江口じゅん子

私からは、公共交通不便地域対策について伺います。

砧をモデル地区としたワゴン車を活用した新たな交通手段の検討が進められています。砧地域での早期のモデル運行実現が待たれています。この取り組みに全区的な注目と期待も寄せられています。私もこれを成功させようという地元の超党派議員の一人として、以下、伺ってまいります。

まず、現在の進捗状況と今後のスケジュールについて伺います。

堂下 交通政策課長

公共交通不便地域対策の進捗状況でございますけれども、昨年八月からモデル地区での取り組みをスタートし、これまでに計五回の勉強会を開催し、地域住民の皆様とともに検討を進めてまいりました。

現在、モデル地区において検討しているコミュニティー交通は、一般乗合旅客自動車運送事業の乗車定員十一人未満の路線定期運行に該当するため、道路運送法施行規則に定める地域公共交通会議での合意が必要となります。
そのため、本年七月には世田谷区地域公共交通会議を開催し、世田谷区の公共交通の現状と課題、また、モデル地区での取り組みを報告しております。

また、九月には、砧地区にお住まいの方から三千名を無作為に抽出し、コミュニティー交通の利用意向に関するアンケート調査を行い、現在、集計分析を行っているところでございます。同時に交通管理者とも協議を重ね、近日中に現地実査を行うこととしております。今後はこれらの結果を踏まえ、運行ルートの決定やバス停の設置交渉、運行ダイヤの決定などを行い、関係機関と調整の上、地域公共交通会議での合意を得てまいります。

区といたしましては、地域住民の皆様と協力しながら、まずは来年度中の実証運行を目指し、検討を進めてまいります。

江口じゅん子

来年度からの実証運行を目指すと力強い御答弁がありまして、本当に地域としては喜び、期待が増しております。

ここに今の御答弁にあったアンケートの一部抜粋があります。二つのルート案に対して、運行車両はワゴン車、時間帯は九時から十八時、運賃は二百二十円程度、そして、この運行ルート、これは二つあるうちの一つなんですが、バス停の案もこういうふうに提示をされておりまして、こういったアンケートを今地域に配って住民の意向を聞いて、そして集計中というふうに聞いております。こういったものが提示されると、いよいよ具体的になってきたなと、地元も、期待も、機運も盛り上がると思います。

今後、モデル運行に向けては、これは案ですから、ルート、料金、停留所など具体的な決定が必要になります。十月二日には、今後の運営主体となる協議会が設置をされました。
これまでの勉強会参加者、さらに、これから大変な重責を担っていただく協議会の方からも、協議会、そして勉強会の関係性、決定機関はどこになるか、勉強会での経緯や意見は踏まえられるのか疑問も寄せられています。
さらに、区としての役割も重要です。区として、住民主体のこの取り組みを成功させるため、勉強会を含め、地域の方々からの意見がきちんと協議会に反映をされ、さらに協議会での議論の過程も含め、決定事項を丁寧に、勉強会を含め、地域に明らかにできるよう、調整、支援が必要です。

ここで伺いますが、協議会の役割や勉強会との関係について伺います。

堂下 交通政策課長

勉強会では、これまで道路運送法や車両制限令などに関する学習や、公共交通に関する意見交換を行ってまいりました。今後、地域が主体となって取り組む新しい地域交通を導入するには、ルートやバス停の位置など、さまざまな事柄につきまして決定していく必要があります。
そのために、これまで地域でさまざまな取り組みをされてきた町会・自治会、商店街の方々に勉強会とは別に協議会を設立していただいたところでございます。

勉強会と協議会との関係でございますけれども、これまでと同様、勉強会におきましては、さまざまな方々に御参加をいただきながら多くの意見をいただく場としたいと考えております。協議会におきましては、さまざまな事柄につき、勉強会などの意見を踏まえ、検討した上で決定していく予定でございます。

また、決定した内容につきましては、協議会内での意見もあわせて勉強会に報告することを想定しております。新たな地域交通を成功させるためには、より多くの方々に勉強会へ参加していただくことが重要であると考えており、双方の情報共有を図りながら取り組んでまいります。

江口じゅん子

区としての調整、支援は大切な役割です。よろしくお願いします。

最後に、最も懸案である経費についてです。

以前、区からは、年間赤字額が約五百六十万円と大変大きな欠損額が示されました。サポート制度など、こういったシステムは重要です。しかし、地域の方からは、大きな負担に不安の声や、地域任せで区の本気度はどうなのですか、こういった意見も聞いております。

これまで区は、コミュニティバス導入に当たり、運行開始から五年間運行補助を行ってきた経緯もあります。安定した継続運行には区としての支援が必要です。見解を伺います。

堂下 交通政策課長

新たな地域交通の導入に当たりましての経費の確保は、これまでも御説明してきているとおり、一番の大きな課題であるというふうに考えております。
そのため、運賃収入以外の収入確保が重要となりますけれども、これまで勉強会や協議会において、サポーター制度の活用ですとか、他の自治体の事例等をお示ししてきたところでございます。

今後、必要となる経費などを詳細に詰めていくこととなりますけれども、それを踏まえた事業計画の策定も必要となります。区の恒常的財政支出につながるような安易な負担は避けるべきと考えておりますけれども、今後、持続可能なものとするための対策に関しまして、他の自治体の事例等も参考に検討してまいります。

江口じゅん子

来年度の実証運行を期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。

外環道について

江口じゅん子

最後に、他会派からも質問がありましたが、外環道について伺います。
ことし五月から、地下でのシールドマシン掘進によって野川に気泡が出現、六月には地下水流出発生と、異常事態が続きました。事業者のホームページが、この間の経緯をこのようにまとめています。
地下水の流出がこの野川沿いの遊歩道にも出ています。それから、気泡の流出がこのように続きまして、そして六月後半、地下水の流出がヤード内にあったと。
この状況を詳しくは教えてもらえていないんですけれども、一メートルぐらい地下水が流出した、そして数分間続いた、このように聞いております。六月二十八日の地下水流出によって工事がとまるまで地上部でのトラブルが続いたことがわかります。


私は、さきの代表質問で、外環道は地下四十メートル以深の工事で地表への影響はないとしてきた、大深度地下利用のそもそもの前提が崩れていると指摘をしました。この野川の気泡は、ただの空気ではないんです。酸素濃度が一・五から六・四%と、通常の空気中の酸素濃度約二〇%に比べ極めて低い酸欠空気です。

この問題について、我が党の都議会の議論で新しい事実も明らかになっています。
地下トンネルによる工事というのは、ちょっと歴史をひもとくと、一九六〇年代から七十年代にかけて頻発をしました。トンネルを掘る際、圧気工法という工事をしたのですが、この際、地上に酸欠空気が発生し、井戸、配管、壁の割れ目などを伝わって、周辺地域の地下室、トンネル、井戸などに漏出、充満する、住民などが亡くなる、そうした事件が起こりまして、一九七一年には年間で最大百四十七件もの酸欠事故が起きました。

そのため、この年、厚労省は、酸素欠乏等防止規則を施行。圧気工法などによる酸欠空気が発生する危険性のあるとき、半径一キロにわたって井戸、地下室などの調査を行うなど定めています。
環境省も、酸欠空気による住民の被害の防止についての通達を出しました。国として規則を出す、通達を出す対応が切実に求められたということです。こうした事故は、実は近年も起きていまして、昨年も五件起きて全員が死亡。酸欠事故は本当に重大な事故になっています。

この酸欠空気の危険性について、厚労省の「なくそう!酸素欠乏症・硫化水素中毒」のパンフというのがありまして、そこではこのように説明をしています。ここの赤字で、酸素欠乏症・硫化水素中毒は致死率が高く非常に危険と書いてあります。酸素が足りないとどうなるかというと、ここに書かれているとおり、通常の空気は二一%なんですが、一八%になると連続の換気が必要、一六%で頭痛と吐き気、一二%で目まい、筋力低下、八%で七から八分以内に死亡、六%では瞬時に昏倒、死亡と、本当に大変な事態になるということがこの厚労省のパンフでもわかります。

先ほど事業者の調査で、野川の気泡酸素濃度が一・五から六・四%と申し上げました。六%は、ここに書いてあるとおり瞬時に死亡ですから、それを大幅に下回る一・五%、そういった大変危険な酸欠空気が一カ月にもわたって地表に出ていたんです。酸素濃度一・五から六・四%というこの危険な調査結果を区としてはいつどのように知ったのか、また、このことに関しての受けとめを伺います。

鎌田 道路・交通政策部副参事

野川河床から発生いたしました気泡の具体的な酸素濃度の数値につきましては、事業者が八月下旬にホームページに公表する際に、事業者より情報提供を受け、確認したところでございます。

野川河床からの気泡につきましては、酸素濃度が低いものの、大気に比べ微量であるため、周辺環境に影響がないことを事業者は有識者に確認しております。
しかしながら、区といたしましては、これら事象の原因や検証結果につきまして、地域の方々への丁寧かつわかりやすい説明を行うよう、事業者に今後も求めてまいりたいと考えております。

江口じゅん子

区として知ったのは、事業者が八月二十四日のホームページ、東京外環プロジェクトに発表されたと、その際に知ったということです。
これがそのホームページなんですね。PDFファイルになっています。

ここに、さっきも見たこの間の異常事態の事象が書かれていて、それから、ここに調査結果ですね。ここでは、作業員の方がこのように気泡の測定をしていますよというふうにあります。肝心の一・五から六・四%をどこに書かれているかというと、ここなんです。 見てもらうとフォントの小ささがよくわかると思うんですが、これは本当によく見ないとわからない。

こういった一・五から六・四%という重大な事実がなんでこういう小さいところに書かれてしまうのか。そして、ホームページ上でこのページに行き着くのも、クリックを何度も何度もしてようやく行き着くということなんですね。これで地域への情報提供をしたということになるんでしょうか。
こういうやり方は本当にやめていただきたいと思います。問題は、この測定結果を国含む事業者はいつわかっていたか、そして、地元区と住民にいつ情報提供があったかということです。

私は、この間、地域の方から気泡や地下水流出への強い不安を伺ってきました。六月、七月と現地視察を数回、国会議員らとともに行い、国交省道路局の担当者とも何度も会いました。既に視察で事業者から、実は気泡の酸素濃度は低いんですと聞いていましたので、早くデータを公開してくださいと繰り返し求めてきました。

しかし、国交省は、その都度調査中という回答でした。ようやくこの危険な酸素濃度がいつわかったか。これが明らかになったのは、実は九月十一日なんです。我が党の宮本徹衆院議員のもとへ国交省から回答がありました。実に気泡出現から約三カ月経過をした後です。

ここに、宮本徹議員に国交省から出した回答の文書があります。
宮本議員は、気泡の酸素濃度は一・五から六・四%と公表されているが、この測定日はいつかと問いました。これに対し国交省は、気泡濃度が一・五%と測定したのは六月十八日、そして、六月二十五日、六月二十六日です。気泡濃度が六・四%と測定したのは五月二十三日です。ホームページでの発表は八月の末でした。
既に五月二十三日には、一瞬で死に至る酸欠空気が出現していたとわかっていたわけです。しかし、国は、地元区へ通報をしないまま、六月末の地下水流出が起きるまで工事を続けていました。

区の情報提供は、ホームページ掲載の時点だと今の答弁のとおりです。この酸素濃度の結果を五月末には国はわかっていた、こういったことに関しての言及もなかったと聞いています。
そして、住民への情報提供はこのわかりにくいホームページだけ。七月七日には喜多見のオープンハウスもありました。そこで気泡の酸素濃度について、掲示することも、説明もできました。
しかし、説明はありませんでした。国の説明責任が問われる本当に重大事態だと考えます。

今回の気泡、地下水流出は工事ヤード内であって、野川だから気泡がわかりました。今後、シールドマシンはヤード内を出て、喜多見、成城の住宅街の真下を地下四十メートルに至らない浅い地下を掘り進めます。そこで酸欠空気が出れば、区民の命、健康にかかわる重大事故です。住宅に地下水が流出すれば財産権の侵害です。

区は、この間、区民への丁寧な説明を繰り返し求めてきたと、今も伺いました。しかし、これがきちんとなされていないということに対して、区として今後どうしていくのか伺います。

鎌田 道路・交通政策部副参事

区ではこれまでも事業者に対しまして、事業により生じた事象の安全確認や対策、検討などを速やかに行い、周辺を含め、区民の方々に情報提供を行うよう、さまざまな機会を捉え、事業者に伝えてきたところでございます。

今後も引き続き、事業者には区民の方々へ情報提供などについてわかりやすく速やかに対応を行うよう申し伝えてまいりたいと考えております。

江口じゅん子

申し伝える、繰り返し伝える、いつもの同様の答弁ですが、そのままでよいのでしょうか。区民の方は厳しく見ています。

そして、区には、住民の命、健康、環境を守る立場でのさらなる対応が期待されています。
何度も申し上げますが、国には地元区、住民への説明責任があります。事業者からは、この間、区議対象の視察において、また、ホームページで気泡や地下水流出の推定メカニズムが説明されました。
しかし、あくまでも推定です。八月三十日の視察当日、区にも事前通告がないまま工事を再開されていたことも明らかになっています。それ以後、地下水、気泡が出ないようヤード内で検証が行われていますが、一体どのような対策で、そのめどはたったんでしょうか、伺います。

鎌田 道路・交通政策部副参事

現在、工事ヤード内でシールドマシンが掘進時に使用する材料ですとか、圧力を調整するなどして空気の漏出を抑制しながら掘進する方法の検証を行っているということでお聞きしております。

今後の具体的なスケジュールなどにつきましては、現時点ではまだ検討中ということで聞いております。

江口じゅん子

今後のスケジュールなどを検討中ということで、つまり対策のめどは立っていないということだと思います。地域の方からは、とにかく住民に説明をきちんとしてほしい、ヤード内を出て本掘進に入ったらあっという間に喜多見をすり抜け、そして成城まで到達してしまいます。
そういったところは住宅街が密集して建ち並んでいます。本当は工事をとめてほしい、説明も情報公開も不十分なので、住民の不安がますます強くなっています。せめて説明会を開いてほしいということでした。

副参事に伺います。先ほども他会派から説明会をという要望がありました。もうその答弁は聞いたので、ここでは、ぜひ説明会を実現していただきたいと、所管の決意を伺います。

鎌田 道路・交通政策部副参事

先ほどもちょっとお話しさせていただいたと思うんですけれども、今、掘進の検証中ということでございます。

野川の河床からの気泡ですとか地下水の流出について、メカニズム等々はホームページ上ではあると思うんですけれども、それも含めまして改めて説明をするように事業者のほうには申し伝えていくということで考えておりますので、よろしくお願いします。

江口じゅん子

区民の方は期待しております。よろしくお願いします。

最後に、大深度地下利用のこの問題点は、リニア新幹線でも同様に起きることが懸念をされています。区として、こうした認識で対応すべきと申し述べ、以上で日本共産党の質疑を終わります。

<< 前のページに戻る