江口区議が予算特別委員会にて質問を行いました。

2016年03月24日 江口じゅん子区議

保育待機児対策について

江口じゅん子 委員

私からはまず、区政の喫緊の課題である保育待機児対策について質問いたします。

保育園落ちたなどのブログの書き込みを受け、改めて社会問題となっている待機児対策について、夏の国政選挙も視野に、国政の与野党で活発な検討、提案が行われているというのは報道などで周知のことと思います。国としての対策強化は急務だと思います。しかし、そこで問題になるのは、保育の質と量の確保です。
厚労省は現在、常に二人以上の保育士配置を義務づけている現行基準に対して、子どもが少ない朝夕に限り、保育士一名と自治体の研修を受講した子育て支援員などで対応することを可能とするなど、こうした規制緩和の方針で調整中と報じられております。さらに、本日の朝日新聞で、小規模保育定員拡大へ、政府・与党検討、待機児童めぐり規制緩和という見出しの記事が報道されております。こちらにあります。この記事を読みますと、認可保育施設などに入れない待機児童問題をめぐり、政府・与党は小規模保育所の定員枠を緩めて保育の受け皿をふやす検討に入った。四月時点で入れない待機児童の緊急対策として月内にも打ち出す方針だということです。
記事では小規模保育所の説明もきちんと書かれてありまして、ここで確認しますけれども、原則ゼロから二歳の乳幼児を対象に預かる定員六から十九人の認可保育施設を小規模保育所と言います。保育職員の全員に保育士資格が求められる認可保育所と異なり、職員の半数以上が保育士であれば認可を受けられる場合があると、このように解説しています。

記事に戻りますが、この小規模保育所の定員の上限は十九人だが、政府・与党は二十人以上の子どもが入れるように規制を緩めることを検討。緩和する対象を待機児童が多い地域に限定したり、期限を設けたりすることも考えている。ただ、保育職員の人数をふやさずに入所できる子どもの数をふやせば、保育職員の目が行き届かなくなるといった質の低下を招くおそれがあると、このように朝日新聞の記事は結んでおります。

規制緩和により保育の質が低下をすればどういうことが起きるか。厚生労働省は平成二十七年に保育施設における事故報告集計を公表しました。その資料がここにあります。これによると、平成十六年から二十六年の十年間で保育施設での死亡事故は百六十件起きております。その内訳は、認可が五十件、認可外が百十件となっていて、実に認可外での死亡事故が約七割を占めている、こういった状況なんです。この厚労省の資料では各年度の死亡事故件数も発表されていますが、平成二十三年は十四件、平成二十四年は十八件、平成二十五年は十九件、平成二十六年は十七件と、ここ数年増加傾向となっております。また、事故状況を見ますと、亡くなられたお子さんの年齢はゼロ歳児が最も多く、睡眠中のケースが六五%となっております。

この報告書を読みますと、死亡事故は保育者の資格や配置人数などが認可基準以下、不十分とも言える認可外施設での事故が多く、低年齢児であればあるほど状態の急変や予期せぬ事故も起こりやすいこと、だからこそ、保育士の十分な人員配置と専門職による密な観察、事故対策が必要だということがわかります。私は、先ほど現在国政レベルで保育者の資格や配置人数、子ども一人当たりの面積など、規制緩和に向けたさまざまな議論が行われていることを申し上げました。待機児解消の名目で、規制緩和による保育の質が低下することは、すなわち子どもたちの命と健やかな成長に直結することと思います。

我が党はこの間、認可を中心に保育の質と量の確保を求めてまいりました。区もその方向で最大限努力されており、保育関係者、何より保護者から大いに評価をされております。こうした状況の中、世田谷区の取り組みはマスコミなどから大きな関心が寄せられております。先ほど他会派も、おととい三月二十二日のTBSの「Nスタ」というニュース番組で保坂区長がインタビューに答えられていることを取り上げておりまして、私もその番組を拝見いたしました。区長は、待機児増加の状況に大変申しわけないと述べられた上で、保育の質は絶対に譲れないと明快に答えられておりました。この報道をめぐってはさまざまな見方がもちろんあると思いますが、私は、保育の質は絶対に譲れないと、このように答えられた区長の姿勢は評価したいと思いますし、何より多くの保護者、親たちの願いに即したものと思っております。

先日の総括質疑で区長は、他会派の答弁において規制緩和についても述べられておりますが、今後も世田谷区保育の質ガイドラインに示されている子どもを中心とする保育を大切にして、受け入れ施設の量的拡大に取り組むことを求めます。区長の決意を伺いたいと思います。

保坂 区長

先日の質疑において確かに規制緩和という言葉を申し上げましたけれども、これは認可保育所がいずれもゼロ歳、一歳、二歳で本当に大変な競争だということに対して、四歳、五歳はあきがあるところが多いわけですけれども、とりわけ小規模保育が伸びていないというところが我々の取り組みが不足しているところであります。
小規模保育などをつくるに当たって、さまざまな建築基準法上の規制だとか取り決めがやはり細かくて、またもう一つ言えば、国の子ども・子育て新制度の支援も十分ではない。したがって、事業者としてなかなか選んでいただけないという点があります。ですから、そこの部分をより開設しやすいようにと申し上げたわけであって、とりわけ乳幼児の一人当たり面積、これは世田谷区が全国の自治体でもまれに持っている過去の悲しい事故を契機につくり上げた保育の質ガイドライン、これは全て公開をしていますので、公開をした上で客観的な審査をして、子どもが何より大切にされる保育環境を目指してまいりたいと思います。

江口じゅん子 委員

ぜひ保育の質ガイドラインをこれからも大切に、それを基本に、認可を中心に量と質の確保を行っていただきたいということを重ねて要望いたします。

二子玉川再開発におけるビル風被害について

江口じゅん子 委員

では次に、二子玉川再開発におけるビル風被害について伺います。
今議会において、この問題を一般質問、そして都市整備領域と質問を重ねてまいりました。都市整備領域でも述べましたが、区はホームページで、二子玉川駅周辺では南寄りの風が強い日には局所的に強い風が吹くことがあるとして注意喚起を行っております。どういった内容かというと、風が強い日にはベビーカーなどは風を受けとめやすいので注意が必要です、強風が予想されるときは不要不急の外出は控えましょうなど書かれております。地元の方に伺いますと、こうした状況が約五年続いているので、特に高齢の方は、このホームページにあるように、強風時は外出を控えるなどいわば自衛の策をとられていると伺いました。しかし、現地の強風のことを知らず訪れる訪問者は激増しております。特に、行くと、ベビーカーを利用する子育て世帯、子育てママの方が本当に多いということを私自身も実感します。

ここで部長に伺いますが、二子玉川駅を利用する訪問者に対する具体的な注意喚起対策について検討を行っているんでしょうか、伺います。


男鹿 拠点まちづくり担当部長 

鉄道利用の来街者に対する注意喚起についてでございますけれども、現在、再開発組合で認識、検討しておりまして、二子玉川駅改札口正面に、強風時のための注意喚起表示板を設置することで今調整を進めておるところでございます。

 

江口じゅん子 委員 

今伺ったように、駅改札をおりたらすぐ目につくような注意喚起を行ったり、区もホームページでそういったことを行うというのは、現地の状況がそれほどということのあらわれかなというふうに思います。重大な事故が起きたらおそいわけですね。そのことを大変危惧しております。地域住民の方も、訪問者にとっても安全安心に町を歩けるよう、ここで区長の見解をお伺いしたいんですが、組合にさらなる追加対策を強力に求めていただきたい、地域の声もよく聞いてということを要望しますが、認識はいかがでしょうか。

保坂 区長

二子玉川再開発はにぎわいが生まれているわけですが、一方で、周辺地域の方からは非常に強い風で危ないと、これは本当に残された課題だと考えてきました。そのために、風を計測する全域調査を一年間でしょうか、一定期間行いまして、おおむね住民の方が言われていたことが裏づけられた形になっております。対策として、大屋根を設置しようという案もございました。また、大屋根はなかなか難しいんじゃないかということで、誘導員の配置や防風植栽などの対策が現在進んでいると思います。
今回、再開発組合から提示をされました対策全般の早期実施をさらに要請するとともに、この再開発組合は二十八年度中に解散を予定しているというふうに聞いておりますので、風対策についても継承組織にしっかり引き継ぎを行うように要望いたします。そして、地域住民や来街者に対して、ビル風が強いという事実、そして注意喚起、重大事故などないように、再開発組合及びその承継者に対して指導していくということに強い責任を持って進めてまいりたいと思います。

江口じゅん子 委員

区長のリーダーシップを期待しまして、私の質問を終わり、桜井委員にかわります。

 

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