江口区議が定例会にて質問を行いました。

2017年11月27日 江口じゅん子区議

江口じゅん子

日本共産党世田谷区議団を代表して質問します。
まず、総選挙結果について申し述べます。
世田谷では、小選挙区六区で、野党統一候補の落合貴之氏が当選、五区では手塚仁雄氏が比例復活当選をしました。多くの区民は安倍政治に対抗し、九条改憲反対などを掲げた野党共闘勢力を選択しました。総選挙直前、希望の党への民進党合流という市民と野党の共闘に分断を持ち込む大きな逆流が生まれましたが、日本共産党は、安倍暴走政治をとめ、民主主義を取り戻すという大局に立ち、市民と野党の共闘を推し進めました。世田谷でも、市民運動を中心に、立憲民主党、社民党などの皆さんとの共闘が実現をしました。改選後、我が党は残念ながら、議席減となりましたが、立憲民主党が衆院で野党第一党になり、共闘勢力が三十八から六十九議席へ躍進をしました。日本共産党は、今後も共闘発展に奮闘してまいります。

憲法問題に対する区長の政治姿勢について

江口じゅん子

それでは、憲法問題に対する区長の政治姿勢について伺います。
改憲勢力が衆院の八割を占める結果となり、自民党は年内に九条自衛隊明記などの改憲案をまとめ、来年の発議を目指す動きです。自民党改憲案の真の狙いは何か、九条は二項で戦力不保持、交戦権否認を掲げています。安保法制、戦争法によって集団的自衛権の行使が可能となった自衛隊を憲法に書き込むことで、九条二項を死文化させ、無制限の海外での武力行使が可能になります。
しかし、国民の多くは九条改憲を望んではいません。選挙後の朝日新聞の世論調査でも自衛隊九条明記については、反対四五%と賛成三六%を上回っています。そして今、九条改憲阻止のための運動が全国で広がっています。現在、作家の澤地久枝さん、ジャーナリストの田原総一朗さんら著名人十九人が発起人で結成された九条改憲NO!全国市民アクションによる三千万人署名が行われています。十一月三日には、「安倍九条改憲NO!」を一致点に、四万人が国会を埋め尽くしました。
区内でも平和を願う草の根の取り組みが広がっています。二年前の安保法制、戦争法反対の運動から始まった行動は、区内各地で続いています。九条の会は多彩な文化人も参加し、活動しています。
ここで区長に伺います。自衛隊を憲法九条に明記する自民党改憲案についての認識を伺います。

保坂 区長

江口議員にお答えをいたします。
まず、憲法九条に自衛隊を追記するという案についての私の認識ということでございます。
憲法九条では、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」としています。また、第二項として、「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」として戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認を明言しているものでございます。
自民党の改憲案は、野党時代でございますけれども、自民党憲法草案と言ったかと思いますけれども、九条二項を削除して自衛権を書き込み、さらに国防軍新設条項を加えるというものがございました。今回、安倍首相の提案される九条一項、二項をそのままにした上で、さらに自衛隊を書き込むという改憲案、その前の素案との関係がどのような議論になっているのか、十分によくわかりませんが、私は両案とも賛成することはできません。
我が国は、戦後七十年にわたり平和憲法を堅持し、この間一度も他国との戦争を行わず、憲法前文にある恒久の平和を念願し、平和のうちに生存する権利を有するという理念を実践してきました。今後もこうした戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認を強い決意のもと、継続していかなければならないと考えています。
私は、九条改憲をすべきではないと考え、また、その他憲法をめぐる議論は、国や社会の根幹に触れるものであるだけに、慎重かつ丁寧にありたいと考えています。

新実施計画(後期)(案)について

江口じゅん子

次に、区政の重点施策について伺います。
一点目に、後期新実施計画案についてです。
区は、平成二十五年に、世田谷区の今後二十年を見据えた区政の基礎となる将来構想、世田谷区基本構想を決定しました。これに基づき、平成二十六年度から十年間の区政運営の基本的指針、世田谷区基本計画を定めました。新実施計画は、基本計画の実現に向け、区が重点的に行う事業と行政経営改革についての具体的取り組みです。来年度から四年間の区民に身近な子育て、介護、公共サービスなど、区民生活に大きな影響をもたらすさまざまな施策の具体的な計画です。策定作業においても、パブリックコメントだけではなく、区民参加と情報公開を進めることを要望し、以下、具体的に伺ってまいります。
まず、後期新実施計画案の第一章、計画策定の背景の(1)基本認識について伺います。
新実施計画は、世田谷区基本構想、世田谷区基本計画をもとにした実行計画であり、基本的な理念や認識は基本構想、基本計画に既に示されています。しかし、基本認識では、基本構想の九つのビジョンのうちの特に参加と協働が強調されているのではないでしょうか。さらに、「個人では解決できない困難に直面したときに、孤立し、すぐに社会保障に頼らざるをえない人々が増えてきています」と、このように書いてあります。地域の支えあい、その構築が必要なことは言うまでもありません。同時に、個人では解決できない困難に直面し、孤立した区民に対し、基礎的自治体である区の役割とは何か、この認識を示すことが必要です。
憲法二十五条は、全て国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するとした上で、社会保障や福祉の増進に努めなければならないと、国や自治体の責務を示しています。参加と協働が強調される一方で、基礎的な住民、行政サービス実施に責任を持つ区の役割の後退、縮小があってはならないと危惧をしますが、区の認識を伺います。

次に、第一章、③行政経営改革は進んだかについて伺います。
新実施計画では、区の行革の基本が三つの方針で記されています。すなわち、1、区民に信頼される行政経営改革の推進、2、持続可能で強固な財政基盤の確立、3、資産などの有効活用による経営改善です。しかし、③行政経営改革は進んだかでは、それに基づいた記述ではなく、「コストと成果を重視した施策事業の選択を行い」という従来の行革路線に立脚した記述となっています。
区として、三つの方針に基づく検証を行うことが必要です。例えば1、区民に信頼される行政経営改革の推進の基本は、区民参加と情報公開です。この間、区は、例えば本庁舎整備の検討過程において、それらに努めてきました。こうした成果を記述することで、区の行革に対する基本的認識が明らかになります。また、前期計画の考え方も踏まえ、区民生活への配慮の視点も必要です。
ここで伺います。前期の行政経営改革の到達と課題を三つの方針に沿って明らかにし、総合的な評価が必要です。区の見解を伺います。
ここで伺います。前期の行政経営改革の到達と課題を三つの方針に沿って明らかにし、総合的な評価が必要です。区の見解を伺います。

次に、後期新実施計画案の第二章の行政経営改革の十の視点における三つの視点について具体的に伺います。
まず、視点五、民間活用や官民連携による質の確保とコスト縮減についてです。
民間活用を考える際、公的責任について、今後も行政が担うべき事業について、民営化になじまない事業についての基本を定めることが必要です。ここで区立保育園を例に考えてみます。区立保育園は、これまでの民営化の検証を踏まえ、現在、保育施設再整備方針による二つの区立園を統合し、拠点園をつくるなどの計画が進んでいます。さらに、今年度末には、区立保育園のあり方についての考えを示すと聞いています。
待機児解消は区政の最重要課題であり、今後も保育施設はさらに増大するでしょう。さらに、株式会社など多様な運営主体の参入や課題の多い低年齢児の保育施設の整備促進など、そのありようは多様の一途です。その上で、区として保育の根幹に据えることは何か、それは子どもたちの命と健やかな成長を保障すること、つまり保育の質の堅持です。区民、保護者の切実な願いは待機児アンケートなどで明らかなように、保育の質だけは落とさないでほしいということです。
では、誰がどのように世田谷区の保育の質を守り、具体的には保育の質ガイドラインを実行し、高めていくのでしょうか。区は、保育の質ガイドラインの実践として、経験豊かな保育士、看護師などによる巡回指導相談や認可、認証、認可外の垣根を超え、連携、相互支援を行う保育ネットなどに取り組んでいます。保育の質を高める区独自の先進的取り組みで全国に発信をしています。こうした役割、コーディネートを民間事業者が担えるでしょうか。
平成十七年十月、区立保育園民営化ガイドラインが策定をされました。保護者、学識経験者、保育園関係者による半年間の意見交換会などを経てまとめられたものです。ガイドラインには提言書などが付されており、そこに区立保育園の役割について、以下言及をしています。区立保育園には行政の直営施設として、子どもや家庭の状況及び支援ニーズを把握する役割がある。また、世田谷のスタンダードな保育水準を実践する存在であるべき。区立保育園の人材育成機能を活用し、民間園などと人材交流をすることで、区全体の保育の底上げができるのではないか。これらの役割を担える人材は安定的な雇用のもと、実績を重ねてこそ培われるもの。このように明記をしています。
児童福祉法では、保育の実施主体は市区町村であり、また、子どもの最善の利益が優先して考慮されるよう努めることとされています。区立保育園の役割は、質の高い保育の実践とその普及促進、さらに経験と実績のある人材を活用し、区の保育の質を担保し、高めること、また、例えば医療的ケア児への支援など、行政的な役割を担うことなどと考えます。
同時に、区立保育園を民営化すれば、区の財政的負担は軽減をされます。これは国が三位一体改革として、平成十六年度から公立保育園の設置、運営に国の補助金をなくしたためです。公立保育園の運営には、その役割を認識した区の独自努力が必要です。区がこの間、その努力を続けてきたことを評価し、今後も区としての公的責任をしっかり担うことを求めます。
民間活用に当たっては、区が担う役割と重要性を認識し、慎重に対応するべきです。区立保育園のあり方について区の見解を伺います。

次に、視点七、区民負担等の適切な見直しについて伺います。
計画では、「施策・事業の継続性と政策目的を踏まえ、区民負担等の適切な見直しを図ります」とあります。使用料、利用料見直し指針では、三年ごとに見直すとし、適切な負担のあり方について示唆をしています。我が党は、視点七について、区民生活の実態を踏まえた適切な負担のあり方、運営経費削減の区の努力などを方針に加えるべきと提案をします。
今議会に区民施設の使用料、手数料の見直し提案が行われました。区は、見直し理由に、消費税増税など、施設の管理運営費増加などとしています。しかし、この間の区民生活は、消費税増税、物価の上昇、実質賃金低下、年金減少と厳しさが増しています。
先日、地区会館での健康体操教室に参加している高齢の女性からお話を伺いました。介護のお世話にならないため参加をしているのに、使用料値上げは負担です。もしそうなったら、回数を減らすことも考えないととのことでした。また、事業の政策目的を踏まえた検討も必要です。集会施設では、子育て、介護、まちづくりなど、多種多彩な活動が行われています。まさに区が進める参加と協働の実践ですが、今回の見直しはそれに冷や水を浴びせることです。政策目的を踏まえれば、できるだけ値上げは避けるべきです。
また、区は見直しに当たっての基本とする考え方に、子ども、高齢者、障害者の個人利用は据え置きとしています。重要な視点です。ところが、世田谷公園のミニSLは、小学生が三十円から五十円の見直し提案、改定率は六七%です。私はこれを見て、非常に情けなく、悲しくなりました。世田谷公園のミニSLはいつもたくさんの子どもたちが本当にうれしそうに乗っています。一体二十円の値上げが区の財政にどれだけ効果があるのか、世田谷区は子ども・子育て応援都市宣言をしているのではないのですか。再考を求めます。
ここで二点伺います。
区の施設運営経費削減などのために、この間の対応と値上げをしない努力は行ってきたのでしょうか。
また、使用料、利用料見直しに当たり、施策、事業の政策目的と区民生活について、どのような検討を行っているのか伺います。

最後に、視点八、組織・人員体制の見直しについて伺います。
この間、区の現場では、長時間労働の慢性化及びメンタル不調を抱える職員が増加をしています。業務が増大し、さらに新規事業には優先的に人員配置をされるため、深刻な実態と認識をしています。区民サービスの維持向上及び職員の労働環境を守るため、適正な人員配置を求めます。
具体的に生活支援課の人員について伺います。生活保護受給者数は増加、さらに個別ケースは専門的配慮を要する事案がふえ、数のみならず、支援内容の考慮も必要です。厚労省は、ワーカー一人が担当するケース数の標準数を八十人と定めていますが、世田谷区では五支所平均百人を超えていると聞きます。ある職員からは、区は男性職員の育休促進、「せたがやイクボス宣言」をしているが、では、誰が自分の仕事をかわってくれるのか。正規の勤務時間では終わらない仕事量を抱え、定時にどう帰れというのかと厳しい声を伺いました。
区長、現場の人員増なくして世田谷版働き方改革の推進をどう実現するのでしょうか。
ここで二点伺います。
国のケースワーカー一人当たりの標準数は守られているのでしょうか。また、この間、改善はされてきているのでしょうか。
組織・人員体制の見直しは信頼される区政推進のかなめです。方針二、持続可能で強固な財政基盤の確立ではなく、方針一、区民に信頼される行政経営改革の推進に位置づけるべきです。区の見解を伺います。

宮崎 副区長

次に、後期新実施計画案につきます組織・人員体制の見直しの関係でございます。
持続可能な自治体経営を維持していくためには、組織の簡素化に努めつつ、区政の課題に確実かつ効果的に応えられる組織体制を整備することが必要でございます。このためには、重点事業に対します積極的な人員の投入や事務事業の見直しに基づく職員定数の効率的な配分など、組織体制の最適化を通じまして、人員に係ります経費を可能な限り有効活用することが求められることから、これまで持続可能な財政基盤の確立という方針のもとに、組織・人員体制の見直しを位置づけてまいりました。
一方で、御指摘のとおり、新たな区政課題や行政需要に的確に対応できる組織・人員体制の整備は区政運営のかなめでございまして、区民に信頼される区政を実現するために重要であるとの認識にも立っております。御指摘を踏まえまして、区政運営におきます組織・人員体制の見直しの意義を改めて検討いたしまして、新実施計画後期に適切に位置づけてまいりたいと考えております。
以上でございます。

岡田 副区長

私からは、新実施計画後期案に関連しまして、住宅の耐震化、不燃化の取り組みについて御答弁申し上げます。
区では、新実施計画後期案において、首都直下地震など、さまざまなリスクに備え、木造住宅密集地域の解消と建築物の耐震化を重点政策に位置づけて、さらに推進することとしてございます。これらの事業につきましては、これまでも不燃化特区の助成制度の活用、また耐震診断や耐震改修費用の助成、耐震シェルターや耐震ベッドの設置費用の助成などの取り組みを進めてまいりました。
この結果、太子堂・三宿地区では、不燃領域率がほぼ目標数値を達成する状況まで来ておりますが、全体としてはいまだ計画目標には届いていない状況でございます。このため、区といたしましては、建物の不燃化、耐震化の継続的な取り組みとともに、さらなる促進策の検討を進めることで、後期計画に定める目標の実現に取り組んでいきたいと考えております。
今後の促進策といたしまして、不燃化特区の区域内における不燃領域率の向上のための助成エリアの拡充、また耐震化につきましても、災害弱者への支援強化を目的とした助成額の拡充などについて検討をしているところでございます。今後ともいつ起こるかわからない災害に備え、さまざまな施策を検討し、建物の不燃化、耐震化を着実に進めてまいります。
以上でございます。

岩本 政策経営部長

私からは、新実施計画後期案について四点御答弁申し上げます。
初めに、行政の責任及び役割についてでございます。
新実施計画は、区の基本計画に定める理念や目標の実現に向けて区としての具体的な取り組みを定めた総合的な行政計画であり、その策定に当たっては、行政の責任として区民生活のために充実、発展させるべき課題を計画に反映させることが重要であると認識しております。
保育待機児対策を初めとした子ども関連施策や区の福祉の基盤となる地域包括ケアシステムの推進、また区民の生命と財産を守るための災害対策など、新実施計画後期では、区民の生活に直結する重要課題を改めて整理し、参加と協働により、地域とのパートナーシップを進める取り組みも示しながら、区が果たすべき責務を明らかにしております。
新実施計画後期の基本認識につきましては、御指摘も踏まえ、区民の生活を守る基礎的自治体としての役割がさらに明確になるよう、表現等を整理してまいります。
次に、行政経営改革の総括について御答弁申し上げます。
お話のありました情報公開、区民参加の取り組みを初めとして、現在の実施計画において、行政経営改革の三つの基本方針を定め、取り組みを進めてまいりました。第一の方針である区民に信頼される行政経営改革の推進では、より利用しやすい窓口を目指したくみん窓口の開設やICTを活用した広報広聴の充実などにより、区民参加の推進に向けた取り組みを進めてまいりました。第二の方針である持続可能で強固な財政基盤の確立に向けては、公共施設整備手法の改善や利用料、使用料の見直しに向けた検討のほか、官民連携の取り組みをさらに進め、具体の成果も上げてまいりました。また、第三の方針、資産等の有効活用による歳入増の取り組みでは、公有財産の貸し付け等、有効活用による税外収入の確保にも取り組んできたところでございます。
現計画の行政経営改革の取り組みの総括につきましては、御指摘も踏まえまして、より幅広い視点から行うとともに、新実施計画後期におきましても、この間の成果を踏まえながら、引き続き、三つの基本方針に基づく取り組みを進め、区民に信頼され、強固な財政基盤を持った自治体経営を進めてまいります。
次に、区民利用施設の使用料見直しに当たっての経費削減をどのように進めてきたかとの御質問です。
今回の施設使用料の見直しについては、この間の施設の管理運営経費の増加に対し、区民サービスの維持を図るため、利用者負担の見直しを行う必要性があり、改正案を取りまとめたところでございます。一方で、世田谷区公共施設等総合管理計画では、基本方針の一つとして維持管理経費の抑制を掲げており、これまでもさまざま経費抑制に取り組んでいるところです。
具体的には、入札等による電力購入に取り組みまして、平成二十八年度実績では、従来より安価に購入した施設は小中学校を含め百八十三施設、約二億四千万円の効果がありましたが、今回使用料見直しの対象とした区民利用施設三十七施設では約五千二百万円の節減となりました。また、施設改修時に光熱水費の削減を目的としたESCO事業を導入することにより、平成二十八年度実績で約三千六百万円の節減となるなど、さまざまな手法を取り入れているところでございます。さらに、施設の設備保守点検など、施設保全業務について精査を行うことで、経費削減につなげております。引き続き、先進事例を研究しながら、経費抑制の取り組みを推進してまいります。
最後に、今回の利用料見直しに当たり、政策目的と区民生活についての検討についてでございます。
今回の使用料、利用料の見直しに当たり、基本的な考え方といたしましては、施設が主にコミュニティー活動に使われるかなど、設置の政策目的を十分に踏まえた上で、区民生活への影響を考慮し、利用者負担の大きな上昇を抑えることを念頭に改定の幅を検討してまいりました。
利用者の負担率の面では、地区会館や区民集会所などにつきましては、おおむね二割未満の改定とし、利用者負担率を平成二十五年度の前回改定時と同程度になるよう抑制するとともに、例えば五十平米未満の部屋につきましては、地域のさまざまな活動団体が頻繁に利用している実態を踏まえ、午前の料金は現行と同額の三百円に据え置いております。また、子ども、高齢者、障害者のプールなどの個人利用は据え置きとしたところでございます。
平成三十年十月の料金改定に向けまして、十一月二十八日より実施するパブリックコメントの結果などを踏まえ、引き続き、区民の方々の理解を得ながら進めてまいりたいと考えてございます。
以上でございます。

澁田 子ども・若者部長

私からは、新実施計画後期案に関連しまして、区立保育園のあり方について御答弁を差し上げます。
区では、平成十八年度から二十二年度にかけまして五園の区立保育園の民営化を実施し、保護者や有識者等の協力のもとに民営化の検証を行った上で、平成二十四年二月に取りまとめました今後の保育施策推進のための保育施設再整備方針に基づき、現在、区立保育園の統合や統合後の跡地を活用した認可保育園の整備を進めております。
再整備方針では、保育の質を前提とし、この質については、その後、二十七年に保育の質ガイドラインを策定し、より具体化をいたしました。今後、保育施設がふえ続ける中で、区立保育園の経験豊かな職員が質の高い保育を実施するとともに、地域の保育施設への助言指導や地域内の保育施設間の連携を強化し、全ての保育施設が質の高い保育を実践できるよう支援するとしております。
また、区立保育園が公的機関としてのネットワークを生かしながら、配慮を必要とする子どもや緊急的に保育を必要とする子どもへの支援や見守りを行うなど、地域の子育て支援機能を担うことも重要な役割と認識しております。
区といたしましては、社会情勢の変化を踏まえ、区立保育園が新たに担うべき重要な役割を整理するとともに、現行の再整備方針に基づく取り組みを着実に進め、待機児童対策の進捗状況も踏まえながら、行政が直接行う保育の重要性をしっかりと認識し、保育の質を守り、高める施策を展開してまいります。
以上でございます。

中村 総務部長

私からは、生活保護のケースワーカーの一人当たりのケース数について御答弁いたします。
この間、生活保護ケースワーカー一人当たりが受け持つケース数や対応が困難なケースなどが増加している実態について、人事担当部としても認識をしているところです。人口が増加傾向の中、こうした生活保護世帯の増のほか、さまざまな行政需要が拡大しているとともに、保育待機児対策やくみん窓口の開設、また東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック関連など、重要課題への対応も求められており、それらを支える人員体制につきましては、見直すべきは見直しながら、真に必要な人員はしっかりと投入していく必要があると考えております。
人員配置に関しましては、全庁的な視点から事業の必要性や緊急性を精査し、優先度を見きわめた上で、限られた人員を効果的に配置していくことが基本となりますが、お話しの生活保護世帯の増に対する人員体制につきましては、厚生労働省の示す標準数なども勘案し、全体の中で検討をしてまいります。
今後も各職場の実態を十分踏まえ、適切な人員体制に努めるとともに、長期的視点に立った職員の人材育成にも全庁を挙げて取り組むなど、柔軟で機能性の高い体制づくりを推進してまいります。
以上です。

学校給食費の軽減について

江口じゅん子

区政の重点施策の二点目に、学校給食費の軽減についてです。
憲法二十六条は、全ての国民の教育を受ける権利を保障し、義務教育無償を明記しています。給食は教育の一つであり、本来無償にするべきものです。教育負担の軽減が政治の大きな課題となり、さきの議会でも多くの会派が学校給食費軽減を求めました。
我が党は、給食費無償化への現実的な一歩として、都と区が協力をして助成に踏み出すことを提案しました。区長には、これを区長会でも議題にしていただくなど、二十三区が共通課題としてこの問題に取り組めるよう、リーダーシップの発揮を求めます。区長の見解を伺います。

宮崎 副区長

私からは、二点について御答弁申し上げます。
最初に、学校給食費の軽減についてでございます。
学校給食費の無償化につきましては、この間、区議会で御議論いただいているところでございます。学校給食は、児童生徒の健康の保持増進を図るとともに、食に関する正しい理解を深める上でも、生きた教材として活用されており、大変重要な役割を担っております。学校給食費の無償化や補助制度の御提案につきましては、子ども・子育て応援都市にふさわしい子育て支援の揺るぎない土台をつくる上で重要な問題提起と受けとめております。
学校給食費の軽減に向けて、区長会などで積極的な役割を果たしていただきたいとの御質問ですが、区長から具体的な検討の指示を受けております。まずは財源や費用対効果に加えまして、二十三区の状況も考慮する必要がございます。その上で、子育て支援に係ります国の動きや都の動きにも注視し、課題整理やシミュレーションなどを行いまして、区を取り巻く財政環境も踏まえた上で、区長の判断を仰ぎたいと考えております。

防災対策について

江口じゅん子

区政の重点施策の三点目に、防災対策について伺います。
我が党は、この間、大震災から命を守るために、住宅耐震化、不燃化の抜本的強化と緊急対策として、耐震シェルター、感震ブレーカー、家具転倒防止器具の三点セットの位置づけを求めてきました。区がこの間、さまざまな努力を行っていることを評価しますが、現状は後期新実施計画案での指摘どおり、計画目標には届いていない状況です。おくれている住宅の耐震化、不燃化について、さらなる取り組みが必要であり、区の見解を伺います。

民泊について

江口じゅん子

区政の重点施策の四点目に、民泊について伺います。
住宅などの居室を有料で宿泊サービスに提供する民泊を事業として認める民泊新法が来年六月に施行予定です。区は、今議会に民泊の営業を住居専用地域では年間百二十四日程度、土日、祝日に制限する条例案を示しました。
我が党は、この間、安全、衛生、防災設備が十分整わないまま民泊を認めれば、住環境悪化のみならず、民泊者の安全も保障できないと指摘をしてきました。区内では、違法民泊に関する騒音などの苦情が増加をしています。また、重大事件では、ことし六月に目黒区で覚醒剤密輸事件、四月に福岡市で民泊に宿泊した女性の性的暴行事件が起きています。
条例制定に当たり、区民の安全と住環境を守るという目的の明確化と実効性あるルールの明記が必要です。区の見解を求めます。

辻 世田谷保健所長

私からは二点に、まずは民泊についてお答えいたします。
世田谷区の落ちついた住環境を確保することを基本として、住宅宿泊事業の観光資源としての活用も考慮し、外部委員による住宅宿泊事業検討委員会等において、区内の住宅宿泊事業のあり方について検討を重ねてまいりました。
本区は、旅館、ホテル等が少なく、今後、増加が見込まれる観光客のニーズに適切に対応することが難しいと考えられる一方で、住居系用途地域が多くを占める住宅都市であり、住宅街としての生活環境の維持が求められます。そのため、区域を定めて期間を制限することにより、住宅宿泊事業に起因する区民の生活環境の悪化を防止することを目的とした条例の制定を考えております。内容は、都市計画法で規定される住居専用地域に関して、平日は事業を制限し、土曜日、日曜日、祝日での実施を考えております。
この条例の骨子案につきましては、パブリックコメントを実施し、区民の皆様からの御意見を募集することとしております。また、区民の御不安については保健所にも問い合わせが入っており、区でも問題を認識しております。
御指摘の民泊に伴う重大な事件が発生していることは、新聞報道等でも確認をしており、区民生活の安全を守ることの重要性を感じております。法では、住宅宿泊事業を行う住宅に標識を掲げることを義務づけております。標識には、届け出番号や家主不在型の物件では、緊急連絡先の記載があります。それにより、区へ届け出された施設であることが近隣の住民の方にもわかり、緊急の際には事業者等への問い合わせが可能となります。
現在、区では住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関して必要なルールづくりを進めております。パブリックコメントでの区民からの御意見、住宅宿泊事業検討委員会での検討等を踏まえ、近隣住民への事前周知等も含め、ルールづくりに関して多角的な視点からさらなる検討を進めてまいります。

区長の基本姿勢について

江口じゅん子

次に、新年度予算について伺います。
まず、新年度予算編成に臨む区長の基本姿勢についてです。
この間、安倍首相は、アベノミクスの成果を強調していますが、果たしてそれを実感している区民はどれだけいるのでしょうか。経団連が総選挙後に発表した個人消費低迷の分析と今後の対応という報告書では、個人消費はいまだ力強い回復軌道に乗っていないと明記をしています。また、内閣府が発表したことし七から九月期のGDPは、前期に比べて実質で〇・三%増と七・四半期連続の増加となったものの、GDPの約六割を占める個人消費は、実質で前期比〇・五%減と七・四半期ぶりの落ち込みであり、消費の低迷は明らかです。NHKの十一月の世論調査でも、景気回復を実感していないが六四%と圧倒的です。この上、安倍首相は、再来年消費税一〇%増税を予定どおり行うとしている一方、経団連要望の二兆円以上の法人税減税を否定していません。大企業のもうけをふやせば、国民の所得、消費もふえるというアベノミクスの破綻は明白です。
 新年度予算は格差と貧困の拡大や実質賃金低下などを十分に考慮し、区民生活を守る予算とすべきです。区長の新年度予算編成に当たる基本姿勢について伺います。

保坂 区長

次です。新年度予算についての基本姿勢についてお尋ねがございました。
先日、内閣府の発表にあるGDPの速報値では、一・四%の増ということに実質GDPが増になっております。回復基調にあるとされていますが、一方で、お触れになったように、個人消費においては七・四半期ぶりにマイナスになり、区内の景況感においてなかなか景気の好転という実感がない、景気回復の実感が生まれていないという状況と認識しています。
このような中で、区の来年度の財政見通しは、特別区税について人口増に伴う増を見込んでいるものの、なお大きな影響を受けてきたふるさと納税による減収の問題、そして来年度の税制改正で、いわゆる地方消費税の配分方法の変更によってかなり大きな影響が懸念されるなど、大変予断を許さない状況と受けとめております。
区は、現在、来年度からの新実施計画後期の策定に取り組んでいまして、引き続き子育て支援や地域包括ケアの推進など、区民の暮らしや、あるいは健康を守る重要政策に優先的に取り組むことにしています。来年度の予算編成に当たりまして、区民生活の諸課題に的確に目を配り、必要な施策を見定め、限りある財源を効率的、効果的に配分することを念頭に、鋭意予算編成を進めていきたいと考えています。

国保の広域化による大幅な保険料値上げについて

江口じゅん子

新年度予算に対する二点目は、国民健康保険の広域化についてです。
十一月二十一日、東京都の国保運営協議会が行われ、東京都国民健康保険運営方針案、平成三十年度仮係数による納付金算定などの答申が行われました。まず、国保運営方針案では、この間、当区を含む多くの市区町村が要望してきた都の責任における低所得者・多子世帯の負担軽減策は行わないとしています。また、都が示した来年度からの保険料試算額は驚くべき値上げになりました。世田谷区では、平成二十八年度保険料と比較し、約二万七千円の値上げです。今でも高過ぎる保険料の大幅な負担増を抑えるためには、法定外の繰り入れと都と市区町村ともに独自の財政負担の拡充が必要です。
ここで二点伺います。
今回の提案は来年度から保険者となる都の責任を果たしていないものです。運営方針案と三十年度保険料算定額に対する区長の受けとめと今後の対応について伺います。
来年度、区独自に低所得者・多子世帯の軽減を踏み出すことを強く求めます。

保坂 区長

次に、国民健康保険制度の広域化による影響をどのように受けとめているかという御質問です。
三十年度から広域化により、東京都など都道府県は財政運営の責任主体として、これまでの区市町村とともに保険者になるということで、区はこれまでも都に対して、新たな保険者となる点を踏まえた、この保険料に対する都独自の財政支援等を要望してまいりました。しかしながら、このたび、都が示しました東京都国民健康保険運営方針案の中では、都の財政負担は国の制度設計の範囲内にとどまっています。東京都の独自努力がそれ以上には認められず、制度改革前と変わっていないこと、また、これまで都に要望した点が反映されていないことについて、特別区区長会で東京都に対して説明を求め、例えば多子世帯の保険料が子どもの数に比例して、子ども一人に対して二人は二倍、三人は三倍、四人は四倍と算定されているのは、少子化防止に逆行しているのではないか。東京都から逆にこの是正をすべきだということを区長会において強く申し上げております。
今後も引き続き、さまざまな機会を捉えて、都に対して区の考えを述べていき、また保険者としての共通認識を深め、区民にとってよりよい国保運営を目指してまいります。

板谷 保健福祉部長

私からは、国保に関し、区独自の低所得・多子世帯の軽減策についてお答えをいたします。
これまでも二十三区一体となって国や都に対して低所得対策の充実を求めてきており、国も低所得者に向けて保険料均等割の七割、五割、二割を軽減する制度の所得制限を緩和し、その対象者を年々拡大してきております。また、今回の制度改革により、保険料が急激に上昇することがないよう、国制度による保険料の激変緩和策が六年間実施されることにもなっております。都に対しましても、三十年度から新たに保険者となることから、独自支援施策を行うよう、区長より区長会の席などで発信をしてきたところでございます。
今般、国は、一般会計から国保会計への繰入金について解消計画を立案し、削減していくことを求めております。一方、国保では、高齢者の増加による医療費の増や低所得の方が多いという構造的な課題を抱えております。今後、国や都の動向も視野に入れ、独自の低所得者や多子世帯への対策については慎重に検討をしてまいります。
以上です。

産後うつ・児童虐待を未然に防ぐため、早期の母親健診の実施を

江口じゅん子

新年度予算に対する最後に、産後鬱、児童虐待を未然に防ぐため、母親健診の実施を求め、伺います。
今年度から国は、産後二週間、四週間の早期に、産婦、つまり母親を対象とする健診の助成を開始しました。産後鬱、児童虐待防止を目的に、母親の身体面とともに、質問票などで精神状態を把握し、支援が必要な方を産後ケア事業や医療機関などにつなぎます。
私は、平成二十七年の決算特別委員会でこの問題について質問をしました。平成二十七年に成育医療センターの医師たちによる研究班が母親の妊娠中から産後三カ月のメンタルヘルスの研究報告を行った結果、産後鬱陽性者の割合が初産の方では四人に一人という結果が明らかになりました。この調査を行った成育の医師は、産後二週間、一カ月というタイミングで母親に何らかのケアを行わないと非常に大きな問題につながりかねないと指摘、私は研究で示された産後二週間、一カ月というタイミングでの母親の心のケアに取り組むことを求めました。東京都福祉保健局でも同様制度実施のため、来年度予算の概算要求を行ったと聞きます。
区として、補助制度を活用し、産後二週間、四週間の母親健診導入をぜひ進めていただきたい。必要性についての区の認識と課題及び今後の対応について伺います。

辻 世田谷保健所長

次に、産後鬱等を防止するための母親健診についてお答えいたします。
産後鬱につきましては、産後二週でピークを迎えるという研究結果があることは区でも承知をしております。そのため、区では、例年実施率が一〇〇%近くに達する乳児期家庭訪問において、産後鬱に関する個別相談を行い、地区担当保健師の支援や産後ケアサービスにつないでいくなど、産後鬱、児童虐待等の未然防止に努めております。しかし、訪問期間が法で産後四カ月までと定められていることから、より早期に訪問する方策や産後鬱と評価された親子等を受け入れることができる産後ケアサービスの一層の拡充も大きな課題となっております。
また、区民が区外の総合病院や専門クリニック等で出産する割合は全体の六割にも上り、母親健診につきましては、その利便性を勘案し、区内のみならず、少なくとも東京都全体で受診ができる仕組みを整備する必要がございます。
今後は、こうしたさまざまな課題の解決に向け、特別区の保健衛生事業の相互連携調整等を担う特別区保健衛生主管部長会への問題提起など、関係所管等とともに検討を進めてまいります。
私からは以上です。

外環道の「換気塔の色彩デザイン募集」について

江口じゅん子

最後に、外環道について伺います。
現在、外環道東名ジャンクションの換気塔の色彩デザイン募集が行われています。十月中旬、外環道東名ジャンクション上部空間経過報告会にて、地元説明が行われました。その際、住民からは、外環道は地元にとって迷惑施設、高さ三十メートル、長さ二十メートル、奥行き五メートルと言われる換気塔は、環境、健康への被害が大きく、デザインコンクールをする前に、地元にまず換気塔の説明をするのが先だなどなど、意見が出されたと聞いております。これは当然の意見です。
換気塔には排気ガスによる地元区民への健康被害の問題があります。大蔵、喜多見現地では、換気塔から流された排気ガスがダウンドラフト現象、つまりジャンクションやランプが壁となって風が下向きに吹くことで、直下に排気ガスが吹きだまることが懸念をされています。東名ジャンクション建設予定地近くには喜多見小学校があります。その保護者の方は、外環道ができたらジャンクションのすぐそばの東名高速高架下に喜多見小第二グラウンドができると聞いている、子どもへの健康被害が一番不安とのことでした。
また、環境影響評価書では、換気塔からの二酸化窒素などの最大着地濃度出現位置は北北東八百七十メートル、つまり成育医療センター付近です。地元のみならず、広く区民が被害をこうむることになります。
さらに、環境影響評価書は平成十八年につくられました。微小粒子状物質、PM二・五の調査はありません。PM二・五は、ぜんそくなどの呼吸器系疾患や循環器系疾患などのリスクを上昇させ、特に子ども、高齢者は影響を受けやすいとされています。換気塔でPM二・五が除去できるかは不明です。区民はこうした被害を将来にわたり受けなくてはなりません。しかし、これまで換気塔の住民説明は行われておらず、オープンハウスなどでの概略形状のパネル掲示などにとどまっています。
区はこの間、外環道に対し、地域の皆様の御心配などに丁寧に対応するよう働きかけてまいりますと答弁をしています。また、区長の七項目の要望では、具体的に排気ガスの影響などに関する取り組みや事業スケジュールなど、地元住民へ具体的な情報をわかりやすく、できる限り速やかに周知するなど、十分な情報提供を図られたいと要望しています。デザインコンクールをする前に、区民の健康、環境を守る立場で、まず事業者に換気塔の地元説明を求めるのが区としての当然の対応ではないでしょうか。日本共産党は、外環道中止の立場ではありますが、この問題は外環道に対する賛否を超えた問題です。
ここで伺います。今後、住民理解を進める工夫と区として、事業者へ換気塔に関する地元への説明会などについて要望をすることを求めます。
以上で壇上からの質問を終わります。

渡辺 都市整備政策部長

私からは、外環道の換気塔の色彩デザイン募集につきまして御答弁申し上げます。
換気塔色彩デザインコンクールは、東名ジャンクション付近に整備が予定されている換気塔が周辺と調和し、地域の風景にふさわしいものとなるよう、地域の皆様を含めた多くの方に考えていただくとともに、外環事業者による換気塔設計対応に反映できるよう、着彩案を募集することとして実施するものでございます。
議員御指摘のように、地元にお住まいの方々から声が上がっているということにつきましては、区も認識しているところでございます。着彩案の募集など、スケジュールにつきましては、本年十二月一日の募集締め切りの後、審査委員会を開催し、来年三月には世田谷美術館で表彰式を開催する予定でございます。
区といたしましては、このたびの換気塔の着彩案の募集に当たりましては、地元の参加が必要と考えており、審査委員は専門家や換気塔周辺地区の代表の方々に御参加いただく予定でございます。また、審査委員会の開催前には、喜多見まちづくりセンターにおいて作品展を開催するなど、地元の皆様の御理解、参画が得られるよう、創意工夫してまいります。
以上でございます。

小山 道路・交通政策部長

私からは、換気塔に関する説明などを外環事業者へ要望せよというお尋ねにつきまして御答弁申し上げます。
東名ジャンクションに整備が予定されている換気塔の形状などにつきましては、これまで環境影響評価書やオープンハウスなどで示されており、ことし七月に開催されたオープンハウスでも概略形状が示されております。外環事業者からは、今後、地域の皆様などの意見を聞きながら、形状などの詳細について検討していく予定であると聞いております。
また、外環道の整備に伴う地域の課題解決に向け、国土交通省と東京都が平成二十一年四月に示した対応の方針において、環境保全措置として、換気塔からトンネル内の空気を外へ放出する前に、浮遊粒子状物質を含むばいじんを極力除去できる除じん装置を換気所に設置するとともに、最新技術の適用についても検討するなど、適切な措置を講じていくとされております。
換気塔に関する事業者による説明会につきましては、地域住民の方々より区にも御要望をいただいており、既に外環事業者に状況を伝えているところでございます。
区といたしましては、引き続き、外環事業者に対して、適切な情報提供や対応の方針の確実な履行を求めるとともに、地域住民の方々への丁寧な対応に努めるよう働きかけてまいります。
以上です。

再質問

江口じゅん子

外環道について再質問を行います。
外環道は年明けにもシールドマシンが本掘進をする予定と聞いており、あわせて地上部では、防音ハウスなど、町のありようがまさにさま変わりをする、こういった大規模な工事が続いております。事業進捗に伴ってさまざまな問題が出てきております。今回は換気塔の問題を取り上げました。そしてまた、さきの議会では、私を含め多くの地元の会派が取り上げたシールドマシン本掘進に伴い住民を守るための緊急時避難計画の策定などの問題、こういった住民からの不安の声が高まっているということを私自身も実感しております。
確かに第一義的には、これは事業者がきちんと対応をするべきことです。しかし、地元の皆さんは同時に区にも期待をしているんです。 この間、地元の方々からは、区の動きが見えない、要望を事業者に伝えているだけ、横流しをしているだけで主体的に何をしているのか、何か成果はあるのかなどなど、残念ながら厳しい御意見が聞かれております。
私が今申し上げた問題で、区は具体的に何をしているのでしょうか。主体的に区民の暮らし、環境を守る立場で積極的に働きかけていただきたいと要望しますが、いかがでしょうか。

再答弁

岡田 副区長

再質問にお答えいたします。
外環道事業につきましては、地域の皆様が持つ生活環境への影響など、さまざまな御心配、御懸念について、外環事業者が地域の皆様に対して丁寧に対応することが大切だというふうに考えております。このため、区としましては、事業者への働きかけはさまざまな機会を捉えて行っております。御質問にありました換気塔に関する地域住民の方々からの御要望につきまして、今月十四日、都市整備政策部長と道路・交通政策部長が先方に出向きまして、区民の皆様の意向を外環事業者に伝えるとともに、適切な情報提供や対応の方針の確実な履行をするよう要請をさせていただいたところです。
また、お話がありました外環道の本線トンネル工事に起因する万が一の対応について、これにつきましては、先週、外環事業者に来庁いただきまして、私からも直接早期に地域に対応策を示すことなど、適切に対応するよう改めて要請をしたところでございます。区といたしましては、区民の生活環境を守る立場から、地域の皆様への説明と対応に努めるよう、今後も引き続き、さまざまな機会を捉えて外環事業者に働きかけてまいります。
以上でございます。

江口じゅん子

御答弁ありがとうございました。繰り返しになりますけれども、本当に地域に大きな影響、被害をもたらすこの事業です。区民の方、地元の方は世田谷区に期待をしております。ぜひ区長の七項目の要望に立って、引き続き暮らし、環境を守る立場で積極的に働きかけていただく、そしてさまざまな機会を捉えて区民の声を直接聞いていただく、そういったことにもお願いをしたいと重ねて要望し、日本共産党の代表質問を終わります。

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