江口区議が予算特別委員会にて質問を行いました。

2016年03月15日 江口じゅん子区議

保育待機児解消に向けて、近隣との合意形成について

江口じゅん子

おはようございます。 まず、保育待機児解消に向けて、課題である近隣との合意形成について伺ってまいります。 今議会において、ことし四月に発表されるであろう待機児の見込みは、ことしより若干下回るのではないかという、そういった区の答弁がございました。
ことし四月、認可保育園の入園申込者数は、前年を二百六十四人上回る過去最大の六千四百三十九人で、一次選考ではおよそ半数の方に内定が出なかったということもあり、二次選考の結果は出そろいつつあると思いますが、依然深刻な事態と認識をしております。 国会でも待機児問題に関して、保育園落ちたなどのネット上の書き込みが大きな話題になっております。その後、国会前に保育園に落ちたのは私だというプラカードを持つ保護者が集まったり、ネット上の保育制度の充実を求める署名が短期間で二万人を超えたなど、いかにこの問題が親たちにとって切実であるかを実感しております。
私どものもとにも、一次選考に落ちてしまってどうしたらいいのか、そういった切実な相談が来ております。親にとって保育園に入れないことは、最悪、仕事をやめなくてはならない事態となり、人生の一大事と言っても過言ではありません。 区はこの間、認可を中心に保育の質と量の確保に全力で取り組んでいることを評価します。しかし、計画どおり整備が進んでいないということは大きな課題と考えます。残念ながら、今年度、三つの認可保育園整備計画において事業者辞退が生じました。さらに計画の遅延もあり、今年度の整備目標の達成は大変厳しい状況と聞いております。
ここで伺いますが、今年度の整備目標数と四月入園可能数の見込み、また、事業者撤退、計画遅延の状況と、区としてその理由は何と把握をしているか、教えていただきたいと思います。

菅井 保育計画・整備支援担当課長

今年度の整備計画数は、平成二十八年四月開設及び五月以降の開設も含めまして二千八十二人分であり、この四月までに新規開設等で千二百五十人分の定員拡大を見込んでおります。
この四月の認可保育園の入園可能数は過去最大の三千二百八十二人となる一方で、委員お話しのとおり、一次申込者数は昨年より二百六十四人増加し、六千四百三十九人となっており、認可保育園入園選考の現時点での見込みにつきましては、二次選考も含めましておよそ三千人の方が内定できない状況にあり、大変申しわけなく思っております。
事業者の保育園整備からの辞退につきましては、これまで三件、当初の計画よりおくれが生じているものは五件ございます。辞退につきましては、地権者の意向により土地賃貸借契約の締結に至らなかったケース、建築資材の高騰などにより事業を進めることが困難になったケースなどがあり、住民との合意形成に苦慮している状況もございました。
また、計画におくれが生じているものにつきましては、主に住民との合意形成に時間を要していることが要因であると認識しております。

提案型、誘致型において、区の指導、関与の違いについて

江口じゅん子

保育園整備に当たり、近隣との合意形成、この住宅都市世田谷では大きな課題です。ぜひその解決のために、区の積極的な関与を求め、以下伺います。
私は先日、今年度整備辞退をされた、ある事業者の方からお話を伺ってまいりました。こちらは、一年間で六回の近隣との説明会、個別対応を含めればそれ以上の話し合いを行いましたが、調整がつかず、土地所有者である不動産屋がこれ以上は待てないということで、やむなく撤退に至ったということでした。
近隣の方との六回の説明会のやりとりをまとめた資料を見せていただきました。住民の方からは、交通問題、音、子どもの声のみならず、空調設備機器なども含めた音のことや、また、におい、清掃、説明会のあり方、事業者の姿勢などなど四十七項目、実に多岐にわたる御意見、御要望が寄せられていました。
事業者の方も話し合いが進んでいく中で、交通問題に対しては交通誘導員を立てる。自転車スペース、送迎ルートをふやすことで一カ所に集中させない。また、こちらは屋上庭園計画があったので、音に関しては防音壁をつくり、その材質は圧迫感がないように高速道路で使用されている透過性のあるものにする。窓は二重、子どもが園庭に出る時間は、午前は一時間二十分、午後は一時間と制限するなど対策を立て、調整をしてきたということですが、時間がかかり、オーナーが待てず、撤退をしたという次第です。 こちらの事業者は、横浜や都内、区内で認可、認証を運営している実績がありましたが、近隣説明会は世田谷も含めて初めてということでした。第一回の説明会いのビラから、住民の方に、保育園をつくることを前提でビラを書いている、住民無視だと言われ、つまずいてしまった。資料づくり一つにしてもなれていなくて時間がかかってしまった。ここまでこじれるとは思わなかった、このように言っております。
区に対しては、提案型であるが、区には説明会実施に当たり、事前の注意、これまでのノウハウなどを教えてもらえるとよかったと思うと。説明会は、こちらは最後の六回目に区が来たということなんですが、この経緯も、膠着した状態を見かねた町会の方が間に入って区を呼んできたということで、説明会も当初から同席してもらえると助かりますという意見を頂戴しました。
ここで伺いますが、提案型、誘致型において、区の指導、関与の違いを確認します。

菅井 保育計画・整備支援担当課長

提案型による整備の場合は、整備運営事業者みずからが民有地を確保し、保育施設を整備する手法でありますので、近隣住民の方々への説明等を初め、一義的には整備運営事業者の責任において整備に取り組んでいただくことになります。
区は、事業者が円滑に保育施設の整備が進められるよう、町会・自治会等地域への協力依頼や庁内各部署との連携等により、進捗管理も含めまして、状況に応じた支援を行っております。
また、誘致型による整備につきましては、区が公有地等を提供し、事業者を公募する手法でございます。区は、近隣住民の方々に対しまして整備計画を説明し、広く運営事業者を公募した上で、選定された事業者とともに、その後の対応を行っております。

江口じゅん子

誘致型であれば、当初から説明会に区も一緒に入られるということなんですが、提案型は、保育園を運営する事業者がみずから土地や建物を確保して整備するということで、説明会は運営事業者が一義的に、まずはそこが行う、そういったことだったと思います。
この間、住民の方から、別の地域の提案型の保育園計画に対して、近隣住民の会をつくり活動されているということで、お話を伺いました。
こちらも、第一回の説明会から既に一年がたち、現在は住環境協議会が間に入り意見交換会を重ねているとのことで、説明会時点から区が同席してほしかったというふうに伺っております。
また、この間、事業者は、北海道、福島県、鳥取県、長崎県と地方の社福の参入が多く、都市部ならではの世田谷区は特に厳しいかもしれません。近隣との合意形成に対して、区の丁寧な指導が必要とされていると思います。これまでのやり方を発展させ、さらに事業者に丁寧に寄り添う指導を行い、提案型であっても、説明会に区が当初から参加するなど、これまでのやり方を見直す必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

菅井 保育計画・整備支援担当課長

先ほど申し上げましたとおり、提案型につきましては、整備運営事業者みずからが民有地の所有者と契約をし、保育施設を整備するものであるため、一義的には事業者がその責任において整備に取り組んでいただくことになりますが、区といたしましても、事業者が事前に近隣の状況を把握することや、町会・自治会や近隣の方々への入り方、あと説明方法、近隣対応等につきまして、事業者が適切に行えるよう、これまで培ったノウハウを活用し、適宜助言指導を行い、事業者と協議の上、必要に応じて説明会に同席するなど、事業者が円滑に保育施設の整備が進められますようフォローしてまいります。
今後とも、進捗管理を徹底し、これまで以上にきめ細かな対応を行ってまいります。

江口じゅん子

よろしくお願いします。

世田谷区の質にこだわる姿勢について

江口じゅん子

この質問の最後に、私、この質問をつくるに当たって、事業者、株式会社、それから社会福祉法人、保育室等の方々からお話を伺ってまいりました。運営の形態の違いはありますけれども、どちらの事業所の方も、ほかの地域に比べて世田谷区の質にこだわる姿勢を評価する意見ですとか、それから、今年度始まりました宿舎借り上げ支援のおかげで、おかげさまで保育士の応募がたくさん来ている、ありがたいですという声をいただきました。
今後も保育の質を守り、認可を中心とする整備に全力で取り組んでほしいと思いますが、副区長のその点についての見解をお伺いしたいと思います。

宮崎 副区長

今御指摘いただきましたように、さまざまに保育施設の整備をしていく上ではまだまだ困難な状況もございますが、引き続きいろんな多面的な方法をとりまして保育整備を進めたいと思っています。その際に、御指摘いただきました質の確保につきましても全力を挙げていきたいと考えています。
なお、都市におけますこういう保育状況につきましても、引き続き国のほうへも働きかけていきたい、このように考えております。

国保料の区独自軽減について

江口じゅん子

それでは次に、国民健康保険について二点伺ってまいります。>br> 一点目は、国保料の区独自軽減について、子育て支援、少子化対策という観点で質問します。
まず、子どもの医療費助成制度を行う自治体に対して、国の国民健康保険の国庫負担を減額するペナルティーについて伺います。
これは何かというと、本来なら子どもであっても、乳幼児は二割、小学生以上は大人と同じ三割の窓口負担と定められております。それに対して、世田谷区を含め、現在、全国全ての自治体が、無料、一部負担の違いはありますが、独自に子どもの医療費助成制度を実施しております。そして、国はそうした自治体に国保の国庫負担を減額するペナルティーを科します。
厚生労働省はその理由として、窓口負担を無料にすると患者がふえる、患者がふえると医療費がふえる、医療費がふえると国庫負担がふえる。すると、医療費を無料にした自治体に補助金を多く支給することになり、予算を公平に配分できない。だから、無料化した自治体への補助金を減額している、このように説明しております。いわば医療費がふえるようなことをした自治体へのペナルティー的な意味合いがあるというふうに理解しております。
これに対して地方六団体、つまり全国知事会、全国市長会、全国都道府県議長会、全国市議会議長会、全国町村会議長会が昨年末、政府との協議の場においてペナルティー廃止の要請を行いました。その際提出された文書には、以下明記されております。読みますね。
子どもの医療費助成などの地方単独事業を実施している市町村に対する国保の国庫負担減額調整措置については、極めて不合理な措置であることから、直ちに廃止すること。また、少子化対策は、我が国における喫緊の国家的課題であることに鑑み、国の責任において子どもの医療費助成制度を創設すること、このように明記されております。
こうした地方六団体などの要請も受けまして、現在、国では子どもの医療費制度に関する検討会を設け、子どもの医療費の自己負担や国庫負担の見直しを議論し、来年の夏まで結論を出すことにしております。
最新の報道、二月二十五日の時事通信では、以下のように報道されているんですね。読みます。
厚生労働省は二十五日、子どもの医療費を独自に助成する市区町村に対し、国保の国庫負担金を減額しているペナルティー的な措置について一部廃止する方向で検討に入った。自治体の財政負担を減らし、子育て支援など人口減少抑制に向けた取り組みを後押しするのが目的。助成の対象が未就学児までなら減額を取りやめる案を軸に調整する、このように報道されております。
それでは、ここで伺いますが、今後、検討会の議論によりこのペナルティーが撤廃された場合、区としての増収額は幾らになるか、伺います。

和田 国保・年金課長

国は、医療費の自己負担分を自治体が助成する施策は医療受診の拡大による医療費の増大を招くという考え方から、独自助成を行っている自治体に対し、自己負担分への助成割合に応じて国民健康保険の国庫負担金を減額しております。
区におきましては、十五歳以下を対象にした子ども医療費助成制度を実施して保険診療の自己負担分を助成しているため、国民健康保険の療養給付費負担金を減額されており、その金額は、平成二十六年度実績で約八千二百万円となっております。

江口じゅん子

今、少子化対策、そして子育て支援ということが、地方六団体の言葉をかりれば、喫緊の国家的課題ということになっております。国としても、そうしたことからこのペナルティーを見直す方向での議論が始まっております。
以上、そうしたことを踏まえて、子育て応援都市を標榜している世田谷区としても、ぜひその観点から国保料の子育て世代の区独自軽減について検討してほしいということで、順次伺います。
この間、我が党は繰り返し、国保加入者は自営業など経済的基盤の薄い方々であり、国保料が毎年値上がりする中、高過ぎる国保料が暮らしを圧迫していることを指摘してまいりました。
来年度の一人当たりの国保料は四千六百四十四円、四・三%の値上げになっております。例えば三十代の夫婦、子どもが一人いる世帯で年収三百万円の給与所得者、ここの国保料の試算では、来年度から年間二十七万九千七百九十二円、給料の一カ月分以上が保険料に取られるということになります。こちらは均等割の減額措置の対象にはなりません。
区の保険料は、世帯人数に応じた均等割額と所得に応じた所得割額で構成されております。来年度の均等割額は一人四万六千二百円、均等割は国保に加入する人数に応じて支払うことになりますので、生れたばかりの赤ちゃんであっても子どもが二人になれば、それだけで九万二千四百円になります。これは子育て世代の本当に大きな負担だと思います。
区も、これまでの我が党の質問でその認識を問われ、そのことはそういうことだということで認めております。
現在、国では、国民健康保険制度の基盤強化に関する国と地方の協議、国保基盤強化協議会というのを行っておりまして、国保の見直しについての議論が行われております。これがその資料なんですけれども、平成二十八年二月、厚労省の国保改革の検討状況などについての報告文書、私も拝見しました。
この中に書いてあるのはどういうことかというと、平成三十年度から毎年約一千七百億円の公費を投入し、公費による財政支援の拡充を図るとしております。その内容というのは、自治体の責めによらない要因による医療費増、負担への対応とあります。自治体の責めによらない要因とは、精神疾患や子どもの被保険者数、被自発的失業者などのことです。これだけ聞くと何のことかわからないと思うんですね。これについて、昨年の毎日新聞が以下のように報道しております。読みます。
二〇一八年度、つまり平成三十年度からの国保広域化にあわせ、子育て支援の一環として、国が子どもの多い世帯の国保料を軽減する方針を固めた。広域化になっても徴収保険料額決定は市町村が行う。政府は市町村に対し、財政支援の一部を子どもの多い世帯の保険料引き下げに充てるよう促す。具体的な軽減措置は、最終的に市町村が決めるが、保険料算定の際に所得割や資産割の比重を高めることなどが想定されている。今後、国保に関する国と地方自治体との協議の場でも議論をする、このように報道されているんです。
この記事だけを読みますと言い過ぎの感というのはあるとは思うんですが、つまり、国も平成三十年度の国保広域化に向けて、子どもの多い自治体に着目した財政支援の拡充を検討しているということ、これは間違いないことだと思います。
既に東京でも東大和市が来年度から子どもの多い世帯の保険料減免を行うと聞いております。仮に同様の制度を世田谷区で導入した場合、何世帯が対象で、幾らの費用がかかるのか伺います。

和田 国保・年金課長

東大和市において、平成二十八年度実施予定の多子世帯への保険料減免制度は、同一世帯に十八歳未満の被保険者が三名以上いる世帯を対象に、三番目以降のお子さんについて保険料のうち均等割保険料を免除するというものです。仮に区において同様な施策を実施いたしますと、約八百世帯、一千万名程度の方が対象となります。このうち、およそ六割弱の世帯は既存の低所得世帯に対する保険料均等割額の軽減対象になると推定されますが、こうしたことも考慮して、東大和市と同様の多子世帯軽減を区が導入した場合の影響額を試算いたしますと、およそ三千万円と推計されます。

江口じゅん子

先ほど来の議論で、国の子ども医療費助成制度のペナルティーが撤廃された場合、区としての増収額は平成二十六年度実績で約八千二百万円、仮に東大和市方式と同様の軽減策であれば、これを原資と考え実施することも可能と考えております。
さらに、先ほど述べたように、国も平成三十年度から広域化にあわせ、子どもの多い世帯の国保料軽減をする方針で、そのための財源措置もとられるということで、こうした国の動向を踏まえ、区として子どもの多い世帯の軽減策の検討、具体的に始めるべきと考えますが、区の考えを伺います。

和田 国保・年金課長

申しわけございません。先ほど約八百世帯、それから一千名程度の方が対象というのが正しいお答えになります。
それから、今の御質問に関してですが、厚生労働省では昨年、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会を設置し、今後の子ども医療制度に関する検討を行っております。去る二月二十五日に開催された第四回検討会では、これまでの議論の整理案として、自己負担の減免に伴い増加する医療費分は、広く国民全体で賄うのではなく、その自治体の負担で賄うという制度の考え方は適切とする意見と、国として推し進める少子化対策に逆行した施策であり、地方の取り組みに二重の負担を強いるものであるため、減額調整措置を廃止すべきという意見の両論が併記されております。
区といたしましては、今春に取りまとめられる予定の検討会の最終報告や、国保改革に関する今後の国の動向について、引き続き注視してまいります。
多子世帯に対する区独自の軽減策を実施すべきという御提案につきましては、二十三区で統一保険料方式をとっていることや、平成三十年度には国民健康保険の広域化を控えていることから、慎重に検討する必要があるものと考えております。

江口じゅん子

国では、子どもの多い世帯でさまざまな制度を行う、そういった議論が行われておりますので、区もしっかり議論していただきたいと重ねて要望します。

国保料のクレジットカード納付について

江口じゅん子

それでは最後に、国保に関する二点目として、国保料のクレジットカード納付について伺ってまいります。 今議会に、平成二十八年度から国保料や住民税などのクレジットカード納付導入検討を行い、二十九年度からスタート予定との考えが示されました。
まず、ここで区の国保料徴収についての基本的考えを確認したいと思います。 生活が苦しく納付ができない、そうした相談が区民からあったとき、窓口で職員の方はどのような指導、対応を行っているのでしょうか、伺います。

吉田 保険料収納課長

国民健康保険料の納付相談に当たりましては、電話や窓口での相談を受ける中で、その方の生活状況等を伺いながら、制度の趣旨や保険料について御説明させていただき、分割納付などの相談に応じております。
また、財産調査等の結果により徴収しないと判断した滞納処分の執行停止も行い、生活再建に配慮した債権管理も進めているところです。
保険料の未納者として一律に扱うのではなく、信頼関係を築きながら丁寧に対応しているところです。

江口じゅん子

この間、区は、クレジットカード納付導入目的に対して、納税者の利便性向上、収納率向上といったことを説明されています。利便性向上については私は否定しません。そういったことはあるだろうと理解をしております。しかし、クレジットカード納付は、これまでの区への納付と異なる大きな違いがあり、区としては導入に当たり一定の対策が必要と考え、以下伺ってまいります。
クレジットカードで国保料を払うというのは、クレジットカード会社が一時的に区民本人にかわり立てかえ払いで納付をし、後に納付者に納付額を会社が請求するということです。クレジットカード会社が区民に請求する方法にはリボ払いのような金利をつけた分割払いもあり、これはまさに借金だと思うんですが、その点の区の認識はいかがですか。

吉田 保険料収納課長

国民健康保険料のクレジットカードによる納付につきましては、地方自治法第二百三十一条の二第六項に定める指定代理納付者制度に基づき、区が指定する指定代理納付者が本人にかわり区へ立てかえ納付を行うこととなります。このため、納付者はクレジットカード会社に対して債務をお支払いいただくこととなります。

江口じゅん子

債務とは、わかりやすく言えば返済しなくてはならない義務、責務のことです。私、クレジット業界の業界団体であり、業界の自主規制機関、一般社団法人日本クレジット協会というものがありまして、そこのホームページを見ました。クレジット利用の心構えとして、消費者に次のように注意喚起をしております。支払い計画を立てるというのがまず書いてありまして、説明では「クレジットは商品やサービスを先取りするシステムです。商品等の代金は必ず後で支払わなければなりません。当たり前のことですが、この基本的なことを軽視していると必ず支払困難に陥ります。利用に先立ち、収入や必要な支出を考えて無理のない支払計画を立ててください」、このように書いてありました。
区の多重債務の相談のホームページではもっとはっきりと、多重債務に陥らないためには安易な借り入れを行わないことが重要です。ローンやクレジットカードの利用も借金ですと書いてあります。区も、そして利用する区民も、そうしたそもそものクレジットカードの性質を認識する必要があります。
さて、クレジットカード納付で国保料を納めるという手続を行った場合、国保料の納付はその時点で収納が終わります。しかし、利用した区民にはカード会社への支払いが残ります。もしカード決済日までにお金の工面ができない、支払えない、そのときどうなるか。これまで区への納付でしたら、先ほど伺ったように、滞納したときは、生活状況を伺いながら説明を行い、分割納付などの相談に乗るですとか、滞納処分の執行停止なども行うとか、生活再建に配慮した債権管理を進める、丁寧に対応する、そういったことでした。 ここで言う滞納処分の執行停止というのは、納付交渉や財産調査などにより支払い能力がないと判断された未納者に対して、法に基づき、行政が徴収しないと判断したことを言います。昨年度の区の滞納処分の執行停止の実績は一千七百四十六件に上ります。 では、ここで伺いますが、クレジットカードで国保料を支払った後、カード決済日までに、区民がその支払いができないとき、先ほど伺った未納者に対する分割納付などの対応は適用されるのでしょうか。

吉田 保険料収納課長

クレジットカードによる納付につきましては、指定代理納付者から区への納付となり、決済が終了した納付額につきましては、後日、カード会社から納付者への請求となります。このため、区に納付いただいた金額をカード決済完了後にさかのぼって、区において改めて分割納付したり、区が徴収しないと判断する滞納処分の執行停止を行うことはできません。

江口じゅん子

今の御答弁のように行うことはできないんですね。従来どおりの区に納付という形でしたら、未納したときなら、先ほど来申し上げているように、分割納付や、または法に基づき、行政が徴収しないと判断する滞納処分の執行停止もあり得たと。しかし、クレジットカード納付においてはその適用はありません。これは区民にとっては本当に大きな違いだと思うんですね。
利便性向上の一方で、場合によっては不利益をこうむる可能性もあると思いますが、この点について、区の認識を伺います。

吉田 保険料収納課長

国民健康保険料の納付方法につきましては、現在、区や金融機関等の窓口、コンビニエンスストア、口座振替等により納付ができます。しかし、口座振替以外の納付方法につきましては、直接金融機関等の窓口に出向く必要があります。クレジットカードによる納付につきましては、既に国においては国民年金保険料を、東京都においては昨年四月より自動車税等十五の税目全てにおいて実施しており、また、二十三区においては、区民税等は六区、国民年金保険料は三区で実施しております。
区においては、世田谷区債権管理重点プランに基づき、区民の利便性向上を図るため、納付機会の拡大として、平成二十九年度より区民税、軽自動車税とあわせ、国民健康保険料のクレジットカードによる納付の実施を予定しているところです。
国民健康保険料の納付に当たりましては口座振替等さまざまな方法があり、どのような方法により納付するかは、納付者自身の選択、判断によるものです。納付機会の拡大を通じて、さらなる区民の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。

江口じゅん子

確かに今の御答弁にあるように、どういう方法で納付するかは、納付者自身の選択や判断だと思います。しかし、先ほど来のやりとりで、クレジットカード納付後、その支払いができないとき、区との関係でしたら受けられていた分割納付などのさまざまな対応は受けられないともうわかっているわけですよね。また、区としても、クレジットカード納付により、区民がその後きちんとカード会社へ支払われていれば問題はないと思います。しかし、区民が経営不振などさまざまな事情で支払いが滞った、払えないという事態が生じたときどうなるか。これまでだったら、窓口に来ていただいて分割納付をしてもらったりですとか、少しずつでも納めてもらえていたわけですが、クレジット納付の場合は、その時点でもう支払い停止になってしまいます。利用する区民、区にとっても注意が必要な制度だと思っております。
では、部長に伺います。クレジットカードで国保料を支払った後、カード決済日までに区民がその支払いができないとき、分割納付などの対応は適用されないという不利益があります。これまで未納者に分納を含めて相談をしてきた区としては、導入に当たり、区民に対して何らかの注意喚起など対策が必要です。また、窓口職員への指導も必要です。支払いに困っているという区民の方がいらっしゃったとき、クレジットカードなら便利ですよというような指導があってはならないと考えますが、あわせて見解を伺います。

金澤 保健福祉部長

クレジットカードでの納付に当たりましては、区民の利便性を向上する面がございますが、一方、委員御指摘にございましたように注意すべき点もございますので、職員に対しましては、利用に伴うリスク等について指導、教育を十分に行ってまいります。 窓口等におきましては、事前に丁寧な説明を行うとともに、支払いが困難になった場合は、早目の納付相談をお願いしたいと考えております。あわせて、これまでと同様に、納付者の生活状況に応じた納付相談により、分割納付や財産調査等の結果により徴収しないと判断した滞納処分の執行停止も行い、生活再建に配慮した債権管理も進めてまいります。
また、平成二十九年度からの開始に向けては、区民への周知、案内を丁寧に行ってまいります。「区のおしらせ」やホームページ、国保のしおりや国保だより、チラシの作成等を行うとともに、電話や窓口においては、こうした資料を活用して、わかりやすく丁寧な御説明をしてまいりたいと考えております。
今後とも区民との信頼関係を築きながら、親切で丁寧な対応を行ってまいります。

江口じゅん子

広報を行うときに、区民にわかりやすくクレジット納付の注意をしていただきたいということを重ねて要望いたしまして、日本共産党の質問を終わります。

 

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