江口区議が予算特別委員会にて質問を行いました。

2017年03月14日 江口じゅん子区議

保育待機児の動向について

江口じゅん子

私からは、まず保育について二点、質問いたします。
 まず、保育待機児の動向ですけれども、ことしも昨年を超える認可の申込者がありまして、今後どうなるか大変注目をしております。一方で、待機児問題は当区のみならず、一年前のネット上での保育園落ちた、日本死ねの書き込みを受け、改めて大きな社会問題になりました。
 私は昨年、この予算特別委員会で、こうした状況を受け国が待機児童ゼロを打ち出しているが、その中身は規制緩和が中心であり、規制緩和による保育の質の低下は子どもたちの命と健やかな成長の侵害につながると指摘をしました。
 さて、その後、待機児対策での国の動向がどうなっているかと言いますと、ことし二月十七日の国会質疑の中で、安倍首相は、今年度末に待機児童をゼロにする政府目標の達成は、働き始める女性が予想以上になった、目標達成については非常に厳しい状況になっていると答弁をしました。
 それを受けて新聞各紙、「待機児童ゼロ、一七年度末の達成困難」、これは毎日二月十七日付です。「待機児童ゼロ目標達成、また断念? いらだつ保護者」、日経二月二十七日など、大きく報道しました。皆様御存じのとおりだと思います。
 こうした規制緩和を中心とした対策では、待機児童の解消はできないということを結果としてあらわれていると思います。こうした中、世田谷区が認可を中心とした量と質の充実をともに実現していくという整備方針、ますます重要になっております。
 ここで伺いますが、来年度、四月一日開設の整備状況はどうなっていますでしょうか。また、今後も引き続き、認可を中心に質と量の充実を根幹に据えて取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

菅井 保育計画・整備支援担当課長 

平成二十九年四月の保育施設の開園状況につきましては、現時点において、認可保育園十八園、認定こども園一園、小規模保育事業所二事業所、認証保育所一園の新設、その他認可外保育施設から認可保育施設への移行等を含め、千八百十一人分の定員拡大を図る見込みでございます。
さらに、二十八年度中の開園分も含めますと、合計で千九百七十六人分の定員拡大となり、保育施設の総定員数につきましても、平成二十八年四月時点の約一万六千人から平成二十九年四月時点では約一万八千人と大幅な拡大となる見込みです。
こうした保育施設の整備効果により、四月時点の入園可能数も、昨年度の三千二百八十二人から四千三百十四人と過去最大の増加となっております。今後も新たな保育施設整備計画で定める保育総定員数の着実な確保に向けまして、保育の質の確保を前提に、引き続き認可保育園の整備を中心といたしまして、低年齢児を対象とした認可保育園分園や小規模保育事業等の整備に重点的に取り組んでまいります。

江口じゅん子 委員

待機児童がどうなるか、結果は年度明けになりますけれども、区の取り組みは着実に成果を上げていると考えます。しかし、待機児童はまだまだ多い状況であり、本当にそれぞれが待機児童になれば大変な状況を抱えるわけです。一人でも多くのお子さんが入園できるよう全力で取り組んでいただきたい。多くの保護者は期待しております。よろしくお願いいたします。
次に、保育の質という観点で、園庭に関して伺います。
まず、昨年十月二十六日の東京新聞の記事を紹介します。これは、区の子ども・子育て会議の委員である普光院亜紀さんが代表を務める保育園を考える親の会の調査結果を報道したものです。
この新聞、見出しの記事は、園庭あり、都心わずか二割ということで始まっております。保育園を考える親の会は、園庭のある認可保育所の割合についても調査、回答した八十九の市区で平均七八・一%だった。都心では、園庭のある保育所の割合が東京都文京区、港区、中央区は二〇%台にとどまった。国の決まりでは、認可保育所でも近くに公園があれば園庭はなくてよい、しかし、乳幼児を公園まで安全に連れていくには通常の保育に係る以上に人手が必要で、会には、保育所から職員数が足りず毎日は公園に連れていけないと言われたというケースも報告されていると、抜粋ですけれども、こういった記事です。
では、世田谷区ではどうか、園庭がどのくらいあるかということで言えば、会の調査では、認可保育所の敷地内に園庭を持つ割合が八〇%を超え、二十三区でもトップクラスという状況になっております。
一方、区は現在、ゼロから二歳児の低年齢児を中心とした認可分園、認証、小規模保育所の整備促進を掲げ、鋭意整備に取り組んでいます。これらは敷地内に園庭がなくてもよいので、今、区内でも園庭がない狭い保育所がふえている実態があります。また、ゼロから五歳の認可保育園でも、園庭がない、また狭い保育所があると聞きますが、実態について伺います。

田中 保育課長 

現在、分園を除いた保育園の本園というのが百三十四園ございまして、そのうち園庭や遊び場のない保育園が五園ございます。五園の内訳としまして、認証から移行したようなゼロ歳から二歳だけやっている保育園というのが三園ございます。ゼロから五歳の保育園で園庭がないというのは二園でございます。

保育園整備時の園庭について

江口じゅん子 委員

園庭がないというところが五カ所区内であるということで、私は、子どもの健やかな成長、権利の保障のため、特に五歳までの保育所に園庭は必要であるし、世田谷区には子どもたちの最善の利益が優先されるよう最大限努力していただきたいという立場で以下伺ってまいります。
 ここにいらっしゃる議員の方、そして区民の方も、同じ公園に二つ、三つの保育所が遊ぶ姿を日ごろ目にされていると思います。私の子どもも小規模保育所におります。毎日散歩に連れて行ってもらい、十分に外遊びをしております。園庭で遊べなくても、先生方の御努力でそれをカバーする保育がきちんと受けられていると感じております。
 しかし、広くない公園に幾つかの保育園が重なったり、また最近つくられる認可保育所は園庭が広くないところがあるので、そうした三歳以上の幼児さんも同じ公園に遊びに来ると低年齢児の子は満足に遊べないので、保育士さんが乳幼児を乳母車に乗せ、また手を引いて次の公園を目指し、交通の往来も多いところをまた移動する、こういったことが多くなっていると伺いました。
 通常は譲り合って遊んでいるとのことですが、親としては、先生方も、また子どももなかなか大変な状況だなと率直に思います。また、ここ最近地域の方から、保育園建設に関して御相談を受ける際、交通問題と音に加え、園庭が狭い、また、ないのに認可してよいのか、大丈夫ですか、そういった声もいただいております。
 ここで、保育園整備時の園庭についての区の考えをお伺いします。

菅井 保育計画・整備支援担当課長

保育園の園庭は、子どもたちが駆け回ったり、砂遊びをするなど、特に活動が活発になる幼児期の心身の成長を促す大切な場所であると認識しております。また、認可保育所の設置基準におきましては、保育室のほかに、満二歳以上の園児一人につき三・三平米以上の園庭が必要であるとされております。
一方、設置基準では、敷地内に園庭が確保できない場合は、付近の公園や広場をその代替として活用することができるとされておりますが、区といたしましては、子どもの健やかな成長、発達を保障できる環境を確保する観点から、保育園を整備運営する事業者を公募する際には、原則として敷地内に園庭を確保するよう求めるとともに、整備も行っているところです。
しかしながら、保育用地の確保が難しい中、近隣の状況や敷地接道の状況など、さまざまな限られた条件のもとでの整備が大変多くなってきております。区といたしましては、そのような厳しい状況の中におきましても、お話のありました園庭を初めとした保育環境を整え、最大限保育の質を確保できるよう、引き続き全力で整備に取り組んでまいります。

江口じゅん子 委員

私は、この質問に当たって、区内の認証、小規模保育所の事業者さんや、また現在園庭のない保育所に子どもを通わせている保護者の方々からお話を伺いました。事業者の方、園庭があればもちろんこしたことはないけれども、しかし、毎日必ず外遊び、散歩をして十分にそれをカバーする保育を行っているということです。ただ、困るのは夏のプールで、道路で遊ばせるわけにもいかず苦慮している、そういった声がありました。また、保護者からの声も、そうした保育事業者さん、努力しているので、もちろん園庭があればそれにこしたことはないんだが、毎日散歩に連れていってもらっているので満足している、こういった声がありました。
ただ、年齢が上がれば、特に男の子はどんどん活発になるので、園庭があり、広いところ、やっぱり保活の際は考慮したという声ですとか、それから、でも、待機児童になることを考えるとぜいたくは言えないといった声もありました。限られた条件の中でありますけれども、さらに区としての支援が必要と考えます。いかがでしょうか。

田中 保育課長

園庭のない保育園につきましては、近隣の公園などを活用して、子どもたちに体を動かす楽しさや固定遊具の経験などを工夫しながら、保育の中で取り入れております。委員御指摘のとおり、園庭のない保育園もふえ、公園自体が混み合い、状況によっては園同士で譲り合ったりしながら保育を行っている状況もございます。
世田谷区では、地域ごとに保育ネットという区立、私立の認可保育園、保育室、保育ママ、認証保育所などのあらゆる保育施設が情報交換を行う場があります。そこでは、児童館など子どもたちが安全に使用できる遊び場所や園庭のある保育園が園庭を開放していることなど、保育に関する情報交換やお互いの園を行き来するなど交流をしているところです。園庭のない保育園が近隣の保育園に遊びに来たりすることもふえました。夏の時期にはプール遊びの場所も提供しております。そのような場では、園庭の共有だけではなく、子どもたち同士のかかわりや保育士が他の園の保育を見ることでの学びなどにもつながっております。
また、室内など保育園の限られたスペースを活用しながら、子どもたちの身体機能を促していけるような運動遊びや表現遊びなどの研修を区で実施するなど、園庭以外でも子どもたちが遊びに熱中できるように、保育士などの支援を行ってまいります。

江口じゅん子 委員

確かに住宅都市世田谷での園庭の整備は容易ではないところがあると思います。親の待機児童になるくらいならぜいたくは言えないという気持ち、私もそう思った一人です。
しかし、さきの保育園を考える親の会代表の普光院亜紀さん、この件に関してネット上で次のように提言されているんです。三歳以上の子どもの保育で専用の園庭がない、保育室も狭いというのは、保育者にとっても子どもにとっても負担が大きくなりがちです。親ももちろん園庭はあったほうがいいと考えていますが、それでは保育所をふやせませんよと言われたら、仕方ないかとなってしまうでしょう。でも、それでいいのでしょうか。整備する立場の自治体は、安易になくてもいいと考えるのではなく、子どものために良好な環境を保障するように努力する責任があると思いますと、このように提言されております。
私は、昨年の予算特別委員会で、待機児アンケートの紹介をしました。アンケートでは、保護者の声で、待機児童が多い世田谷区では、単純に保育園をふやせばよいという問題ではなく、それと並行して保育の質、保育士への待遇の向上をしていかないと根本的な改善につながらないと思っています。保育園の数をふやしていただくのはありがたいが、質を落としてほしくない、数を達成しても安心して預けられる園なのでしょうかと、そういった保育の質だけは守ってほしいという親の思いと、そして、それを大切にし、さらに保育士の処遇改善に積極的に取り組む世田谷区を評価するたくさんの保護者の声を紹介しました。
保護者は世田谷区に期待しております。今後区として、五歳までの認可整備において園庭は必須など独自の基準を設けるなど、ぜひ検討していただきたいと要望し、次に移ります。

梅ヶ丘拠点整備に精神障害者へのアウトリーチ事業について

江口じゅん子 委員

次に、梅ヶ丘拠点整備に精神障害者へのアウトリーチ事業を求め質問いたします。
 精神障害者へのアウトリーチとは、一般的に心の不調を抱えながらも、病状から病院受診に結びつかない方への治療を促し、また、退院後の地域生活を支えるため、医師、看護師、精神保健福祉士など多職種でチームをつくり、二十四時間体制で必要な方への家庭訪問などを含めた支援を行うことを言います。
 まず、アウトリーチ事業における国の動向を振り返りたいのですが、国においては、長期社会的入院の解消、地域生活への移行を促進するため、平成二十三年度から二十五年度まで全国でアウトリーチ推進事業のモデル事業を行いました。平成二十六年度からは、改正精神保健福祉法の施行とあわせて、新たなアウトリーチ体制の構築が一般施策として都道府県を実施主体として位置づけられております。東京都では、多摩と区内の中部総合精神保健福祉センターが事業を行っております。
 さて、ここに平成二十六年三月、日本公衆衛生協会が報告した精神障害者アウトリーチにおける保健所の果たすべき役割に関する研究報告書があります。モデル事業に参加した全国三十四カ所において、保健所がアウトリーチチームの一員として参加した実績、課題などが報告されています。
 モデル事業でも、そしてその後の中総などで行われている本事業においても、地域保健所の関与、保健師の関与は必須とされています。
 では、ここで伺いますが、中部総合精神保健福祉センターのアウトリーチ事業において、区の保健師はどのように連携して、どのような働きをしているのでしょうか。また、中総のアウトリーチ事業の実績についても伺います。

鵜飼 健康推進課長

委員のお話にもありましたとおり、精神保健福祉法の改正に伴い、国は精神障害者アウトリーチ推進事業を平成二十六年度より、都道府県を実施主体とする国の補助金事業、地域生活支援事業として一括計上してございます。
しかし、区としても、かねてから精神保健の支援の手法の一つとして、アウトリーチによる支援は効果的な方法の一つであると認識しております。これまでも、精神疾患患者の医療中断や未治療者の医療へのつなぎ、命の危険が及ぶ自損ケースの保護など、区の保健師の訪問が必要と判断した場合、総合支所の保健師が複数で自宅などを訪問し、対応してまいりました。
また、区の保健師の訪問だけでは対応が難しいと判断した場合は、区内の精神保健の専門機関である東京都中部総合精神保健福祉センターへ協力依頼し、区の保健師を含む多職種チームによる自宅訪問等、連携を図り、精神疾患患者等へのアウトリーチ支援を行っております。
なお、当区を含め、広域十区を管轄する同センターのアウトリーチ事業の実績でございますが、平成二十六年度は四十九件、うち世田谷区の該当件数は四件、平成二十七年度は三十八件で、うち世田谷区の該当件数は六件でございます。

江口じゅん子 委員

今の御答弁で、中総のアウトリーチ事業の実績が大変少ないということに驚くのですが、ここで誤解してほしくないんですが、需要がないというわけではありません。区内には、松沢・烏山病院など精神科の大きな病院もあり、参考に、区内の精神障害者保健福祉手帳所持者数は昨年三月時点で四千九百十一名ですから、必要としている患者さんは大変多いんです。では、なぜ実績が少ないかと言えば、家族会からも伺ったんですが、大変使いづらい、言ってもすぐ来てくれないとか、いろいろ課題が大きいと聞いております。
一方、今の答弁で、アウトリーチチームが地域に入るに当たって、保健師さんの役割が大変大きいということがよくわかりました。先ほどの報告書においても、アウトリーチ事業に保健所がかかわる意義として、アウトリーチチームと行政や医療機関との連携がスムーズに図れたですとか、チームに地域実態把握と精神障害者への地域生活について現状を伝えることができたなど報告されております。
私も精神科看護師として十二年働いてきましたが、端的に言えば、病院看護師は病院の中でのことしかわかりません。患者さんが地域でどのように暮らしているか、地域にどのような資源があるか、家族とのかかわりなど、アウトリーチチームと地域、そこで暮らす患者さん家族をつなぐ保健師の役割は大変大きいと感じます。
さらに、アウトリーチチームがなぜ必要なのかということについて述べたいのですが、例えば区内でも、以前、他会派から詳しい説明がありましたけれども、診療所や訪問看護ステーションにおいてチームで、また看護師が、訪問や二十四時間電話相談を受けるなどアウトリーチを実践している医療機関が数カ所あると聞いております。
私も先日、区内の訪問看護ステーションで働く看護師の方からお話を伺ってまいりました。当番日は携帯電話を持ち、二十四時間患者さんからの電話相談を受けます。ある患者さんは、家族への暴力などの事情でひとり暮らしをされているが、盗聴されているという妄想が強く、夜間に大家さんなどに電話して大騒ぎとなってしまう。その際に、看護師が電話で話を聞いたり、時に訪問することで状態が落ちつくことがあります。精神科病院の入院期間が三カ月と短縮、厳格化される中、地域生活を支える診療所や訪問看護ステーションの役割が大きいが、その数はまだ少ないとおっしゃっておりました。
現在、梅ヶ丘拠点整備の区複合棟において、こころの相談機能強化が位置づけられ、検討されております。全区的な福祉の拠点において、精神障害者の地域移行を促し、地域生活を支えるアウトリーチ事業を区が行う意義、大変大きいと考えます。

梅ヶ丘拠点整備のスケジュールについて

江口じゅん子 委員

では、ここで伺いますが、梅ヶ丘拠点整備のこころの相談機能強化で、アウトリーチ機能の想定はあるのでしょうか。また、その実施における課題は何でしょうか。あわせて、今後の梅ヶ丘拠点整備のスケジュールについても伺います。

鵜飼 健康推進課長

梅ヶ丘拠点の区複合棟に移転する保健センターの相談機能の一つとして、こころの健康相談機能の検討を現在行っております。既存の相談窓口では対応できない時間帯の対応、メンタルヘルスに関する普及啓発や情報発信などの機能に加え、地域を支える機能の一つとして、精神保健のアウトリーチ機能についても課題の一つとして捉えております。
委員お尋ねの課題の内容でございますが、まず体制整備を図る上では、アウトリーチに必要な専門職種等の人材確保が一番の問題であると考えております。また、中部総合精神保健福祉センターや総合支所等の既存機能との整理も必要であり、その他、こころの健康相談機能のあり方等を含め、総合的に検討を進めております。
区複合棟は、平成三十二年四月の開設を予定しており、条例の整備などがあるため、本年秋には新たな世田谷区立保健センター事業計画案を策定し、議会にもお示しする予定でございます。この中には、こころの健康相談機能も反映する予定でおり、今後、議会の御意見等もお伺いしながら、計画の策定に向け検討してまいります。

江口じゅん子 委員

今の御答弁で、区複合棟において行う場合の課題として、専門職の人材確保が大変困難とおっしゃられました。しかし、例えば看護師で言えば、病棟看護師は今ほとんど二交代の不規則勤務、夜勤は十七時間行っています。私の経験からしても、夜勤ができないという理由で退職する看護師が本当に多かったです。日勤職場があるのなら働きたいという看護師もまた多かったです。果たして医療職の確保困難、本当なんだろうかと、ここの点については疑問を感じます。
また、中総と事業内容がかぶるというような御答弁でしたが、先ほど実績は当区で二十六年が四件、二十七年が六件です。かぶらないのではないでしょうか。本当にまだまだ不足している状況です。
ここで、最後にほかの二十三区での取り組みを紹介したいと思います。
練馬区では、平成二十三年から区が独自のアウトリーチの手法を取り入れた事業を行っております。練馬区の担当の方からお話を伺いました。治療中断や未治療の精神障害者の場合、保健師だけでは対応できないことが多く、また、都のアウトリーチ事業では、頼んですぐに対応してもらえないこともあり、事業を始めた経緯があるということです。地元の精神科病院に協力してもらい、保健師と同行し家庭訪問する、同行医師は年十二回までとなっております。二十七年からは、非常勤の精神保健福祉士二名を配置し、訪問を行っていると聞きます。こうした取り組みを参考に、梅ヶ丘拠点整備での精神障害者へのアウトリーチ事業実施を求めますが、区の見解、いかがでしょうか。

鵜飼 健康推進課長

 委員のお話にもありました精神保健の対応に苦慮する現場の声を受け、医師や精神保健福祉士を配置し、区独自にアウトリーチ事業を展開する練馬区や、その他の自治体の先駆的事業を参考に、特別区の保健所の役割を踏まえ検証してまいります。
また、あわせて中部総合精神保健福祉センターや総合支所の既存機能等、整理も含め、こころの健康相談の機能のあり方の総合的な検討を踏まえ、区複合棟に移転する区立保健センターのこころの健康相談機能についても具体的に検討してまいりたいと考えております。

江口じゅん子 委員

ぜひ梅ヶ丘拠点整備でのアウトリーチ事業、必要だと思います。御検討をお願いし、要望します。
最後に、聴覚障害者への権利保障について二点伺います。
私は、昨年九月の一般質問で、全ての聴覚障害者への権利保障として、「区のおしらせ」に手話と字幕をつけて区のホームページに動画配信することを求めました。これは何でかと言いますと、全日本ろうあ連盟はこのように言っているんです。
聴覚障害者にとっての差別とは、聞こえる人と比べて周囲とのコミュニケーションがとれず、コミュニケーションバリアや情報格差に起因していることが多い。聴覚障害者は見た目では障害があることがわかりにくいので、その障害や差別がなかなか理解されにくい、こうした状況があるので動画配信することを求めました。
ことし四月から動画配信が始まると聞いております。事業進捗に当たっては、当事者やその団体との意見交換が必要です。所管は広報広聴課ではありますが、障害所管としても連携して進めていただきたいと思います。区の見解をお伺いします。

片桐 障害施策推進課長

区では本年四月より、区の施策や区主催のイベント情報について、ナレーターによる読み上げに手話通訳の映像及びテロップをつけたせたがやインフォメーションを、区のホームページへ月二回掲載いたします。広報広聴課が所管でございますが、障害のある方への情報提供の充実やコミュニケーション手法の多様化は障害者施策を進める上で重要と考えており、実施後、当事者から意見を伺い伝えたり、当事者団体との連絡を円滑に行えるよう支援したりするなど、連携した取り組みができるものと考えております。
また、手話通訳者を配置した区の事業の情報を伝えることで、記事を選ぶ際の参考にもなると思いますので、広報広聴課と連携し、引き続き障害者の情報保障に取り組んでまいります。

江口じゅん子 委員

ぜひ連携し、当事者の方、団体さんの意見が反映されてよいものになるようにお願いしたいと思います。
最後に、区の窓口に手話マーク、筆談マークの普及を求めて質問します。
まず、このマークを見てもらいたいんですが、こちらが手話マークです。手で手話をやっている感じが出ているかと思います。このようになっております。そして、こちらが筆談マークになっております。これも一目で見てわかる感じになっているかと思います。
このマークの紹介として、ことし一月十五日、日本経済新聞に紹介されておりましたので読み上げたいと思います。
手話や筆談で対応できる窓口だと知らせるため、全日本ろうあ連盟が手話マークと筆談マークを作成した。役所や公共交通機関の窓口などで掲示が広まることを期待している。全日本ろうあ連盟によると、公共施設の窓口などで筆談や手話で対応できる場はふえつつあるが、対応方法を示すマークはこれまでなく、聴覚障害のある人たちから、一目でわかるマークが欲しいとの要望が出ていたということで、この記事は結ばれております。
今庁内では、筆談器ありますとか、手話通訳者が待機していますなど、文字での御案内がメーンになっているかと思います。介護保険課には、大変小っちゃかったんですけれども、耳マークというのが一個だけありました。
三月に区内当事者団体が、聴覚障害者の中にはこのマークをぜひ普及していただきたいと要望したと聞いております。ぜひこのマークの普及を求めますが、区の見解をお伺いします。

片桐 障害施策推進課長

障害特性に合わせた対応を行うため、区民等に必要な配慮が用意されていることをお知らせすることは重要であると考えております。御質問にありました手話マーク、筆談マークにつきましては、聴覚障害の団体が二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを目指しての普及を念頭に取り組んでいくと伺っておりますので、今後団体の活動や国の動向などを見ながら、活用について検討してまいります。

江口じゅん子 委員

 ぜひ前向きな御検討を要望いたしまして、日本共産党の質問を終わります。

 

<< 前のページに戻る