江口区議が定例会にて質問を行いました。

2017年09月21日 江口じゅん子区議

 

環八千歳台交差点の早急なバリアフリーについて

江口じゅん子

まず、環八千歳台交差点の早急なバリアフリーを求め、伺います。
 この要望は、これまで地元区議が超党派で議会質問を繰り返しています。交差点は環八と都道補助五四号線が交差する変形五叉路で、環八を横断するには歩道橋か自転車レーンしかありません。
 高齢化が進み、子育て世代が増加する中、横断歩道設置を含めた早急なバリアフリー化は地域の切実な要望です。さらに交差点に面した芦花公園内に、来年四月を目指し保育所が開設予定であり、地域の関心と要望はますます高まっています。
 こうした現状から、地域の方々による環八千歳台交差点に横断歩道設置をめざす会がつくられ、署名活動や、東京都、警察、都議会、区議会などへの働きかけなど、地域での行動は大きく広がっています。
 平成二十七年に歩道橋はペンキ塗りかえ工事を行い、その際、芦花公園側の橋脚の周囲に柱が二本つけられました。先日、私は会の方々と日本共産党の里吉ゆみ都議とともに、東京都第二建設事務所に聞き取りを行いました。都からは、塗装工事の際、一部損傷と腐食を認め、安全のために仮支えを行ったとのことでした。既に二年が経過し、ただでさえ歩道橋は築四十七年と老朽化しており、いずれ補修や改築は必須です。東京都へバリアフリー化も視野に入れた歩道橋調査の実施を求めます。
 また、地域住民に進捗状況を明らかにし、同時に、都と地元警察である成城警察署と住民と区がともに考える場が必要であり、その設置を都や警察へ働きかけることを求めます。
 以上二点、区の見解を伺います。

五十嵐 土木部長

私からは、環八千歳台交差点について、二点の質問にお答えいたします。
 まず、歩道橋の調査についてです。
 区ではこれまで、環八千歳台交差点の道路管理者である東京都建設局第二建設事務所に適宜適切にバリアフリー化の地元要望を伝え、検討の要請をしてまいりました。現在、東京都では環八千歳台交差点の歩道橋の取り扱いについて、調査のための準備をしていると伺っておりますので、区といたしましては、東京都の今後の動きを注視してまいります。
 次に、協議の場の設置についてです。
 先ほど申し上げたとおり、東京都では歩道橋の調査の準備段階であり、御指摘の協議の場の設置につきましては、事業主体である東京都が判断することと認識しております。しかしながら、地元区としてバリアフリー化に向けた地元要望につきましては、引き続き東京都へ要望してまいります。
 区といたしましては、東京都からの協力要請等があれば、これまでと同様に、地域との調整などについて、東京都と連携を図っていきたいと考えております。
 以上です。

梅ヶ丘拠点に精神障害者へのアウトリーチ支援の整備について

江口じゅん子

次に、梅ヶ丘拠点に精神障害者へのアウトリーチ支援の整備を求め質問します。
 まず、さきの国会で継続審議となった精神保健福祉法改正案について伺います。
 神奈川県相模原のやまゆり園の殺傷事件から一年二カ月がたち、ここで犠牲になられた方々に心からのお悔やみを申し述べます。容疑者が措置入院の退院後に事件を起こしたことを契機に、改正案が審議されました。改正案は、措置入院患者の支援強化を柱に、全ての措置入院患者に対して、本人、家族の意思とは関係なく、退院後支援計画を作成する、支援体制には警察の参加を認める、対象者が転居する際は、移転元の自治体から移転先の自治体へ計画内容を通知するなどの内容になっております。
 これに対し、多くの医療関係者の団体、日弁連、家族会の全国組織などから、事件の再発防止を目的とする措置入院制度の改正に対して極めて強い懸念などの声明、意見が表明をされました。こうした世論を背景に、改定趣旨から二度と同様の事件が発生しないようなどの文言は削除をされています。

辻 世田谷保健所長

私からは、精神障害者へのアウトリーチ支援等について、その理由や検討状況をお答えいたします。
 国は、措置入院患者等の退院後支援を適切に実施することを盛り込んだ、精神保健福祉法改正の準備を進めております。その中では、保健所設置自治体は精神障害者支援地域協議会を設置し、支援体制に関する協議や、病院訪問等を通じた、退院後支援計画の作成等の役割を担うことが想定されております。
 一方、梅ヶ丘拠点の区複合棟へ移転する世田谷区立保健センターの心の健康相談等の機能拡充につきましては、より具体的に検討を進めるために、今年度、世田谷区健康づくり推進委員会のもとに、外部有識者等で構成する心の相談機能等の強化検討専門部会を立ち上げました。部会では、国の動向なども踏まえつつ、夜間休日など相談できる窓口整備のあり方や、専門相談員を支援するスーパーバイズ機能の必要性などにつきまして検討しております。
 また、地域や医療と連携した、精神障害者等の措置入院から退院促進までを支援する、多職種チームによるアウトリーチ支援機能や体制整備の必要性につきましても議論をしております。その検討状況をもとに、移転する区立保健センター事業の方向性の一つとしてお示しいたしました。
 今後も、これまでの精神疾患による入院患者等の退院促進や地域移行支援を含めた心の健康づくりの取り組みの充実につきましては、国の動向などを注視しつつ、議会の御議論等も踏まえながら引き続き検討し、改めて御報告をさせていただきます。
 以上です。

区長の改正法案に対する見解について

江口じゅん子

ここで、区長の改正法案に対する見解を伺います。
 国会は、十月解散、総選挙が濃厚であり、法案のさらなる議論が必要です。精神科病床の入院形態には、措置入院、応急入院、医療保護入院、任意入院などがあります。今回の法案は措置入院患者の支援強化が主眼ですが、本来重要なことは、退院後支援は特定の入院形態の方だけではなく、必要な全ての対象者に提供されるべきであり、地域の受け皿と支援の充実こそが求められます。
 家族会の全国組織であるみんなねっとは、改正案に対する意見で次のように述べています。精神科病院の入院が三カ月と厳格化される中、退院後の地域の受け皿は不十分であり、家族が丸抱えで、結局、再入院を繰り返す現状がある。退院後のフォローは、警察との連携のもとに社会防衛的に監視するものではなく、退院後に本人を孤立無縁にさせない、安心して生活していける仕組みをつくることが必要と述べております。
 先般、区は、梅ヶ丘拠点整備事業に伴う世田谷区立保健センター事業概要において、心の健康相談の新規事業として多職種チームによるアウトリーチ支援及び専門相談などへの支援を提起しました。大変重要なことと評価をします。
 これまで区は、保健所が中部総合精神保健福祉センターなどと連携しながら、精神障害者の退院促進や地域移行支援に取り組んできました。アウトリーチ支援をその取り組みのさらなる充実と位置づけることが必要です。
 区内には精神障害を抱えながら地域で暮らす方が多く、グループホーム、作業所、地域活動支援センター、家族会などなどの社会資源が区内にあることが世田谷区の強みです。退院促進や多様な地域での生活を支えるためには、アウトリーチ支援がそれらの資源と連携することが必要です。梅ヶ丘拠点には総合福祉センターや短期入所施設や相談機関などが整備予定であり、そこにアウトリーチ機能が整備されることで、一層の連携効果が期待できます。
 区がアウトリーチ支援などを提起した理由や検討状況について伺います。

保坂 区長

江口議員にお答えをいたします。
 相模原にあるやまゆり園の殺傷事件を受けて、国会で精神保健福祉法の改正案、この審議についての見解というお尋ねでございます。
 昨年、この四月一日に、この世田谷区役所で障害者差別解消法施行記念ということでセレモニーを行いました。これから国連障害者権利条約に基づいた、さまざま日本でもようやく法体系が整って一歩を踏み出していこうというその決意を共有したセレモニーの矢先に、残忍で、しかも無差別ではない選択的な、選んで殺傷するという、こういった事件が起きたことに驚愕し戦慄を覚えたことを、今でも鮮明に覚えております。この選択的に殺傷するということは、障害者を排除する優生思想、これが背景に浮かび、ヘイトクライムと呼んでもおかしくないものだというふうに私は感じました。
 また、この事件について、加害者側の思考や行動だけが繰り返し伝えられて、亡くなった方、けがをされた方についての情報はほとんど出ない、このことにも非常に憤りを感じました。被害者が障害者ゆえに匿名報道され、その方の暮らしや人となりなどが報じられない、その現実が障害者差別の意識につながっている、こういったことをかいま見たというふうに感じました。
 この精神保健福祉法の改正、これは国会での話なんですが、そもそもこの事件は、昨年の七月に起きたのではなくて、昨年の二月に国会で起きた事件だと私は思っています。衆議院議長公邸、ここに二日にわたって、加害者の青年は手紙をもって犯行内容を全部予告しまして、こういうことをやって、実名で施設名も入れていたと。このことが実際実行されてしまったという衝撃的な事件であるにもかかわらず、昨年、ちょうど一年前の臨時国会でこのことがほとんど語られなかった、極めて残念です。
 国会で起きた事件だということに、ぜひ政治は向かい合ってほしいというふうに思う反面、この精神保健福祉法、つまり措置入院の後の、いわば自治体と自治体の連絡の問題であるとか、監視の問題とか、こういったことが一面的に強調されて解決策と言わぬがばかりに出されてきたことにも大変、そういう問題も含めて解決をしなければいけない部分があることは認めますけれども、それだけなのかという思いを強くいたしました。
 そういう意味では、今回の改正法は継続審議になりましたけれども、やまゆり園事件の一部の限定された課題だろうと思っています。また、障害当事者からは精神障害者の監視強化を懸念する声もございます。法改正後に、措置入院患者等が地域で安心してその人らしい暮らしを送ることができるよう、区は現状の支援体制をさらに強化し、地域や医療と連携し、精神障害者等の措置入院から退院促進まで、人権に配慮しつつ支援する仕組みを取り組んでまいりたいと思います。
 最後に、この事件は、こういった事件を生み出す社会を私たち全体が変えていくというのが一番の課題だというふうに考えております。

外環道について

江口じゅん子

最後に、外環道について伺います。
 先日、外環道工事における談合疑惑が大きく報道されました。これは二月に新聞赤旗に、本線トンネルを受注した大手ゼネコン四社が幹事社のJVが中央ジャンクションの地中拡幅部工事も受注するという談合情報が寄せられ、三月の衆院決算委員会で、日本共産党の宮本徹衆議院議員が追及したものです。NEXCO東日本などは談合疑惑を否定できないとし、入札手続は中止になっています。まず、この問題に対する国の調査、解明は不可欠と求めるものです。
 さて、問題となった地中拡幅部は、区内東名ジャンクションでは成城三・四丁目の地下約四十メートルの大深度に至らない浅い深さ、つまり浅深度につくられる計画です。地中拡幅部では十六メートルの本線トンネル各二本に、同じく直径十六メートルのランプトンネル各二本がそれぞれ接合します。その大きさは、地下水をせきとめ、漏水を抑制するための止水領域を加えると最大五十四メートルの大きさ、これは名古屋城の高さに匹敵するものです。国交省みずから、市街化された地域の地下部において大規模な非開削による切り広げ工事となることから、世界最大級の難工事であるとしており、工法もいまだ決定をされておりません。
 成城三・四丁目には国分寺崖線があり、地下水、湧水が豊富な場所です。地下水をせきとめる地中拡幅部は、いわば巨大な地下ダムであり、計画当初から住民は、工事による地盤沈下、成城みつ池、野川などの枯渇など、環境悪化を指摘してきました。
 地下トンネル工事が起因の事故が相次いでいます。昨年末には博多駅前で崩落事故、そして地盤沈下は、ことし六月に北陸新幹線高丘トンネル工事、八月には首都高横浜環状北線馬場出入り口工事において起きております。
 先月末、横浜の地盤沈下現場を視察しました。ここに写真があります。これは工事現場から約四百メートル離れた住宅街で最大約十四センチ地盤沈下をし、こちらはJR横浜線の擁壁がひび割れている様子が確認できると思います。危ないということで、このフェンスもつけられております。そしてさらに、こちらは住宅街の個人の事業所で大きく崩れている様子が確認できると思います。このように地盤沈下の被害、目の当たりにしてまいりました。事業者である首都高は、工事による地下水位低下が原因の地盤沈下と認め、補償を行っております。
 なお、馬場出入り口工事は、国交省がホームページで外環道の地中拡幅部の類似工事実績と紹介をしております。
 こうした中、地域の方々が区議会に緊急時の避難計画策定を求める内容の陳情を提出、ことし四月、継続審議となりました。さらに補償、被害について公平に判定する第三者機関設置などの強い要望も寄せられております。
 現在、シールドマシンは工事敷地内を初期掘進中で、年末か年明けごろには本掘進を行う予定です。区として地元からのさきの懸念や要望を丁寧に聞き取り、事業者に対して、区民の暮らしや環境を守る立場で積極的な対応を行うべきです。
 東名ジャンクションの地盤沈下の危険性について、区の認識を伺います。
 以上で壇上からの質問を終わります。

小山 道路・交通政策部長

私からは、東名ジャンクション周辺地域の地盤沈下の危険性と区の認識につきまして御答弁申し上げます。
 首都高横浜環状北線馬場出入り口トンネル工事におきまして地盤沈下による家屋等への被害が発生したことにつきましては、区も報道などにより把握しているところでございます。
 議員御指摘の東名ジャンクション周辺地域における地盤沈下の御心配については、工事に起因する地下水の水位の変動により懸念されるものでございます。外環事業者は、有識者の意見等を踏まえて、東名ジャンクションの地下構造物が地下水の流れを阻害しないよう対策を行うとともに、地下水の水位をモニタリングしながら工事を行っております。
 一方、工事に伴う安全性などについて御心配の地域の皆様から区議会に陳情が提出されており、区もお話をお聞きしております。
 区といたしましては、引き続き外環事業者に対し細心の注意を払い工事を行うよう求めるとともに、地域の皆様の御心配などに丁寧に対応するよう働きかけてまいります。
 以上です。

再質問

江口じゅん子 議員

一点、外環道の緊急時の対応について再質問をいたします。
 事業者は、説明会や、また、八月のオープンハウスでも、現在、関係自治体などと調整中、具体的な内容は改めてお話しすると説明をしております。ですから、これは区としても事業者任せにできない問題です。住民の声をしっかり聞き、区民の暮らし、環境を守る立場で調整に当たる必要があります。今後どのように進めていくのか伺います。

再答弁

小山 道路・交通政策部長

外環道につきましての再質問にお答えいたします。
 外環道工事に伴う安全性など、地域の皆様が持つ御心配の声につきましては、区は適宜、外環事業者にお伝えし、丁寧に対応するよう、さまざまな機会を捉え働きかけております。
 一方、外環事業者は七月末にオープンハウスにおきまして、万が一の際の対応といたしまして、地上部周辺の巡回や工事関係者による避難支援など、緊急時の避難対応の考え方を示すとともに、今後、さらに具体的な内容を改めてお知らせするとしております。
 区といたしましては、今後も外環事業者に対しまして、区民の安全安心を守る立場から意見するとともに、地域の皆様が持つ御心配などの声につきまして丁寧に対応するよう、引き続き働きかけてまいりたいと思います。
 以上です。

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