江口区議が定例会にて意見表明を行いました。

2018年03月27日 江口じゅん子区議

江ロじゅん子

日本共産党世田谷区議団は、平成三十年度一般会計、介護保険事業会計、学校給食費会計予算に賛成、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療会計予算に反対の立場で意見と要望を述べます。
平成三十年度一般会計予算案は、初めて三千億円を突破しました。歳入では、特別区民税がふるさと納税の影響で四十億円の減少となりつつも、人口増などによる増収で、差し引き約二十三億円の増となっています。また、特別区交付金は二十六億円の増収です。一方、ふるさと納税、法人住民税の国税化、地方消費税の配分変更で、九十八億円が減収となりました。特別区長会はことし、税源偏在是正措置に対する緊急共同声明を発表し、国に要望をしていますが、地方自治制度を軽視する国の政策によって、区財政が大きく圧迫をされています。区としても、区民サービス死守のため、区長会の立場でしっかり要望することを求めます。
歳出では、保育園運営費や障害者自立支援給付費などの増加で、民生費が約七十九億円、約六%の増など、人口、児童数の増加、高齢者対策など、区民生活に欠かせない支出を確保していることを評価しています。
土木費は、小田急線地下化に伴う駅前広場整備工事などにより約十三億円、約四%の増です。学校改築や梅ヶ丘拠点整備、本庁舎整備など、公共施設整備が相次ぐ中、投資的経費がふえ、予算規模全体が増大し、プライマリーバランスがマイナスに転じています。
我が党は、平成三十年度予算案は区民生活の切実な課題に積極的に応えた予算と評価をするものです。一方、投資的経費増大による財政規模の拡大に対しては慎重な対応を求めます。
また、新たな区政課題や行政需要に的確に対応できる組織・人員体制の整備は区政運営のかなめです。新年度では、既存事業についても支所福祉部門を中心に配置強化をしたと聞いており、区の姿勢を評価します。
他方、国の新年度予算案では、軍事費が過去最大の五兆円を突破しました。しかし、社会保障では生活保護費を削減、また、人口構成の高齢化などで避けられない自然増を無理やり一千三百億円カットをするため、年金、介護、医療などの予算削減、制度の改悪が行われました。
区民の暮らしと福祉を守る区の役割は一層重大になっています。不要不急な事業を見直し、次期新実施計画の実施においては、慎重な選定と検討が必要です。新教育センターは新実施計画事業となりましたが、慎重な対応を求めるものです。
その上で我が党として、区が最重点に取り組むべき課題を二点強調します。
一点目は、介護職の確保、処遇改善です。約一千八百人の特養ホーム待機者がいる中、家族介護はもう限界、特養ホームを待っている間に死んでしまうと、日々区民からの切実な声が増しています。施設をつくっても入所制限、また開設調整という事態にならないために、区として介護職の確保、処遇改善策に正面から取り組むことを求めます。
二点目は、国民健康保険、生活保護制度についてです。国保については、新年度予算で区独自の多子世帯や低所得者対策が盛り込まれなかったことは大変残念です。今後、六年間で法定外の繰入金解消が求められており、大幅な値上げは避けられません。区として、独自の軽減策に踏み出すとともに、統一保険料方式の継続についても検討が必要です。
国は、生活保護は光熱費などに充てる生活扶助を最大五%段階的にカットし、ひとり親家庭を対象にした母子加算も減額し、生活保護を百六十億円削るとしています。生活保護利用者の生活はますます厳しくなり、新たな支援が必要です。
さらに、生活保護基準の引き下げは、就学援助や住民税非課税限度額など、他の施策に次々と連動します。平成二十五年の生活保護基準引き下げにおいて、区は、就学援助を含めた六十三事業に影響が及ぼさないよう対応しました。これを高く評価し、今般の制度変更においても同様措置を求めます。
重ねて申し上げますが、これらの区民生活を守る喫緊の課題に対応するため、全体の財政規模を適正範囲に抑えることを繰り返し求めるものです。
次に、今後の区政運営における具体的な意見と要望を申し上げます。
第一に、保育と高齢介護についてです。保育では、平成三十二年四月の待機児解消に向けて、区が保育の質を根幹に据えた、認可を中心とした精力的整備を行っており、これを評価します。一方国は、自治体独自の配置基準を国基準に引き下げるという、さらなる規制緩和を行おうとしています。保育の質の低下は、すなわち子どもの命と健やかな成長に直結することを肝に銘じ、区独自の基準堅持を強く求めます。
保育の質を守るため、この間の保育士の給与助成や宿舎借り上げ支援の処遇改善策は大きな効果を生み出しています。区として待機児動向を見据えつつ、少なくとも宿舎借り上げ支援については、三十二年度以降の継続を都に要望していただきたい。
また、企業主導型保育については、都との協力体制を強め、区として実態把握に努めるのにとどまらず、保育の質を守らせるための対策、この検討が必要と考えます。
介護については、区が二〇二五年度の一千人分の特養ホーム整備に向けての精力的な整備を評価します。しかし、待機時間が前提の入所指針に加えて、入所が可能な七十五ポイントであっても、さらに待機が必要な状況であり、一千人分計画の前倒しを強く求めます。また、国民年金で入れる多床室整備を今後の計画に位置づけることを求めます。
第二に、まちづくり、防災についてです。交通不便地域解消に向け、砧でのワゴン車などを活用とした新たな交通手段の検討に、議会、区民の期待が高まっています。砧地域での早期のモデル運行を見据え、地元の参画、機運を高めるさらなる取り組みを期待します。
また、防災については、住宅耐震化のさらなる促進のため、自己負担が少ない低コスト工法の研究、普及を提案します。
都市計画道路について、東京都は、東京における都市計画道路のあり方に関する基本方針において、二〇四〇年代を見据え、整備するべきものは整備し、見直すべきものは見直すとの基本的考えに基づき、都や特別区などが協働し、精査、検証を行っていると聞いています。都は、新年度の早い時期に中間まとめを出すとしており、区は内容を議会に報告すべきです。そして、住民とともに各路線の必要性や整備上の課題の検証を求めます。
第三に、産業政策と自然エネルギー普及についてです。産業では、介護、福祉、情報通信業務など、全ての産業を視野に入れた事業者支援の仕組みをつくる産業基本条例の改正が必要です。原発ゼロの日本をつくろうという区民の願いと取り組みが広がっています。太陽光発電、太陽熱利用や住宅断熱化などのさらなる推進を求めます。
第四に、教育についてです。教員が質の高い授業、教育活動を実践するためには、児童生徒と向き合う時間や研修、研究の時間確保が必要です。教員の多忙化解消は業務の削減だけでは実現できません。抜本的な解決には、教員の増員、少人数学級の実現が必要です。タイムレコーダーの終業時間打刻による実態把握など、現場の意見を聞きながら学校における働き方改革の推進に取り組むことを求めます。
第五に、公文書管理条例についてです。行政文書を区民共有の財産と位置づけ、その管理と情報公開を徹底するために、公文書管理条例の早期制定を求めます。
最後に、北沢小のスクールバスについては、半年間の契約との方針が示されましたが、その後の継続については、保護者、区民の声をよく聞き検討することを求めます。
以上で、日本共産党世田谷区議団の意見とします。

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